日本小児血液学会雑誌
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14 巻 , 5 号
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  • 加藤 裕久
    2000 年 14 巻 5 号 p. 273-287
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
  • 気賀沢 寿人
    2000 年 14 巻 5 号 p. 288-297
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    小児AMLの治療成績がこの1990年代に次々に報告され, ALLと同様予後因子により層別化され始めた.わが国で行った共通プロトコールANLL91の成績は諸外国に比しても, 遜色ないものである.今後は, 染色体を重要な予後因子として治療戦略を立てたAML99の成果が期待される.また治療抵抗性AML, 再発AML, 二次性AMLなどの予後を改善するため, 新しい試みが必要である.
  • 河 敬世, 八木 啓子, 井上 雅美, 松山 孝治, 岡村 純, 土田 昌宏, 堀部 敬三, 石川 順一, 花田 良二, 江口 春彦, 沖本 ...
    2000 年 14 巻 5 号 p. 298-305
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    小児AMLの造血幹細胞移植の前処置薬としてのメルファランならびに移植後のG-CSFの有用性を検討する目的で多施設共同研究を行った.1994年9月から1996年12月までに評価可能な68例 (20歳未満) が登録された.第1寛解期の標準リスク46例の内訳は同種移植29 (血縁27, 非血縁2), 自家移植17 (骨髄14, 末梢血3) ですべてBu (16mg/kg) +メルファラン (180~210mg/m2) の前処置で, 第2寛解期以降の22例 (ハイリスク) はTBI+メルファラン+etoposide, orBu, orthiotepaのいずれかの組み合わせで治療された.3年の無病生存率は標準リスクで73.5%, ハイリスクは36.4%であった.副作用は標準リスク群では問題にならなかったが, ハイリスク群では重症の粘膜障害 (40.8%) と肝中心静脈閉塞症 (18.2%) がみられた.重症の腎障害はみられなかった.GCSFの計画的投与群 (14例が1時間静注, 17例が24時間持続点滴) では移植後3日または5日から300μg/m2を投与され, 残りの34例は必要時 (非計画的) に投与された.G-CSFの1時間と24時間投与では, 穎粒球の回復スピードに差はみられなかったが, 計画的投与群と非計画的投与群を比較すると前者で優位に回復が早かった.さらに無病生存率をみると計画的投与群が優位に非計画的投与群より勝っていた.以上から, 前処置薬としてのメルファランならびに移植後のG-CSF投与は, 小児AMLの治療上有用であることが明らかにされた.
  • 梅田 雄嗣, 高嶋 能文, 岡田 周一, 天野 功二, 堀越 泰雄, 三間屋 純一
    2000 年 14 巻 5 号 p. 306-310
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    当院で1990年から1999年の間にダウン症候群に発症した急性骨髄性白血病 (AML) 7例の臨床的特徴および治療経過につき検討した.初診時年齢は9~34カ月 (中央値 : 20カ月) で7例ともFAB分類で急性巨核芽球性白血病 (M7) であった.非ダウンAMLに準じたプロトコールで大半は投与量を60~70%に減量した治療を行い, 7例全例が完全寛解に到達し, 6~113カ月 (中央値 : 29カ月) 無病生存中である.非ダウンAMLと比較して治療中の重症感染症の罹患頻度は同等であり, 心不全の合併例は認めなかった.今回の検討では100%の無病生存が得られたため, 今後はダウンAMLにおいては可能な限り治療期間の短縮やアントラサイクリン系薬剤, cytarabineなどの薬剤投与量の減量を行い, 治療関連死のリスクを減少させる余地があると考えられた.
  • 山崎 弥生, 福島 敬, 小池 和俊, 奈良 千春, 渡辺 温子, 大嶋 政明, 古市 嘉行, 田中 宗史, 泉 維昌, 磯部 剛志, 田村 ...
    2000 年 14 巻 5 号 p. 311-316
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    小児悪性リンパ腫と急性白血病における腫瘍崩壊症候群 (tumor lysis syndrome) の治療に腹膜透析ないしは持続血液濾過透析療法を施行した.12例に予防的透析療法を行い, 12例中11例は安全に寛解導入を遂行しえた.1例のMRSA敗血症死亡とその他の対処可能な合併症があったが全体として安全性に問題なしと結論した.白血病・悪性リンパ腫の寛解導入療法時における予防的透析療法の適応条件は, (1) 巨大腫瘤例, (2) 進行バーキット腫瘍, (3) 大量アルカリ輸液と, アロプリノール投与で血清尿酸値の低下がない例, (4) 入院時血清K高値 (4.5mEq/l以上) を示す例, が考えられた.
  • 気賀沢 寿人, 加藤 俊一, 秋山 祐一, 今泉 益栄, 大平 睦朗, 河 敬世, 花田 良二, 松山 孝治, 生田 孝一郎, 西平 浩一, ...
