日本小児血液学会雑誌
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3 巻 , 1 号
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  • 小宮山 淳
    1989 年 3 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    ナチュラルキラー (NK) 細胞が細胞障害活性のエフェクターとして働く場合には, まず標的細胞を認識して結合した後, 可溶性細胞障害因子 (NK soluble cytotoxic factors : NKCF) などの細胞破壊物質を放出してそれを破壊する.標的細胞を破壊するとそれから離れ, 他の標的細胞に向かって移動するリサイクリングを行う.したがって, NK細胞活性の低下は, (1) NK細胞数の減少, (2) 結合不全, (3) 破壊の障害, および (4) リサイクリングの障害で起こる.実際, そのような疾患が見いだされており, (1) 新生児, Chediak-Higashi症候群, 重症複合型免疫不全症, 細網症 (hemophagocytic lymphohistiocytosis) では総NK細胞数または活性化NK細胞数が減少し, (2) 新生児とLFA-1 (lymphocyte function-associated antigen-1) /Mac-1 /P150, 95欠損症では標的細胞との結合不全があり, (3) 新生児, 白血病, myelodysplastic syndrome (MDS), エリテマトーデス, Chediak-Higashi 症候群, NKCF産生不全を伴う家族性NK細胞機能不全では破壊の障害が認められ, (4) 新生児, 白血病, Chediak-Higashi症候群, 先天性好中球減少症ではリサイクリングが低下している.NK細胞の機能不全の理解を容易にするため, われわれが経験した主な症例の臨床像と検査データの一部を提示した.
  • 澤 文博, 月本 一郎, 岡本 則彦, 沢井 清, 松井 純一, 小原 明, 土田 昌宏, 筑田 易子
    1989 年 3 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    小児の不明熱患者96名を対象に, Toxicolor test (T-test) とEndospecy test (E-test) の臨床的有用性を検討した. T-testはグラム陰性桿菌由来のendotoxnと真菌由来のβ-D-glucanの和を, E-testはendotoxnのみを測定する. T-testとE-testの差 (T-E>10 pg/ml) から真菌感染を疑われた15例中, 培養や病理検査では深在性真菌感染が3例 (T-E=117.7-217.8 pg/ml), 表在性真菌感染が4例 (T-E=23.8-31.7pg/ml) 見つかった. E-test (E>3 pg/ml) からグラム陰性桿菌感染が疑われた38例中6例 (E=18.7-96.9pg/ml) からしか桿菌が検出されなかったが, 残りの32例のE・test値との問に有意差はなく, 治療経過等から見て感染があった可能性が高かった.またガンマグロブリン, グリセオール, トランスファーファクター, インターフェロンでT-testが偽陽性となることがわかった.上記薬剤による偽陽性に注意すれば, T-testとE-testは真菌とグラム陰性桿菌感染の疑診に有用な検査法であった.
  • 藤波 彰, 村上 真子, 迫 正廣, 田窪 良行, 中川 喜美子, 小西 省三郎, 辻野 儀一, 波多 信, 小泉 義子
    1989 年 3 巻 1 号 p. 15-19
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    頭蓋照射の副作用であるsomnolence syndromeについて検討した.急性白血病53例に頭蓋照射をおこない9例 (17%) にsomnolence syndromeがおこった.somnolence syndrome時の脳波は, 徐波がみられた.CT検査では, 頭蓋照射前に脳室拡大, 脳構拡大がみられるも, 照射後は回復していた.現在9例中6例が生存している.学習障害はみとめられていない.1例CT像上石灰化がみられている.somnoleucesyndromeは一過性のミエリン合成障害で後遺症を残さないといわれているが, 多数の症例で長期間の観察が必要である.
  • 佐藤 純子, 津田 芳見, 二宮 恒夫, 駒沢 勝, 大久保 俊夫, 荒川 由美子, 楊井 正紀, 大宮 朗, 太田 正憲, 門屋 昭一郎, ...
