日本農薬学会誌
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39 巻, 1 号
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報文
  • 矢島 智成, 藤田 眞弘, 飯島 和昭, 佐藤 清, 加藤 保博
    2014 年 39 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル フリー
    電子付録
    分別分析および分析対象部位の違いが,仁果類の残留濃度に及ぼす影響を評価するため,りんご,日本梨および西洋梨について,6種農薬の残留性を調査した.その影響は,縮分試料の一方をそのまま果実として得た残留濃度(A)と,他方の縮分試料を可食部(B)と非可食部(C)に分別分析した残留濃度および果実全体に換算した残留濃度(D)を比較して評価した.その結果,非可食部には可食部よりも比較的高濃度で農薬が残留することが確認された(C/B: 1.57-2.38).果実,可食部および全果実換算値の3つの残留データ間には統計的な有意差は認められなかった.A/B: 1.07-1.24, A/D: 0.93-1.07).本調査においては,試料の縮分操作や分別分析が仁果類の残留濃度に及ぼす影響は認められなかった.
  • 斉藤 正一, 中村 人史, 岡田 充弘, 本間 航介
    2014 年 39 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    ナラ枯れの新たな予防法を開発するために,殺菌剤ベノミル水和剤の水希釈液を健全なミズナラに樹幹注入処理する試験を行った.ベノミル水和剤500倍希釈液を樹幹注入処理した供試木すべてにRaffaelea quercivora(ナラ菌)を多点接種したところ,その立木は枯死せず,辺材部からのナラ菌の分離率も対照に比べて低かった.一方,無処理の健全木への多点接種では試験木は枯死し,ナラ菌の分離率が高かった.また,3県8試験地の14の試験でベノミル500倍液の樹幹注入処理による枯損予防効果を試験した.処理区は無処理区に対して常に低い枯死率であった.処理区と無処理区の枯死率に有意差は認められなかったが,14の試験すべてで注入当年から3年後の枯死率がベノミル区で無処理区に対して低かったことから,被害が発生する現実林分において,ベノミル500倍液の樹幹注入処理による枯損防止効果が高いことが示唆された.
実験技術講座 QSAR編
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