継続的な運動が身体組成に及ぼす影響については,数多く研究報告があり,その運動効果を要約すると,脂肪百分率(%Fat)が減少し,除脂肪体重(LBM)が増加,従って体重はあまり変化しない, ということである。しかし,筋肉量への影響については,その増加が期待できるものの,研究報告はほとんど見あたらない。そこで,本研究の目的は,2カ月間の継続的な運動が,筋肉量,%Fat, LBMに及ぼす影響を明らかにすることである。16名の健康な男子学生(平均年齢20.8歳)を被験者とし,運動群(8名)と対照群(8名)の2群に分類した。運動群ほ, この2カ月間大学のクラブ活動(運動部)に参加し, 1日2時間, 1週間に4日以上の練習を行なった。そして,この2カ月間のトレーニング期間前後の尿中タレアチニン排泄量,クレアチニン係数,体重,%Fat, LBMを,運動群と対照群の計16名について分析した。クレアチニン及び%Fatの測定については, Folin-Wu法及び皮下脂肪厚を利用した。クレアチニンの定量については, Moni-TrolI Chemistry Controlを用い,定量の妥当性,信頼性を確認し,%Fatについてもその信頼性を確認した上,その測定を行なった。本研究の結果, 2カ月間の継続的な運動によって,体重は有意な変化を示さなかったが,筋肉量,LBMが有意に増加し,%Fatが有意に減少したことにより,身体組成に及ぼすその運動効果が明らかとなった。本研究は,文部省科学研究費の一部により完成した。
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