背景と目的:ボンジェは「作業の力(Powers of Occupation)」を展開し, 9 つの力を提案した.しかし,提案されたこれら 9 つの力が実在するかどうかが疑問となる.
本研究の目的は,作業の 9 つの力を支持または反証することである.本研究の結果により,この概念に関
する研究課題の前進が期待される.
方法:作業と健康・ウェルビーイングとの関連を報告する研究を統合する「研究統合型文献研究デザイン」を用いて,定量的および質的な実証研究を調査した.対象集団として,脳卒中経験者,がん患者,スクエアダンス/ソーシャルダンスに参加する高齢者の 3 つのアドホックな集団が便宜的に設定された.分析は,継続的な比較分析だった.
結果:17件の研究が分析対象となった.各研究において, 1 つから 6 つの作業の「力」に関係する記述が報告され,合計で52の記述が確認された.各「力」に関する記述数の平均は5.8件であった.
考察:本研究の結果は,作業の 9 つの力の存在を支持するものであった.しかしながら,一部の研究では作業の力が必ずしも肯定的なものではなく,量・タイミング・特性により健康・ウェルビーイングに対して否定的な影響を及ぼす可能性があることが示された.
結論:作業の力におけるそれぞれの力の重なりは,人間生活の複雑さを反映している可能性があるが,同時に分析しにくい要素ともなっている.作業の 9 つの力を深く理解し発展させるには,二層構造の枠組みによる包括的な研究が必要である.
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