日本補綴歯科学会雑誌
Online ISSN : 1883-177X
Print ISSN : 0389-5386
ISSN-L : 0389-5386
52 巻 , 2 号
選択された号の論文の24件中1~24を表示しています
原著論文
  • 吉嶋 佑佳, 市川 哲雄
    2008 年 52 巻 2 号 p. 99-106
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    目的 : 本研究は, オーバーデンチャー装着者を被験者とし, 口腔内のカンジダに対する抗真菌剤ミコナゾールゲル剤の有用性について検討した.
    方法 : 徳島大学病院通院患者でオーバーデンチャー装着者を被験者とし, 被験者をA群 (抗真菌剤ミコナゾールゲル剤 (フロリードゲル®, 持田製薬) を1回0.5g (ミコナゾール10mg) 程度, 1日4回 (毎食後, 就寝時), 1週間使用) とB群 (抗真菌剤ミコナゾールゲル剤を1回1.5g (ミコナゾール30mg) 程度, 1日4回 (毎食後, 就寝時), 1週間使用) に分けて調査を行い, ミコナゾールゲル剤の使用による義歯床内面, 義歯床下の歯, 咽頭後壁粘膜のカンジダの菌数の変化を調べ, 口腔内のカンジダに対する抗真菌剤ミコナゾールゲル剤の有用性について検討した.
    結果 : ミコナゾールゲル剤の使用により義歯床内面, 義歯床下の歯, 咽頭後壁粘膜のすべての部位においてカンジダの菌数が減少し, 他の口腔内細菌叢に対する影響や副作用はほとんど認められず, その有用性が示された.
    結論 : ミコナゾールゲル剤は義歯床下のカンジダに対して有効かつ安全性の高い方法であると考えられる.
  • 後藤 治彦
    2008 年 52 巻 2 号 p. 107-116
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    目的 : 市販1液性セラミックプライマーの保管安定性を明らかにするため, γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン (γ-MPTS) と90%エタノール水溶液からなる1液性試作プライマーを調製し, プライマーの保管がγ-MPTSの加水分解・縮合挙動に及ぼす影響, さらに縮合反応が接着強さに及ぼす影響について検討を行った.
    方法 : 購入直後, 20カ月室温保管したラミナボンドポーセレンプライマー, 20℃恒温室に保管した試作プライマーにてセラミックを処理し, セメントを接着した試験体について, せん断接着強さの測定を行った. さらに, プライマーの保管期間がγ-MPTSの加水分解・縮合挙動に及ぼす影響をNMR法により解析した.
    結果 : ラミナボンドを20カ月保管すると, 購入直後約26MPaを示した接着強さが約11MPaに低下した. 試作プライマーではγ-MPTS分子種の2量体が生成された時, 最大接着強さ約30MPaを示し, その後約16MPaに低下した. 保管期間が長くなるにつれ, γ-MPTS分子種の分子量が増大し, γ-MPTSの縮合反応により生成されたγ-MPTSの分子種が接着強さに影響を与えた.
    結論 : ラミナボンドは20カ月保管すると, γ-MPTSのメトキシ基が希釈剤として用いられているエタノールとエステル交換反応を起こし, セラミック表面のシラン処理効果が低下し, せん断接着強さの低下を引き起こすことが示唆された.
  • 小澤 宏亮, 佐藤 裕二, 北川 昇, 内田 圭一郎, 菅原 孝
    2008 年 52 巻 2 号 p. 117-125
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    目的 : 補綴装置に適切な咬合を付与するためには, 咬合時における歯やインプラントの被圧変位量の把握が重要である. そこで, 本研究は個々の歯に加わった咬合荷重と, 過去の歯の被圧変位量のデータから, 歯の相対的な被圧変位特性を推定する手法の開発を目的に検討を行った.
    方法 : 被験者は男性8名 (平均28.5歳) とした. 咬頭嵌合位で最大咬みしめ時の左右咬筋の筋活動を100%とした時を100MVCとし, 80, 60, 50, 30, 20, 10 (MVC), の咬みしめを行わせた. また咬合力測定用感圧フィルム (デンタルプレスケール®) で咬合荷重の記録を行った. 各咬みしめ強度における第1小臼歯部の荷重の変化と, 後藤らの「歯の被圧変位特性」のデータから, 第1小臼歯部の変位量を算出し, これをもとに, 第2小臼歯部と第1大臼歯部における各被験歯の被圧変位特性を解析した.
    結果 : 第2小臼歯の被圧変位特性は第1小臼歯と同様な傾向を示した. 第1大臼歯では被圧変位特性は似ているものの, 第1, 2小臼歯と比較して同程度変位させるには, より大きな咬合荷重が必要となり, また変位量の増加につれて荷重が大きく増加することが明らかとなった.
    結論 : 本研究の結果がこれまでの研究とよく対応していたことから, 個々の歯に加わった咬合荷重と, 歯の被圧変位量の過去のデータから, 個々の歯の相対的な被圧変位特性を推定できる可能性が示唆された.
  • 牛来 慎太郎, 小山 重人, 千葉 貴大, 小川 徹, 羽鳥 弘毅, 佐々木 啓一
    2008 年 52 巻 2 号 p. 126-134
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    目的 : 本研究は, 後ろ向きコホート研究から可撤性部分床義歯 (RPD : Removable Partial Denture) の使用状況に影響を及ぼす因子に関して, 多変量解析を用いて検討することを目的とした.
