生理心理学と精神生理学
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原著
  • 伊﨑 翼, 浦 光博, 小川 景子
    2017 年 35 巻 3 号 p. 181-191
    発行日: 2017/12/30
    公開日: 2020/01/08
    [早期公開] 公開日: 2019/08/29
    ジャーナル フリー

    The experience of inclusion is known to ameliorate aversive effects of social exclusion. We investigated subjective responses to exclusion (Need-threat, Study 1), as well as attention to signs of exclusion and inclusion (P3b, Study 2). Participants played a Cyberball task consisting of an inclusion session after an exclusion session. Study 1 indicated that the need-threat level was negatively correlated between exclusion and inclusion sessions in the high trait self-esteem (HSE) group, whereas the low trait self-esteem (LSE) group did not show such a relationship. Study 2 suggested that reduction of exclusion impact and P3b amplitude related to signs of inclusion were more closely related in the HSE than in the LSE group. These results suggest amelioration from social exclusion by included experience is affected by trait self-esteem, due to differences in attention allocation.

  • 柳 民秀, 池田 一成
    2017 年 35 巻 3 号 p. 193-205
    発行日: 2017/12/30
    公開日: 2020/01/08
    [早期公開] 公開日: 2019/09/19
    ジャーナル フリー

    自閉症スペクトラム仮説によれば,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder: ASD)傾向が高い定型発達児者は,ASD児者と同様に,感覚的な変化に敏感であるという特性と,特に大域的変化に比べ局所的変化に敏感であるという特性を持つことが推定できる。この推定が正しいかどうかを検証するために,定型発達の成人を対象に研究を行った。まず,自閉症スペクトラム指数(autism spectrum quotient: AQ)を用いてAQ高群とAQ低群を集めた。次に,青年成人版感覚プロファイル(adult/adolescent sensory profile: AASP)を用いて実験参加者の感覚処理を調査した。さらに,聴覚刺激における局所・大域的変化に対するミスマッチ陰性電位(mismatch negativity: MMN)を記録した。その結果,AASPにおいてAQ高群にASDの成人と類似の傾向が示された。またAQ高群では,大域的変化に対するMMNが局所的変化に対するMMNに比べ大きいことが示された。この結果は,AQ高群が局所的変化の規則的パターンを容易に知覚することにより,局所的変化に対するMMNが生じにくくなることを示唆している。

  • 稲垣 杏太, 小野田 慶一, 山口 修平
    2017 年 35 巻 3 号 p. 207-216
    発行日: 2017/12/30
    公開日: 2020/01/08
    [早期公開] 公開日: 2019/08/27
    ジャーナル フリー

    小脳が運動機能に関連することは広く知られているが,近年の研究は非運動機能にも小脳が関与することを実証してきた。小脳の寄与は運動の場合,無意識的な処理にまで及ぶが,非運動機能の無意識的処理に小脳が関わるかは明らかではない。そこで本研究では,閾下呈示された感情表情に対する処理において小脳が関与するかどうか,機能的MRIを用いた実験によって検証した。右小脳皮質の第VI小葉は,閾上呈示された怒り表情画像に対して顕著な活動を示したが,閾下呈示された表情画像に対しては特異的な活動を示さなかった。本研究の結果にもとづけば,小脳は無意識的な情動処理に寄与しないことが示唆される。

  • 伏田 幸平, 松原 彩乃, 片山 順一
    2017 年 35 巻 3 号 p. 217-227
    発行日: 2017/12/30
    公開日: 2020/01/08
    [早期公開] 公開日: 2019/08/31
    ジャーナル フリー

    本研究では参加者の感情状態の個人差を小さくするために参加者と刺激の関係性を統制し,感情状態がN400およびP600振幅に影響するのかを検討した。具体的には犬が好きかつ犬の飼育経験を有する者のみを参加者とし,犬に関連する動画を呈示した。参加者24名のうち半数はポジティブ動画を(ポジティブ群),残りの半数はネガティブ動画を呈示され(ネガティブ群),その後参加者に日本語文判断課題を課した。意味逸脱に対するN400振幅は両群で確認されたが,ポジティブ群のN400振幅の方がネガティブ群のそれより大きかった。正文と統語逸脱に対するP600振幅の違いはポジティブ群でのみ確認された。また感情状態はヒット率と反応時間に影響を及ぼさなかった。これらの結果は文処理が感情の影響を受けることを示している。さらに参加者の感情状態の個人差を小さくする様な工夫を行うことが,この様な影響を明確にするのに重要であることを示した。

討論
追悼文
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