日本植物病理学会報
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30 巻, 3 号
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  • 河村 貞之助
    1965 年 30 巻 3 号 p. 115-118
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 岡部 徳夫
    1965 年 30 巻 3 号 p. 119-121
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 山田 〓一
    1965 年 30 巻 3 号 p. 122-123
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 河野 明綱
    1965 年 30 巻 3 号 p. 124-130
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    2, 3の糖類によるエンバク冠さび病菌夏胞子の発芽ならびに発芽管伸長に及ぼす影響と冠さび病に対し抵抗性の異なる品種間における感染前の健全エンバク植物葉内含有糖類の差異について調べた。その結果胞子発芽阻害力は glucose, xylose および fructose の順に低下し, sucrose は弱く, デンプンでは全く阻害しなかつた。葉内含有の全糖および還元糖はともに抵抗性品種の方が感受性品種よりも多く, それらの糖類は夏胞子発芽を阻害した。葉内含有単糖類の種類を分析するとペントース含有量は抵抗性品種が感受性品種よりも少なく, ヘキソースは抵抗性品種が多かつた。両品種ともにヘキソース含有量はペントースよりも多かつた。一方アルドースはケトースよりも多く含まれていた。すなわち単糖類ではペントース, アルドヘキソースおよびケトヘキソースの順に胞子発芽抑制力は低下し, エンバク植物体内のヘキソースはペントースよりも多く, ケトヘキソースは両品種ともに同程度に含まれているがアルドヘキソース含有量は品種間で相異する。そのために品種間に抵抗性差を生ずる一つの原因となつているものと推察した。
  • 1. タバコ新葉中におけるTMVの増殖
    村山 大記, 横山 竜夫, 川村 明義, 川島 豊作
    1965 年 30 巻 3 号 p. 131-135
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    1. タバコ (キサンチ) 新葉中のTMV増殖を螢光抗体法を用いて実験した。TMV増殖はまず維管束末端に隣接した柵状組織, 海綿状組織および維管束の周辺の細胞に認められ, すみやかに両組織中に拡がつた。細胞中でのウイルスは最初小顆粒として原形質中に認められ, 次第に顆粒が大きく成長し, その後原形質流に沿つて細胞中に拡散し, 網目状あるいは蜂巣状の分布を示し, さらに増殖が進むと核の周囲に集中し, そこで量的増加が漸時進行した。
    2. ウイルス増殖の起る部位は細胞中では不規則に分布し, 必ずしも核に近接しないが, 葉緑体と近接して認められることが多かつた。
    3. モザイク病徴の明瞭な葉中でウイルスの検出できる領域と検出のできない領域が混在しているが, 両者の境界はかなり画然としていた。
    4. ウイルスの増殖は毛細胞, 表皮細胞, 孔辺細胞蓚酸石灰細胞, および篩部細胞中にも認められた。
  • 4. 病原菌培養ろ液のでん粉分解作用の抑制
    田中 寛康, 赤井 重恭
    1965 年 30 巻 3 号 p. 136-138
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    水稲ごま葉枯病菌培養ろ液は, 培養24日ごろまでは残糖量が多量のためβ-amylase 標品に対する阻害力を確認しえなかつたが, 36日目以後では残糖量が非常に少なくなり, 阻害力を確認しえた。
    一方培養ろ液を硫安塩析により除蛋白すると, 糖およびでん粉分解力が除かれ, 培養初期からすでにβ-amylase の標品に対する強い阻害力を示した。
    以上のことから本菌培養ろ液中にはβ-amylase に対する阻害物質が生産されるものと考える。
  • 5. 病原菌培養ろ液中に生産されるでん粉分解作用抑制物質の2, 3の性質
    田中 寛康, 赤井 重恭
    1965 年 30 巻 3 号 p. 139-144
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    1. 水稲ごま葉枯病菌培養ろ液中に生産されるでん粉分解作用抑制物質は, 熱に安定であり, エーテルで抽出されず, 90%エタノールで沈でんせず, さらにEDTAやクエン酸とキレート化合物を作らない。またアニオン交換樹脂で吸着されず, カチオン交換樹脂で吸着される。これらのことから, この物質は比較的低分子のカチオンであつて, 蛋白, 有機酸または金属ではなく, したがつてSH-阻害剤のようなものではないと考えられる。
    2. この物質は310mμに吸収帯のピークをもつ。
    3. この物質は培養ろ液を褐色に着色する物質とは無関係のようである。
    4. このような性質のアルカリ性代謝産物が, 病斑部からその周縁組織へ拡散して水稲葉のβ-amylase を阻害すると考えられる。
  • 関沢 泰治, 渡辺 哲郎, 小田 信
    1965 年 30 巻 3 号 p. 145-152
