日本小児呼吸器疾患学会雑誌
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14 巻, 2 号
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  • 本間 亜矢子, 望月 博之, 滝沢 琢巳, 荒川 浩一, 徳山 研一, 森川 昭廣, 高橋 篤, 山中 逸人, 田中 玄文, 桑野 博行
    2003 年14 巻2 号 p. 129-132
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
  • 望月 博之, 森川 昭廣
    2003 年14 巻2 号 p. 133-144
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
  • Two Cases of Thyroglossal Duct Cyst
    Yasumasa Oh, Takako Nakano, Mayumi Kato(Ishikawa), Tadakazu Sakai, Mas ...
    2003 年14 巻2 号 p. 145-151
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    外来診療の中で小児科医が先天性喘鳴に遭遇することは決してめずらしくはない。その中には早期診断, 早期治療が必要な疾患も含まれるため, 原因の検索が不可欠である。当科では外来診療に喉頭ファイバースコピー検査を積極的に導入し, 診断ならびに治療方針の決定に役立てている。我々は2例の舌根嚢腫症例の経験から, 喉頭ファイバースコピー検査の有用性が広く小児科医に認識されるようになるとともに, そのニーズに専門医が応えていくことが重要と考える。
  • 阿部 裕樹, 吉川 秀人, 上原 由美子, 阿部 時也
    2003 年14 巻2 号 p. 152-155
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    : 非侵襲的換気療法 (Non-Invasive Ventilation: NIV) は, 気管切開や気管内挿管を行わずに人工換気を行う方法であり, 小児科領域では特に神経筋疾患に伴う呼吸障害や重症心身障害児の呼吸障害に対して使用されることが多い.従来安定期に使用されることが多かったが, 最近では呼吸不全の急性期や肺炎などの合併に際して使用されるようになりつつある.今回我々は新潟市民病院小児科においてNIVを施行した重症心身障害児8例について検討を行った.8例中, 呼吸障害の急性期にNIVを導入した症例が7例であったが, 全例で気管内挿管を回避することが可能であった.NIVは呼吸器感染の合併や呼吸不全の急性憎悪時などに際しても十分有効であり, 気管内挿管を行う前に積極的に試みる価値があると考えられた.また効果の判定には, 短時間の血液ガス所見よりも, 臨床症状の改善が重要であると考えられた.
  • 山岡 明子, 大戸 秀恭, 藤巻 孝一郎, 森田 孝次, 水野 克巳
    2003 年14 巻2 号 p. 156-160
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    Alveolar capillary dysplasia (ACD) の一例を経験した。症例は日齢1, 男児。正期産児として出生した。出生数時間後にチアノーゼが出現し, 呼吸状態が悪化するため当院に紹介入院となった。入院時, 多呼吸, 気胸, 遷延性肺高血圧 (PPHN) を認めた。気胸の改善後もPPHNは持続し, 機械的人工換気, カテコラミン, ニトログリセリン, トラゾリンの投与を開始した。一時的に改善傾向を認めたが再び増悪し, 100%酸素, 高圧での人工換気を要した。改善傾向はみられず, 日齢15よりPGI2静脈内投与を開始した。経過中, 肺胞蛋白症も疑われたが支持する所見は得られなかった。気管支吸引痰の培養より緑膿菌が検出され, 日齢24頃より気管支吸引物が硬く固まりが混入するようになった。Necrotizing tracheobronchitisを考えウロキナーゼ療法も考慮したが急激に換気不能となり日齢26に死亡した。死亡後採取した肺病理組織よりACDと診断した。
  • 小野 三佳, 吉原 重美, 福田 典正, 山田 裕美, 阿部 利夫, 平尾 準一, 有阪 治
    2003 年14 巻2 号 p. 161-167
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は一歳男児。肺炎・気管支喘息重積発作による呼吸不全として集中治療を施行し, その後の臨床経過と胸部CT所見から閉塞性細気管支炎 (BO) が疑われた。その患児の急性期における, 末梢血・痰中炎症性メディエーターを検討した。TH2サイトカインの上昇は認めず, ECPは痰中で末梢血より高濃度に上昇し, 急性期の好酸球・肥満細胞の関与が示唆された。また同時期のフェリチン, TNF-αは高値を示し, IL-8, エラスターゼは末梢血, 痰中で高濃度に上昇しており, 活性化好中球の積極的な病態への関与が示唆された。KL-6, vWFの高値は病変が肺胞実質や間質, 肺血管内皮に及び, 急性肺傷害と類似した病態であったことを示唆した。喀痰からVEGF, FGF等の成長因子が検出された。これらより, 本症例の発症あるいは増悪に, 好中球性炎症を中心とした, 種々の炎症性メディエーターが関与していると考えられた。
