日本小児血液学会雑誌
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18 巻 , 6 号
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  • Bruce M CAMITTA
    2004 年 18 巻 6 号 p. 583-587
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    Acute lymphocytic leukemia (ALL) in children less than one year of age is characterized by more organomegaly, higher WBCs, an increased incidence of CNS leukemia, a high frequency of chromosome abnormalities involving 11q23, and a poor (30%) event-free survival. Recent molecular studies have suggested mechanisms by which the 11q23 region is targeted. Moreover, gene expression studies suggest that infant ALL is not a homogeneous disease : there may be multiple causes even in infants with similar chromosome abnormalities. Therapeutically, two large multicenter trials (Interfant and Children's Oncology Group) suggest that a cure rate of 50-65% can be achieved using chemotherapy regimens that contain high dose methotrexate, etoposide and cyclophosphamide. In addition, new stem cell transplantation regimens have also showed improved outcomes for infants with ALL. Recommendations for treatment are presented based upon these new biologic and clinical findings.
  • 丸尾 良浩, 太田 茂
    2004 年 18 巻 6 号 p. 601-608
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    Gilbert症候群は軽症の遺伝性非抱合型高ビリルビン血症で, ビリルビンUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子 (UGT1A1) の変異により生じる.まれな重症, 中等症のCrigler-Najjar症候群1型, II型と異なり, Gilbert症候群は人口の3~7%に存在するため, さまざまな血液疾患の3~7%にGilbert症候群の合併がみられる.日本人にはGilbert症候群を起こす2つのUGT1A1の遺伝子多型が存在する.エクソン1のG71Rとプロモーター領域にあるTATA boxのA (TA) 7TAAで, おのおのの遺伝子頻度は0.16と0.15である.そのため, Gilbert症候群であるG71RまたはA (TA) 7TAAのホモ接合体や複合ヘテロ接合体のみでなく, おのおのの変異のヘテロ接合体も血液疾患の病像への関与がみられている.近年, 遺伝性球状赤血球症にGilbert症候群が合併すると胆石の発症リスクが上昇したり, 白血病の化学療法時にUGT1A1の変異をもつ患者には間接型高ビリルビン血症が誘発されることが明らかにされてきている.本総説では, Gilbert症候群と血液疾患の関わりをビリルビンUDP-グルクロン酸転移酵素全般をふまえて概説する.
  • 竹田 洋樹, 山本 益嗣, 大塚 欣敏, 大槻 史子, 森田 直子, 浅野 由美, 金田 由美, 谷澤 隆邦
    2004 年 18 巻 6 号 p. 609-613
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    頻回再発した非ポジキンリンパ腫 (NHL) に対して骨髄非破壊性前処置を用いて臍帯血移植を施行した1例を報告する.症例は12歳男児.11歳時にT細胞性非ポジキンリンパ腫を発症, JACLS NHL-98プロトコールにていったん寛解を得た.しかし, 維持療法中に中枢神経再発したため再入院し, 化学療法・放射線療法を施行するも計3回の再発を認めた.造血幹細胞移植による治療を計画したが, HLA一致同胞が存在せず, 緊急性があったために移植ソースに同種臍帯血を選択した.また, 度重なる治療による臓器毒性を考慮し, 移植前処置は骨髄非破壊性前処置とした.移植後明らかな臓器毒性, 重症感染やGVHD症状を認めず, 現在寛解を維持している.骨髄非破壊性前処置を用いた造血幹細胞移植のソースとして同種末梢血幹細胞や同種骨髄幹細胞を選択されることが多いが, 同種臍帯血も十分使用可能と考えられた.
  • 手塚 徹, 杉田 完爾, 佐藤 清二, 中澤 眞平
    2004 年 18 巻 6 号 p. 614-617
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    低プロトロンビン血症性ループス抗凝固因子 (LA) 症候群と診断した基礎疾患を有さない3歳男児を報告する.胃腸炎発症の10日後に, 止血困難な鼻出血と臀部・下肢の皮下出血斑の精査のために入院した.血小板数は正常であったが, プロトロンビン時間 (PT) が30.0秒, 活性化部分トロンボプラスチン時間 (APTT) が127.3秒と著しい延長を示した.PIVKA IIは陰性であった.患者血漿と正常血漿の混合試験でPTは正常化したが, APTT延長は改善されず, 凝固学的検査で, 凝固第II因子活性の著明な低下 (10%) と高力価LAの存在 (希釈ラッセル蛇毒時間が2.19倍に延長, リン脂質中和法が陽性) が明らかとなった.無治療で経過を観察したところ, 出血傾向は自然に消退し, 凝固時間も次第に正常化した.
  • 徳山 美香, 木村 千春, 田中 宗史, 小原 明, 月本 一郎
    2004 年 18 巻 6 号 p. 618-622
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    中枢神経病変を伴う血球貪食症候群 (HPS) の治療後に同種骨髄移植 (BMT) を施行したT細胞型急性リンパ性白血病の女児例を報告した.患者は再寛解導入相後に発熱, 汎血球減少, 紅斑を発症し, 骨髄検査で貪食細胞が散見され, HPSと診断した.DexamethasoneとVP-16を投与しいったん軽快したが, 全身の水疱疹とともに再燃した.皮疹から水痘帯状疱疹ウイルス (VZV) が検出され, VZVによるウイルス関連HPSと診断した.Aciclovirの投与後改善したが, 中枢神経症状とともに再燃し, 再治療を要した.CT, MRIでは中枢神経に多発性の病変を認めた.頭蓋照射を行わずにBMTを施行後, 7年間完全寛解を維持している.免疫不全者ではVZVは典型的な皮疹を呈さないこともあり, 留意すべきである.MRIは白質脳症とHPSとの鑑別に有用かもしれない.
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