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    シスチンを含有する合成培地を使用して多種の薬物のイネ白葉枯病菌に対する効果を比濁法で試験した結果, フェナジンが広い濃度範囲において特異な静菌作用を示すことを見出した。単針接種法によるポット試験においてもフェナジンは高い防除価を示すことを認めた。フェナジンは最少静菌濃度附近において糖源, TCAサイクル員などの呼吸基質のイネ白葉枯病菌による酸化を好気的・嫌気的両条件で抑制し, 菌の無細胞抽出液を白金電極付ツンベルグ管中でフェナジン存在下に保温するとフェナジン-ジヒドロフェナジンによると見られる緩衝電位が記録される。また可溶化コハク酸酸化酵素系ではフェナジンの添加により本菌のチトクロム系の還元が抑制されることなどが明らかになつた。すなわちフェナジンはイネ白葉枯病菌の呼吸系の中に取込まれて吸を抑制する系を新たに形成することが静菌作用を示す一つの原因であると考えた。
  • 小林 享夫
    1965 年 30 巻 3 号 p. 153-155
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    1960年1月, 茨城県水戸市でモウソウチクの枯死地下茎上に1種の不完全菌が発見された。この菌は地下茎に大きい柄子殼子座を生じ, 子座内に2, 3の柄子殼窩を生ずる。柄胞子は単胞, 楕円形, 褐色~黒褐色で, 厚い膜と大きい粗い疣を有する。Haplosparella Speg., Metabotryon Syd., Pycnodothis Stev. など本菌類似属と比較したが, 本菌は子座がほとんど表生であつて, 基質内に貫入する柱状の hypostroma をもたないこと, 柄胞子が厚膜で疣を有すること, などからこれら既知の属菌とはあきらかに異なる。したがつて本菌を不完全菌類球殼菌科の一新属として Neopycnodothis 属を創設し, 種名を N. phyllostachydis と命名記載した。
  • I. コーラル種の外観健全株から検出されるウイルス
    与良 清, 結城 惇
    1965 年 30 巻 3 号 p. 156-160
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    カーネーションのコーラル種の外観健全株から汁液およびモモアカアブラムシで媒介されるウイルスが検出された。このウイルスはアカザに local lesion, ビジョナデシコに systemic mottling を生ずる。粗汁液中のウイルスは50∼60°C (10分間) の熱処理, 1,000∼5,000倍の希釈, 6∼9日間の保存 (室温, 10∼20°C) で伝染力は失なわれる。電子顕微鏡観察では本ウイルスは長さ800mμ内外の紐状粒子であつた。本ウイルスに対する抗血清はジャガイモSウイルスとは反応しなかつたが, Sウイルス抗血清は本ウイルスと反応した。これらの諸点から本ウイルスは Kassanis (1955) が報告した carnation latent virus に近いものと考えられる。
  • 江川 宏, 田端 信一郎, 野口 照久
    1965 年 30 巻 3 号 p. 161-165
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    トリアジンを肥料を与えないで土耕した水稲に散布し, 2, 4, 8日後に, 第1, 2, 3葉位別にクロロフィル含量を測定したところ, 葉位別, 日数別には大差は認められなかつた。肥料を与えて土耕した水稲にトリアジンを散布し, 2, 4, 8日後に, 第1, 2, 3葉別に測定したところ, 散布2日目ではトリアジン散布区は無散布区にくらべてクロロフィル含量は少なかつた。4日目においては, プロトクロロフィルは大差なく, クロロフィル-aではトリアジン1250ppm散布区> 2500ppm散布区>無散布区の順, クロロフィル-bおよび総クロロフィル含量ではトリアジン1250ppm散布区>無散布区>2500ppm散布区の順だつた。8日目では, プロトクロロフィルはトリアジン2500ppm散布区>1250ppm散布区>無散布区の順で, クロロフィル-aおよび-b, 総クロロフィル含量はトリアジン1250ppm散布区>2500ppm散布区>無散布区の順であつた。葉位別には一定の明確な関係は見出せなかつた。トリアジンはクロロフィル-aおよび-bを増加させる傾向が認められるが, 高濃度になるとクロロフィル-bを減少させる傾向が認められたが, この傾向は時間が経過すれば弱まるものと思われる。
  • 山本 弘一, 日下 大器
    1965 年 30 巻 3 号 p. 169-173
    発行日: 1965/05/31
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    イネ白葉枯病菌の8菌株についてイネ幼苗への束針接種法でその病原性を調べて, 発病指数13.7から0にいたるまでそれぞれこれを異にすることを確めた。ついで数種の抗生物質に対する, これらの8株の感受性をカップ法, ろ紙円盤法および寒天希釈画線法で調べ, ストレプトマイシン硫酸塩, ジヒドロストレプトマイシン硫酸塩に対しては菌株によつて著しく感受性が異なつたがペニシリンGカリウム塩, セロサイジン, クロラムフェニコールなどその他の抗生物質に対する感受性は病原性の強弱に関係なく菌株間にほとんど差がないことがわかつた。
  • 1965 年 30 巻 3 号 p. 178a
    発行日: 1965年
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1965 年 30 巻 3 号 p. 178b
    発行日: 1965年
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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