  • 金光 紀明, 西尾 健, 本村 知華子, 岡田 賢司, 小田嶋 博, 西間 三馨
    2003 年14 巻2 号 p. 168-171
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は10歳男児。遷延する咳噺と倦怠感があり, 受診時には左完全無気肺を起こしていた。咳徽がみられる6か月前より潰瘍性大腸炎の診断にてメサラジンの内服を開始していた。気管支ファイバースコピー下に大量のbronchial castが摘出されたが, 低酸素状態が続き5日間の入工呼吸管理が必要となった。その後順調に回復し呼吸機能も正常化した。潰瘍性大腸炎の合併症との鑑別は難しいが現在まで1年間再発を認めていない。メサラジンのリンパ球刺激試験は陽性であり, 肺病変がメサラジンにより引き起こされた可能性があると考えられた。
  • 上原 すゞ子
    2003 年14 巻2 号 p. 172-177
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    2000年3月, 日本呼吸器学会から「成人市中肺炎診療の基本的考え方」が公表され, 小児でも検討の必要性を感じた。2002年3月には「成人院内肺炎診療の基本的考え方」も作成された。序論としてまず, 成人市中肺炎ガイドラインについて概説した。小児でもガイドラインはエビデンスに基づくべきであるが, 肺炎の病原診断は最も難問である。golden standardである血液, 胸水, 肺組織から細菌が検出された細菌性肺炎の全国調査を小児科認定医研修施設等の協力で行ってきた。
    初回 (1984-86) には該当する症例数は137のみで2回め以後の調査でも僅少であった。初回の調査ではS. aureus>S. pneumoniae>H. influenzaeが3大原因菌であった。2回目 (1993-84) 以降の調査では, S. aureusは激減しS. pneumoniae>H. influenzaeが2大原因菌であり, この傾向は最近まで続いている。治療前の血液培養, 抗原検索に加え, 成人と同様に喀痰培養を普及させたい。本シンポジウムが肺炎の原因微生物の適正な把握を通して適切な治療への基盤になることを期待している。
  • 石和田 稔彦
    2003 年14 巻2 号 p. 178-183
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    小児細菌性肺炎の診断は, 抗菌薬投与の必要性, 選択を考えるうえで重要である。わが国においては, 血液培養陽性となる肺炎症例は少なく, 細菌性肺炎の診断には, 気道からの培養を併用する必要がある。その中で洗浄痰培養は, 他の気道からの培養と比較した場合, 最も下気道の起炎菌を反映する培養方法である。なお, 洗浄痰培養の際にグラム染色鏡検検査を併用することにより, 得られた検体が下気道由来かどうかの評価と, 起炎菌の推定迅速診断が可能となる。また, 洗浄痰培養結果と抗菌薬治療効果はよく相関するため, 経時的な痰の検査は肺炎の治療効果判定に利用できる。さらに, 痰検査は細菌性肺炎の診断以外にも, ウイルス感染やアルルギー疾患の鑑別にも利用できる。以上のように, 痰検査は肺炎の病原診断として有用であり, 積極的に取り入れていくことで, わが国の小児肺炎の実態がより明らかになることが期待される。
  • 中村 明
    2003 年14 巻2 号 p. 184-188
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    1988年10月~2002年3月の13.5年間に入院した市中肺炎290例について, 痰/血液培養, 抗原診断, および血清診断により起炎病原体診断をした。その後方視的検討結果につき報告する。病原体別では, 細菌1生28.3%, マイコプラズマ性22.4%, ウイルス性17.9%, ウイルス+マイコプラズマ重感染0.3%, トラコーマクラミジア性1.7%, 原因不明29.3%であった。細菌性の起炎菌はH. influemae, S. pmumoniae, M. catarrhalisの3菌種のみであった。細菌感染合併率は, マイコプラズマ性で13.6%, ウイルス性では39.6%であり, これらの続発 (重) 感染の場合も起炎菌は前記の3菌種のみであった。急性肺炎全体での細菌感染関与率は38.6%であった。低年齢では細菌とウイルスの, 高年齢ではマイコプラズマの関与が多く認められた。血液培養陽性は4例でいずれも肺炎球菌性大葉性肺炎であった。小児市中肺炎の起炎菌は極めて限定されており, 従来の黄色ブドウ球菌は化療対象菌種から除外して良い。入院時検査値に関しては, この検査値のみで原因を判別することは困難である。検査値には集団としての特徴はあっても個々の症例での病因診断には結びつきがたい。
