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Agrobacterium rhizogenes 1724株をエレクトロポレーション法によって形質転換する方法を確立した。 1724株は,アンピシリン,カルベニシリン,カナマイシン,ストレプトマイシン,バンコマイシンには耐性を示し,クロラムフェニコール,テトラサイクリン,リファンピシンには,不完全な耐性を示し, 10
-4~10
-5で耐性菌が出現した。本菌株をニトロソグアニジン処理することによって,カナマイシン感受性変異株を,さらに再度ニトロソグアニジン処理することにょって,カナマイシン及びクロラムフェニコール感受性変異株を取得できた。これらの変異株にエレクトロポレーション法によってバイナリー・ペクターpBIN19が導入できた。また, pRi1724の8.5kbの
Bam HI断片とpHSG298 (カナマイシン耐性遺伝子を持っ大腸菌のクローニング・ベクター)との組換えプラスミドpFllをカナマイシン感受性変異株に導入し, pRi1724との相同組換えを行うことによって, pRi1724にカナマイシン耐性遺伝子を付与することができた。一方,エレクトロポレーション法による形質転換効率を上昇するには,バッフル付きのフラスコでの培養と入念なピペッティングが有効であることが分かり,この操作を用いて形質転換頻度が約50倍向上した。
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