    1989 年 3 巻 1 号 p. 20-26
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    1981年から1987年に小児癌・白血病研究グループ (Children's Cancer & Leukemia Study Group : CCLSG) に登録された小児急性リンパ性白血病 (acute lymphocytic leukemia : ALL) 426例のうち, 11例の脳症を経験した.7例は頻回のmethotrexate (MTX) 髄注や頭部放射線照射による中枢神経白血病 (central nervous system leukemia : CNS-L) 治療中に痙攣, 運動失調, 進行性の意識障害などをきたし, 白質脳症と診断された.他の4例はMTX大量療法 (high dose methotrexate : HD-MTX, 1.5-6.0g/m2) とMTX髄注 (15mg/m2) の併用によるCNS-L予防療法中に突然痙攣, 意識障害などをきたしたが, 頭部computed tomography (CT), 脳波検査を含む神経学的所見は, 一過性で非特異的で30日以内には改善し, 後遺症はなかった.この一過性の中枢神経障害はMTX髄注量の減量 (12mg/m2) によりみられなくなり, 白質脳症とは発症機序が異なると思われた.
  • 宮野 孝一, 横山 〓
    1989 年 3 巻 1 号 p. 27-32
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    従来より, 抗癌剤の作用増強のため多剤併用療法は広く行われてきているが, 良好な治療効果を得るためには, 併用薬剤の相互作用をよく知ることが重要である.MTXおよびAra-Cは代表的な白血病治療薬剤であるが, 両薬剤の併用は報告に不一致はあるが, 拮抗的であるとする報告が多い.今回著者は確立されたCCRF-CEM cellを用いて, MTXとAra-Cの相互作用を検討した.MTXおよびAra-Cは濃度依存性, 時間依存性にCCRF-CEMcellに対する細胞毒性を示した.MTX, Ara-C同時投与またはAra-CをMTXに先行させて投与した場合, メチールセルロース培養では, コロニー数はAra-C単独よりも増加傾向を示し, このような条件下では, 両薬剤は拮抗相互作用を呈すると思われた.しかしながらAra-C投与1~2時間前にMTXで処理すると著明な相乗作用を呈した.
  • 宮野 孝一, 横山 〓
    1989 年 3 巻 1 号 p. 33-40
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    Ara-C耐性細胞は, 非耐性細胞に比してcytidinedeaminase活性が上昇し, deoxycytidine kinase活性が減少しており, Ara-C耐性機序に両酵素活性が大きく関係していることが明らかになった.また, Ara-Cの細胞内取込みも著明に減少していた.Ara-C耐性細胞をMTXとincubateすることによりcytidine deaminase活性は減少し, deoxycytidine kinaseは上昇した.これらの現象はMTX処理によって, Ara-C耐性を解除する効果を有すると推定された.なおMTX前処理はAra-Cの取込みも増加させた.以上の成績より, MTXを1~2時間前に前処理させたAra-Cとの併用は細胞毒性の上で, 協同作用を有すること, またAra-C耐性細胞にも有効であることが知れたので, sequential ACMP regimenを開発し臨床に応用した.19例の難治性の白血病症例でS-ACMP療法を試み, 9例に, CR (47%), 6例にPR (32%) を得, 計79%の例に効果が認められた.
  • 杉田 憲一, 長田 睦子, 榊原 均, 杉山 節郎, 加藤 邦重, 江口 光興, 古川 利温
    1989 年 3 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    東京小児白血病治療委員会の第10次案ないしは第11次案で治療し, 初回寛解を維持しているALL患児を対象にMTXの影響について検討した.1) 経過でMTXの投与量の変更が必要となった.その原因は肝機能異常, 白血球減少や発疹の出現のためであった.投与量の変更の必要性は臨床経過とともに増加した.2) MTXの血中濃度 : MTXを内服し, 4時間後の血中濃度は1.3 ×10-7mol/mlから5.8 × 10-7mol/mlの範囲で見られた.3) リンパ球の3H-thymidineの取込みに及ぼすMTXの影響を20症例で検討し, 症例間で相違した結果が観察された.便宜的に次の3グループに分類した.すなわちMTXの存在下で3H-thymldineの取込みの減少する例 (2例), 取込みの増加する例 (5例) および影響のみられない例 (13例) に分類することができた.4) in vitroでの結果および臨床症状から一部の症例の副作用はアレルギー反応によることが示唆された.