  • 尾内 一信
    2003 年14 巻2 号 p. 189-193
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    非定型肺炎の起因微生物としては, 種々のウイルス, Mycoplasma pneumoniae, Chlamydia pneumoniae, Legionella spp., Coxiella burnettiなどが知られている。ウイルス以外の原因では, M.pneumoniaeC.pneumoniaeが成人同様小児においても重要である。他の2菌種は, 小児においてはその重要性や浸淫度は本邦ばかりでなく世界的にもまだ未解決で不明なところが多い。
    今までの欧米や日本の報告を検討してみると, 両菌が肺炎の原因となる割合はM.pneumoniaeが2-30%, C.pneumoniaeが2~28%である。これらの割合に影響を与えるファクターは, 年齢, 流行, 重症度, 検査法, 診断基準などである。特に診断法の違いによる頻度のばらつきが見られる。今後小児肺炎診療ガイドラインを作成するに当たり, これらのファクターを考慮に入れた解析が必要とされている。
  • 鈴木 宏
    2003 年14 巻2 号 p. 194-197
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    急性呼吸器疾患 (ARI) は多種類のウイルスが原因であり, 検査室診断は必要となる。ウイルス分離や血清抗体検査が行われても, 結果が出るまでには時間がかかった。しかし, インフルエンザウイルス感染への簡便な迅速診断の導入と抗ウイルス剤の登場により, 臨床の第一線の環境が大きく変化した。更には, PCR法による抗原検索も高頻度で行われるようになった。
    ウイルス学的検索に際し, 臨床症状, 年齢, 季節性, 周囲での流行状況などから病因ウイルスを推測して検索する事は大切である。また, 不明なARIにおいては検体を積極的に採取し, 県や国の検査機関に送ることも重要である。
  • 黒崎 知道
    2003 年14 巻2 号 p. 198-204
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    小児肺炎治療の際の抗菌薬の適応, および, ペニシリン系抗菌薬の有用性について検討した。
    1. 細菌性かウイルス性かの鑑別
    a. 起炎病原体と検査所見
    炎症反応の強弱によって, 細菌性とウイルス性とを鑑別することは不可能で, 抗菌薬投与前の起炎菌診断が重要である。入院時CRP値が3.0mg/dl以下の症例で, 基礎疾患なく全身状態良好であれば, 抗菌薬療法は待ってもよい。
    b. 胸部X線像
    入院時胸部X線像では細菌性か否かの鑑別出来ない場合が多いが, 炎症反応の強い症例では, X線像で細菌性を示唆する所見を呈した。
    c. 多呼吸の有無からみた抗菌薬の適応1~4歳の幼児例では有用である。
    2. 治療
    2001年に入院した肺炎389件の抗菌薬治療内訳は, ABPC静注で治癒した症例は48.3%, マクロライド・テトラサイクリンでは18.3%, 抗菌薬投与せず治癒した症例は20.6%, カルバペネム系は0.5%であった。起炎菌判明後ABPCから別の抗菌薬に変更した症例は14件 (3.6%) あり, このうちABPC投与中に増悪した症例はなかった。マクロライド・テトラサイクリンで治療した症例の年齢は6.1±3.3歳と学童期に多かった。
    細菌性肺炎の場合, まず, ABPC静注で治療開始し, 起炎菌および感受性検査の結果によって抗菌薬を変更しても臨床的には大過がない。一方, 学童期の肺炎で, 全身状態が比較的良好な例ではマクロライド系抗菌薬が適応になる。
  • 小田嶋 博
    2003 年14 巻2 号 p. 205-215
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
  • 藤岡 睦久
    2003 年14 巻2 号 p. 216-218
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
  • BCG接種, ツベルクリン反応の課題
    高松 勇
    2003 年14 巻2 号 p. 219-224
    発行日: 2003/12/01
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
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