小児の血小板数, 平均血小板容積 (MPV), 血小板分布幅 (PDW) について検討した.正常児の血小板数は, 生後l週目から増加しはじめ2~3週で最高値となり, 生後6ヵ月まで高値をつづけた.その後年齢とともに減少した.成熟児, 未熟児, 生後1~6ヵ月, 6ヵ月~2歳, 2~6歳, 6~12歳, 12~16歳, 成人のMPVの平均値は, それぞれ8.03, 8.31, 8.08, 7.62, 7.82, 8.10, 8.53, 8.62μ
3であり, 新生児, 生後1~6ヵ月ではMPVはやや大きく, 6ヵ月~2歳で小さくなり, それ以降では年齢とともに増加した.また年齢別でみると, 血小板数が少ないほどMPVは大きく, 血小板数が増加するにつれて小さくなる傾向にあった.PDwは, 血小板数が100~200×10
3/μlでは大きく, また新生児, 生後1~6ヵ月では, 他の年齢よりも有意に大きかった.生後6ヵ月以降で血小板数が200×10
3/μl以上では, PDWに差を認めず, PDWの平均値は16.17~16.31%であった.
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