  • 藤波 彰, 村上 真子, 迫 正廣, 田窪 良行, 中川 喜美子, 小西 省三郎, 辻野 儀一, 波多 信, 小泉 義子
    1989 年 3 巻 1 号 p. 47-54
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    急性白血病の治療による副作用であるdelayed neurotoxicityについて検討した.2年以上経過してCTを施行したものは, 28例中7例に異常があった.うち白質脳症2例, 脳内石灰化3例, 脳室拡大2例がみられた.これらの異常は, 白血病発症時年齢が6歳, とくに3歳以下に多くみられた.これらは, 頭蓋照射, MTX静注, 髄注, ときにAra-C大量が関与するものと思われた.また再発例とくに中枢神経再発例に, これらの異常が多くみられた.とくに白質脳症の症例では, 再発後に, 中等量, 大量MTX療法がされている.白質脳症の発症に大いに関与しているものと思われる.乳幼児や再発例の治療には, これらを考慮して治療しなければならない.
  • 花田 良二, 稲葉 俊哉, 細谷 静恵, 柳沼 章弘, 林 泰秀, 山本 圭子
    1989 年 3 巻 1 号 p. 55-59
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    多剤耐性となった難治性の小児白血病の7例に対してmitoxantroneを単独で投与し, 治療効果を検討した.症例は2歳から16歳 (中央値 : 6歳) でALLが5例, ANLLが1例, NHLの白血化が1例である. DNR, ADM, ACRを合計したanthracycline系薬剤の前投与量は195 mg/m2から1,575 mg/m2 (中央値 : 300 mg/m2) であった. mitoxantroneの5~10 mg/m2/dayを5日間連続で投与し, 効果判定可能であった6例中1例 (17%) でCRを得た.寛解例は以前にACRを合計1,575 mg/m2投与された例であった.投与後強い骨髄抑制がみられ, 2例で敗血症, 1例で真菌性の肺炎を経験した. mitoxantroneの小児急性白血病の治療における役割に関してはさらに症例を重ねて検討する必要がある.
  • 東川 正宗
    1989 年 3 巻 1 号 p. 60-65
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    N4-behenoyl-1-β-D-arabinofuranosylcytosine (BHAC) はara-Cの脂溶性の誘導体であり, 広く臨床で使用されている.その薬理学的な作用機序を明らかにするため, (cytosine-2-14C) BHACと (acyl-1-14C) BHACの2種類の14C標識したBHACとP388マウス白血病細胞と培養し, DNAをフェノール法により抽出後, nuclease P1でnucleoside monophosphateに分解し高速液体クロマトグラフィ法にて分析した。 (cytosine-2-14C) BHACと培養したP388細胞から抽出したDNAの放射性活性はara-CMPとして認められたが, (acyl-1-14C) BHACと培養した場合には, 抽出したDNAに放射性活性は認められなかった.一方, 酸可溶性分画の主たる放射性活性はara-CTPとして認められた.以上の結果よりBHACは直接リン酸化されてN4-behenoyl-ara-CTPを形成するのではなく, 主としていったんara-Cに変換後ara-CTPを形成しDNAに組み込まれると考えられた.
  • 脇口 宏, 藤枝 幹也, 久保田 晴郎, 松本 健治, 倉繁 隆信
    1989 年 3 巻 1 号 p. 66-69
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    ALL維持療法の免疫系におよぼす影響を検討する目的で, HL-3プロトコールで維持療法中の小児ALL (5~12歳) 11例について, 血清IgGサブクラスを測定し, 以下の結果をえた.1) 患児の血清IgG1とIgG3は7.28 (4.41~12.02 : 幾何平均値±SD) mg/ml, 0.37 (0.16~0.90) mg/mlで, 対照児のそれぞれ8.38 (5.94~11.80) mg/ml, 0.35 (0.20~0.61) mg/mlと差がみられなかった.2) 患児の血清IgG2とIgG4は0.64 (0.21~1.98) mg/ml, 0.018 (0.011~0.029) mg/mlで, 対照児のそれぞれ1.99 (1.04~3.81) mg/ml, 0.10 (0.041~0.24) mg/mlに比して, いずれも有意に低値であった.患児の4例ではIgG2が対照児の-2SD以下の異常低値を示し, 6例ではIgG4が測定限界値 (0.01mg/ml) 以下であった.以上のことから, 維持療法中の小児ALLでは重症感染の危険があると考えられたが, 臨床的には易感染性は認められなかった.しかし, 感染時には, IgG2, IgG4を十分に含むガンマグロブリン製剤の併用がのぞましいと考えられた.
