心身医学
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57 巻 , 12 号
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巻頭言
特集/皮膚とこころ
  • 羽白 誠
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1209
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー
  • 上出 良一
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1210-1214
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    皮膚は身体内外の境界にあり, 心身相関が強い臓器である. 皮膚病変と精神の関連は心身症, 外観を損ねる皮膚疾患による精神症状, 皮膚症状を伴う精神疾患, その他, に分けられる. わが国における皮膚科心身医学の歴史と, 日本皮膚科心身医学会の沿革について概括し, 今後の課題について述べた.

  • 檜垣 祐子
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1215-1220
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    皮膚疾患は社会生活のさまざまな場面に影響し, 患者のQOLを低下させる. 種々の皮膚疾患特異的QOL評価尺度を用いて, 成人患者のみならず, 小児患者のQOLや患者家族のQOLについても調査できるようになった. 皮膚疾患患者のQOLを考える場合, 皮膚特有のかゆみや, 否定的なボディイメージをもたらす外見の問題は必須の要素となる. 皮膚疾患が及ぼすQOLへの影響に関する研究はもとより, 治療のアウトカムの指標としてもQOLが重視されているが, いずれも臨床的に意味のあるQOLの変動であるかを考慮する必要がある. 近年では治療の費用対効果の指標にQALYが用いられている. 診療の現場では個々の患者のQOLを把握し, 治療に生かす視点が大切である.

  • 細谷 律子
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1221-1228
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    日頃筆者は, 森田療法を基軸に, リフレーミングなどさまざまな技法を組み合わせて心理面のケアを行っている. あるがままの生き方を目指した森田の理論は, 心理療法というより生き方の道しるべと理解しており, 不安や葛藤を抱え, 悩みながらもがんばっている患者に有用と考えている. 治療者の指導に真面目に取り組んでもらうためには, 患者の心情に十分寄り添う必要がある. 共感力, 反映, 肯定的側面に着目していくことなどが大切であり, また治療者自身もあるがままの生き方を目指す姿勢をもって治療を行っていくことが大事であると考えている.

  • 清水 良輔
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1229-1236
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    ブリーフサイコセラピー傘下の種々の技法を学びながら臨床応用していくうちに, 一つの技法にこだわらず種々のエッセンスを取り入れた筆者のクリニック独自の皮膚科心身医学療法が構築されてきたと考えている. その治療の枠組みを紹介するとともに, 来院していない父親を視野に入れてシステムズアプローチで対応したアトピー性皮膚炎の1例を報告した.

  • 羽白 誠
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1237-1244
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    皮膚科における心身症では, 皮膚科治療に加えて心身医学療法を行う. その中には向精神薬を用いた精神科的な薬物療法が含まれる. 狭義の皮膚科心身症に用いるほかに, 一次性精神疾患や二次性精神疾患, 皮膚粘膜感覚異常症などにも薬物療法は行われる. それ以外にも皮膚科的な治療で難治性のかゆみや搔破にも用いることができる. 主に用いられる向精神薬は, 抗不安薬と睡眠薬と抗うつ薬であるが, 抗精神病薬や抗てんかん薬も用いることがある. 薬物療法は心理療法と違って, 特殊な技術は必要とせず, 診療時間もあまりとられることがないために, 皮膚科医でも簡便にできるものが少なくない. 皮膚科医にもっと普及すべき治療法である.

  • 樋町 美華
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1245-1251
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    皮膚科における心理士の役割はさまざま考えられるが, 通常行われなければならない皮膚科治療や日常生活の妨げになりうる心理的問題へのサポートが重要と考えられる. 皮膚科において心理面からのサポートが必要な疾患は種々あるとされているが, 心身医学の側面からみた場合, 心身相関を伴う皮膚疾患に対する心理的サポートについて考える必要があるだろう. そこで本稿では, 最初に心と身体のつながりが密接であるとされているアトピー性皮膚炎およびざ瘡患者が抱える心理的問題について概観する. そして, 心理士の立場からアトピー性皮膚炎およびざ瘡患者への心理的サポートの必要性および具体的内容について解説する.

原著
  • 岡田 あゆみ, 藤井 智香子
    2017 年 57 巻 12 号 p. 1252-1260
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    目的 : 心理社会的ストレスはさまざまな身体症状を発生させるが, 発熱もその一つである. 発熱は重篤な疾患のサインと認識され, 親子は混乱し周囲は対応に苦慮する. 本研究の目的は, 心因性発熱患児の特徴と対応を明らかにすることである.  方法 : 対象は岡山大学病院子どものこころ診療部で加療した16例. 後方視的に, 発症の契機, 併存症, 治療経過, 転帰などを検討した.  結果 : 男性4例, 女性12例. 平均年齢12.2±1.8歳 (中央値13歳). 不登校を13例に認め, ネグレクトなどの虐待症例も3例認めた. 発達障害や起立性調節障害 (OD) が併存していた. 平均治療期間は28.9カ月 (中央値 : 22.5カ月), 転帰は, 治癒9例, 改善1例, 不変2例, 中断1例, 転医3例であった.  結論 : 心因性発熱の背景にはさまざまな心理社会的要因があり, 環境調整と体調に合わせた活動を行うことが重要であった. 発達障害のため学習困難となるなど, 契機が明らかな場合は環境調整で改善したが, 誘因が不明確な場合は, 心身両面の成長が必要で治療は長期にわたった.

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