目的:本研究は,行政機関で働く保健師の2005年と2010年との実践能力の獲得実態を,所属機関別,経験年数別に明らかにすることを目的とした.
方法:各年で無作為抽出した全国の保健師を対象として,郵送による無記名自記式の質問紙調査を行った.質問紙では,公衆衛生基本活動遂行尺度(BAPH),事業・社会資源の創出に関する保健師のコンピテンシー評価尺度(CMC),保健師の専門性発展力尺度(PDS)を用い,SPSS 18.0で調査年間の差を分析した.
結果:有効回答数は,2005年1,112名,2010年1,035名であった.各尺度と因子の得点は,すべて2010年が有意に高かった.経験年数と所属機関別にみた結果,BAPHでは5年以下と6–15年の都道府県,PDSでは5年以下の都道府県を除き,2010年が有意に高かった.CMCでは,5年以下と6–15年の市町村,16–25年の政令市等にのみ有意な上昇が認められた.
考察:今後は,経験,所属による差を是正する教育が必要である.
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