  • 田口 信行, 杉田 記代子, 関根 百合子, 赤羽 太郎, 中畑 龍俊, 赤塚 順一, 長尾 大, 辻野 儀一, 月本 一郎, 宮崎 澄雄, ...
    1989 年 3 巻 1 号 p. 70-77
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    小児の中等症ないし重症再生不良性貧血40例のAL (T) Gによる治療効果を研究した.特発性32例, Fanconi貧血1例, 二次性3例およびPRCA4例である.39例にALGを, 1例にATGを投与した.AL (T) Gは20~40mg/kg/日を5日間投与した.重症9例と中等症1例ではmethylprednisolone大量を同時併用した.3ヵ月以内に, 重症25例中6例, 中等症10例中1例に完全または部分寛解が得られた.推計学的には, AL (T) G単独例とmethylprednisolone大量併用例とで, 有効率および生存率に有意差はなかった.PRCAの1例に一過性の改善が得られた.AL (T) G投与前後のCD4, CD8およびCD4/CD8比は臨床効果と相関しなかった。合併症は少なく, 軽熱じんましん, 発疹および糖尿などであった.骨髄移植ができない場合に, 重症小児再生不良性貧血の治療にAL (G) Gとmethylprednisoloneの同時併用を考慮すべきである.
  • 花田 良二, 柳沼 章弘, 稲葉 俊哉, 細谷 静恵, 林 泰秀, 山本 圭子
    1989 年 3 巻 1 号 p. 78-82
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    症例は初診時2歳の重症再生不良性貧血, HLA一致の7歳姉をドナーとして, 拒絶後の2nd BMTで生着を得た.急性GVHDとして皮膚症状とともに結膜炎症状がみられた.day538に慢性GVHDに対するprednisoneの投与を終了したところ, 以後しだいに労作性の咳嗽を反復するようになった.咳嗽に対しては抗生物質や気管支拡張剤は無効であった.99m Tc-MAAシンチ, 81mKrシンチで異常がみられた.さらに乾燥性角膜炎 (KCS) と鼻涙管閉塞に伴う慢性涙嚢炎も認められた.methylprednisoloneによるパルス療法から始まるprednisoneの投与が奏効し, 咳嗽の反復はすみやかに軽快した.呼吸機能検査では残気率の増大, 1秒率の低下といった, 閉塞性の換気障害が認められているものの, “qualityof life” は著しく向上した.慢性GVHDの肺症状に対してはすみやかな臨床診断とprednisoneを中心とする免疫抑制剤の投与が重要と思われた.
  • 村上 真子, 迫 正廣, 田窪 良行, 中川 喜美子, 小西 省三郎, 藤波 彰, 辻野 儀一
    1989 年 3 巻 1 号 p. 83-87
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    中枢神経白血病の経過中に頭部CTにて慢性硬膜下血腫を認めた乳児2例を経験した.このうち1例は, 骨髄再発をきたし, 発病後6ヵ月目に重症感染症のために死亡した.他の1例は, 完全寛解が得られ, 1歳時に24Gyの頭蓋放射線照射を行ったところ, 照射後3ヵ月より難治性の痙攣発作が出現した.CTでは, びまん性脳内石灰化および慢性硬膜下血腫が認められた.後者において, 照射後早期に中枢神経障害をきたした要因として, この症例が乳児期に発症し, しかも中枢神経浸潤を伴ったこと, 照射時年齢が1歳と低年齢であったこと, さらに, 慢性硬膜下血腫の存在もなんらかの影響を与えたことが考えられた.
