日本の薬学教育コアカリキュラムが2022年に改正され,アウトカム/コンピテンシー基盤型教育モデルとなった.コンピテンシー基盤型教育(CBE: Competency-based education)は医療従事者教育分野では国際的に推奨されている教育モデルであるが,日本では薬学教育へ新しく取り入れられた.本論文では国際的な薬学教育を含む医療従事者教育の動向と世界保健機構(WHO: World Health Organization)や国際薬剤師・薬学連合(FIP: International Pharmaceutical Federation)によるCBE推奨の背景,CBEとその歴史を紹介し,その上でCBEの特徴とその導入の支援を述べる.