日本口腔粘膜学会雑誌
Online ISSN : 1884-1473
Print ISSN : 1341-7983
最新号
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原著
  • 櫻井 仁亨, 岡田 憲彦, 小村 健
    2011 年 17 巻 2 号 p. 39-43
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/07/31
    ジャーナル フリー
    口腔扁平苔癬(Oral Lichen Planus:以下OLP)の臨床診断と病理組織学的診断の相関を臨床症状と病理所見および口腔扁平苔癬様病変の関与について検討した。対象は臨床的にOLPと診断され,かつ病理組織学的検査の行われた60症例とした。病理組織学的にもOLPと診断された症例(pOLP)は50%,OLP疑いとされた症例(pOLPsus.)は43%,それら以外は7%であった。pOLPとpOLPsus.を比較したところ,pOLPsus.ではびらん・潰瘍形成を伴う症例が有意に多く,OLPに特徴的な基底細胞の液化変性,Civatte bodyの出現が有意に低かった。両群間に,金属アレルギーや基礎疾患の関与を示唆する結果は得られなかった。これらの結果から,OLPにおける病理組織学的確定診断を得ることの難しさ,特にびらん・潰瘍型での病理組織学的検索の難しさが示された。
  • 山崎 裕, 佐藤 淳, 秦 浩信, 後藤 隼, 大内 学, 北川 善政
    2011 年 17 巻 2 号 p. 44-49
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/07/31
    ジャーナル フリー
    カンジダ性の義歯性口内炎では,義歯がカンジダ菌の温床になるため,再燃を繰り返すことが知られている。今回,義歯に定着したカンジダ菌種の調査と,オゾン水の義歯洗浄効果を評価した。
    カンジダ性口内炎疑いの患者149人における248義歯の義歯床粘膜面からカンジダ培養検査を施行し168義歯(68%)にカンジダ菌が検出された。菌種別ではC.albicansが最も多く55%を占め,次いでC.glabrataが37%に認められた。C.glabrataの多くはC.albicansとともに分離された。120義歯に対し,4ppmのオゾン水で超音波洗浄を10分間行ったところ,洗浄前と比較し,有意なカンジダ菌数の減少を認めた。C.albicansC.glabrataの混合菌はC.albicans単独よりも有意にオゾン水の洗浄効果は悪かった。
    以上より,義歯ではC.glabrataの検出率が高く,オゾン水による義歯洗浄は,カンジダ菌の除菌に有用であった。C.albicansC.glabrataの混合菌種はC.albicans単独よりもオゾン水洗浄に対し抵抗性を示した。
症例報告
  • 増田 元三郎, 近藤 忠稚, 本間 義郎, 井島 喜弘, 土肥 雅彦, 大澤 孝行, 久保田 英朗
    2011 年 17 巻 2 号 p. 50-56
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/07/31
    ジャーナル フリー
    われわれは歯性感染病巣除去により治癒した肉芽腫性口唇炎の2例を経験したので報告する。症例1:70歳,男性。初診の1か月前から左側下唇の腫脹に気づき,受診。下唇の生検にて標本中に多核巨細胞を有する肉芽腫を認め,肉芽腫性口唇炎の診断を得た。症例2:41歳,女性。初診の2か月前より左側下唇の腫脹に気づき,当科を受診。生検標本に,類上皮細胞を散見する肉芽腫を認め,肉芽腫性口唇炎の診断を得た。両者ともパノラマX線写真にて6に根尖病巣を認めた。6の抜歯を行ったところ,両症例とも抜歯3か月後には口唇の腫脹が消失し,歯性病巣感染に起因する肉芽腫性口唇炎が示唆された。
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