  • 杉田 完爾, 中澤 眞平, 森 泰二郎, 西野 和良, 安倍 隆, 権田 隆明, 小佐野 満, 岡崎 敏子, 林 泰秀
    1989 年 3 巻 1 号 p. 88-92
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    4歳で発症したbiphenotypic leukemia の1例を報告する.初発時の骨髄はペルオキシダーゼ染色 (POX) 陰性の小型リンパ芽球で占められ, 膜マーカーは, Ia陽性, CD 10陽性, CD 5陰性, CD 13陰性, Eロゼット陰性で, non-T, non-BALL (common ALL), FAB分類L1 と診断した.TCLSG第10次プロトコールのstandard group regimen で完全寛解が得られたが, 初回寛解後17, 26, 31ヵ月に再発した.3度目の再発時には, 小型のPOX陰性芽球の他に大型のPOX陽性芽球が出現した.膜マーカーは, Ia陽性, CD 10陽性, CD 19陽性, CD 13陽性となり, double staining でCD 19 とCD 13に同時に陽性の芽球が約30% Common ALL で発症したbiphenotypic leukemia 89認められた.早期に再発するALLのなかにはblphenotypic leukemiaが含まれている可能性を示唆する症例と思われる.また, 本症を診断するためには, 詳細に繰り返し膜マーカーを検討することが重要と考えられる.
  • 石川 功治, 杉田 憲一, 杉山 節郎, 江口 光興, 古川 利温
    1989 年 3 巻 1 号 p. 93-97
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    初診時に著明な両側性の腎腫大と若年性関節リュウマチ様の全身の関節の腫脹と疼痛を伴つたcommon ALLの1例を報告した.患児は, 4歳女児で, 入院時, 上腹部で両側季肋下に表面平滑弾性硬で4横指大と腫大した腎を触知した.両側手背手掌および足関節に紅斑を認め, 左手第一, 二指のDIP関節, PIP関節と左膝および両側足関節の疼痛と腫脹を認めた.末稍血の白血球数は16,400/mm3で芽球はなかった.骨髄血には79.2%の芽球を認めた.芽球の細胞形態は, FAB分類のL1に相当し, 電顕的にはnuclearpocketを多数認める特徴を有した.患児は東京小児白血病治療共同研究委員会 (TCLSG) 11次案ALLのhigh risk regimenのH-1にて治療され, 両側の腎腫大および関節の症状は軽快し, 完全寛解になった.
  • 小倉 雄一, 伊藤 保彦, 浅野 健, 太田 耕造, 金子 清志, 福永 慶隆, 山本 正生, 植田 穣, 中村 こずえ, 水谷 修紀
    1989 年 3 巻 1 号 p. 98-102
    発行日: 1989/03/31
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
    急性白血病の10歳の女児でacute mixed iineage leukemia (AMLL) の病像を示した一例を報告する.初発時, 骨髄検査にてリンパ球様の小型芽球が66.5%, 単球様の大型芽球が30.0%認められた.細胞表面マーカーの検索では, 大型芽球はCD2, CD19, HLA-DR, CD33が陽性であったが, 小型芽球はCD2のみ陽性であった.PAS, POX, α NBESは双方の芽球とも陰性であった.またヤギ抗マウス免疫グロブリン抗体をCoatingしたウシ赤血球に対する貪食現象が大型芽球にのみ認められた.これらの所見より, 本例はAMLLと考えられた.さらに, 本例のclonalityを検討するため, X染色体連鎖性DNA正常多型 (Xchromosome linked DNA polymorphism) の解析を行った.その結果, 2種類の芽球は, おのおの独立したクローン由来であることが示唆された.表現型よりAMLLと考えられる急性白血病のclonalityの検索に, このようなDNA解析は有用な手法であると考えられる.
  • 1989 年 3 巻 1 号 p. 103
    発行日: 1989年
    公開日: 2011/03/09
    ジャーナル フリー
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