    2000 年 14 巻 5 号 p. 317-327
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    日本小児血液学会造血幹細胞移植委員会 (旧骨髄移植委員会) は, 1983年から毎年, わが国の小児における造血幹細胞移植の全国集計を行っており, その結果を1997年まで論文として発表してきた.1998年からは, 成人領域のデータベースとドッキングするために小児科領域のデータを汎用ソフトに変換し, 1991年以後の結果については日本造血細胞移植学会のJSHCT monograph vol. 2に一部発表した.しかし小児特有の疾患のデータが不十分なため, 今回, 追加解析した.なお, 小児科領域の解析は1990年1月1日から1998年12月31日までに移植された症例を無病生存率で示した.重症型再生不良性貧血の無病生存率は, HLA適合同胞85.3±7.1%, HLA適合非血縁72.0±13.1%であった.第1寛解での急性骨髄性白血病の移植別無病生存率は, HLA適合同胞70.5±7.2%, 自家骨髄移植72.5±10.3%, 自家末梢血幹細胞移植53.4±11.7%で, HLA適合同胞と自家末梢血幹細胞移植の間 (p<0.01), 自家骨髄移植と自家末梢血幹細胞移植の間 (p<0.05) に有意差を認めた.第1寛解での急性リンパ性白血病の移植別無病生存率はHLA適合同胞65.1±11.1%, 自家骨髄移植52.4±22.8%, 自家末梢血幹細胞移植65.9±8.8%で, 3者間に有意差を認めなかった.骨髄バンクドナーからの移植は594例, 臍帯血移植は86例, 同種末梢血幹細胞移植は79例登録されていた.
  • 石井 武文, 真部 淳, 海老原 康博, 植田 高広, 吉野 博, 三井 哲夫, 久川 浩章, 谷ケ崎 博, 菊地 陽, 田中 竜平, 中畑 ...
    2000 年 14 巻 5 号 p. 328-332
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    L-アスパラギナーゼ (L-ASP) は急性リンパ性白血病 (ALL) に対して必須の薬剤であるが, 種々の重篤な合併症を引き起こすことが知られている.今回われわれは, ALLの治療開始後10カ月目に発症したL-ASPによる急性膵炎を経験したので報告する.発症時, 壊死巣を有する膵炎と左胸部全体に及ぶ胸水を認めた.初期治療として循環動態の安定化, 落痛対策, 膵外分泌の抑制 (H2ブロッカーとソマトスタチンアナログ), 感染症予防を行った.次いで膵仮性嚢胞を形成したが, 外科的手技を要せずに軽快した.膵炎発症60日後より化学療法を再開し, ALL発症後2年間寛解を保っている.L-ASPによる急性膵炎は稀で, 寛解導入時のみならず, 治療後期にも発症することがある.急性膵炎は急速に増悪し, また定まった治療法もない.様々な治療法が提案されているがその有効性はほとんど証明されていない.グループ研究において対策を講じる必要がある.
  • 渋谷 温, 石井 佐織, 佐々木 望
    2000 年 14 巻 5 号 p. 333-337
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    8歳男子.t (16;21) 染色体異常を有する急性骨髄単球性白血病 (AMMOL, FAB;M4) が初回寛解後の強化療法中に再発した.HLA-A, B, C, DR, DQ遺伝子学的一致の長兄からの骨髄移植を行った.しかし, いったん生着したが移植2カ月後に再発した.その後同一ドナーからの末梢血幹細胞移植やドナーリンパ球輸注を行ったが, 再寛解や移植片対宿主病 (GVHD) の発症はみられなかった.そこで、HLA-DR, DQのalleleの1個ずつ異なる次兄からの骨髄移植を行ったところ, 生着後に全身の皮膚の発疹, 下痢症状が出現し急性GVHDと考えられた.この骨髄移植後5カ月以上寛解状態を続けている.このHLA-DR, DQの遺伝子学的不一致は移植片対白血病 (GVL) 効果の可能性が考えられる興味ある所見と思われるのでその経過につき報告した.
  • 岩本 彰太郎, 甲斐 丈士, 川上 清, 村岡 健司, 田中 竜平, 辻 浩一郎, 中畑 龍俊, 武 弘道
    2000 年 14 巻 5 号 p. 338-345
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    われわれは, Kostmann症候群の男児で, 生後10日目から繰り返す感染症に対して大量recombinanthuman granulocyte colony-stimulating factor (rhG-CSF) 療法を施行し (総量168mg), 24カ月後にmonosomy7を伴うmyelodysplastic syndrome (MDS) に移行した症例を経験した.患者骨髄単核細胞のコロニー形成能の検討では, GMコロニー (特に好中球コロニー) が対照に比較して減少し, そのコロニー中の好中球の成熟障害を認めた.また, RT-PCR法によるG-CSFレセプターのmRNAは発現していた.本症例では顆粒球マクロファージ系前駆細胞以下の細胞の好中球への分化障害が示唆された.
  • 鈴木 里香, 加藤 文代, 和田 恵美子, 鈴木 葉子, 村田 光範
    2000 年 14 巻 5 号 p. 346-350
    発行日: 2000/10/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    症例は2歳男児.反復する頭部皮膚潰瘍, 発熱, 頸部リンパ節腫脹, 肝腫大を主訴に入院.血液検査にて, 汎血球減少, 肝機能障害, 血清EBウイルス抗体VCA-IgGの著明な上昇を認めた.頭部皮膚, 頸部リンパ節, 肝生検において異型性の強いEBER-1陽性, CD3陽性のリンパ球の浸潤を認め, TCR-βおよびEBVterminal probeによるSouthern blot法にてモノクロナリティが証明された.EBウイルス関連末梢性T細胞リンパ腫 (EBV-PTCL) と診断し, 種々の多剤併用による化学療法を施行した.治療開始後速やかに症状の改善を認めたが, 治療終了1カ月後, 再び血球貧食症候群を認めたためCOPP-ABVD hybrid療法を6クール, ABVD療法を5クール施行した.治療終了後2年が経過しているが, 現在患児は再発も認めず寛解が持続している.
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