    方法 : 東北大学歯学部臨床実習において最終義歯としてRPDを装着した患者161名のうち, 約5年経過後のリコール調査に応じた67名 (男性18名, 女性49名, 平均年齢66.0 ± 9.5歳), 90床を分析対象とした. 使用状況は, RPDを5年間使用し続けているものを継続使用, 5年以内に新義歯に作り変えたもの, 使用を中止したものを再製作使用・不使用と規定し, 以下の12項目 ((1) 性別, (2) 年齢, (3) 義歯使用経験, (4) RPD装着顎, (5) 欠損形態, (6) 咬合歯数, (7) 欠損歯数, (8) 反対顎の義歯装着, (9) 義歯床の種類, (10) 支台歯数, (11) クラスプの種類, (12) レスト数) との関連性を分析した. 統計解析には, 多重ロジスティック回帰分析 (ステップワイズ法) を用いた.
    結果 : 対象者161名中, 67名がリコールに応じ, リコール応答率は41.6%であった. 90床中, 継続使用が55床 (61.1%), 再製作使用が21床 (23.3%), 不使用が14床 (15.6%) であった. 使用状況と年齢, 欠損形態, 咬合歯数, レスト数との間に有意な関連性が認められた (p < 0.05).
    結論 : RPD治療においては, 上記の因子に対し十分に配慮することの重要性が示唆された.
  • ―Part 1 : 歯周病患者に対するインプラント治療の文献Review―
    菅野 太郎, 中村 圭祐, 林 栄成, 猪飼 紘代, 弘岡 秀明, 木村 幸平
    2008 年 52 巻 2 号 p. 135-142
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    目的 : 多くの実験的・臨床的研究から, インプラント治療は, 無歯顎および部分的欠損歯列の患者に対して予知性の高い治療法であることが示されてきている. しかし, 歯周病の既往を有する患者に対してもインプラントを適用できるかどうかは, 不明な部分が多い. 今回は, 歯周病の既往を有する部分的欠損歯列の患者に対するインプラント治療の科学的背景を考察した.
    研究の選択 : 部分的欠損歯列となった歯周病患者に対してインプラント治療を行い, その成功率あるいは生存率を報告している臨床研究を選択し, レビューを行った.
    結果 : 今回レビューを行った22本の論文では, 短~中期的予後において, 良好なインプラントの生存率や成功率が示されていた.
    結論 : 長期的な追跡研究は非常に少ないが, 歯周病の既往を有する患者に対してもインプラント治療が応用できることが示唆された. ただし, どの報告においても, インプラントを埋入する前に口腔内における感染に対する治療を行っており, 埋入後は定期的なメインテナンスを行うことの重要性も強調されている.
    臨床的に重度歯周炎に罹患していたと考えられる患者に対してもインプラント治療が応用できる可能性が示唆されているが, 少なくとも口腔内の感染源を徹底的にコントロールできる見通しがなければ行うべきではない.
  • ―Part 2 : 歯周病患者に対するRPD・FPD治療の文献Reviewと臨床的示唆 (RPD vs. FPD vs. Implant)―
    菅野 太郎, 中村 圭祐, 林 栄成, 猪飼 紘代, 弘岡 秀明, 木村 幸平
    2008 年 52 巻 2 号 p. 143-149
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    目的 : 歯周病患者に対するRPD (removable partial denture) とFPD (fixed partial denture) の臨床研究のReviewを行い, 科学的根拠を踏まえたRPD・FPD治療を考察した. さらに, Part 1における歯周病患者に対するインプラント治療の考察結果も加味し, 歯周病患者への補綴治療 (RPD・FPD・インプラント) に関する臨床的示唆を提案した.
    研究の選択 : 部分的欠損歯列となった歯周病患者に対してRPDもしくはFPDによる補綴治療を行い, その成功率あるいは生存率を報告している臨床研究を選択し, レビューを行った.
    結果 : RPDに関しては今回のレビューの目的に該当する論文は認められなかった. 一方, FPDに関しては, 文献選択の基準を満たした論文は8本あり, 長期的予後において, 良好なFPDの生存率が示されていた.
    結論 : 歯周病患者に対するRPD治療には, 臨床的な示唆を考察する判断材料が非常に少ないが, FPD治療には, 長期の臨床研究が存在し, ハイリスクな補綴設計のFPDに関しても臨床的に良好な結果を示している. しかしながら, 歯周病患者の補綴治療は, 補綴治療の方法を考察する前に, 積極的な補綴治療の必要性そのものを検討するべきである. どのような補綴治療であろうとも, 術前・中・後における術者・患者の両者による厳格な歯周治療とプラークコントロールは必須である.
Original Articles
  • Itsuki Murase
    2008 年 52 巻 2 号 p. 150-159
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: The purpose of this study was to apply in-vivo modal analysis to the maxillary dentition of the maxillectomy patient using obturator prostheses which were different in lateral wall height of the bulb: specifically a high type (H type), middle type (M type), and low type (L type).
    Methods: The left central incisor was struck with an impact hammer, and the response at each measurement point was detected using a Laser-Doppler vibrometer. The transfer function was then obtained from each measurement point using a fast Fourier transform analyzer. Finally, a computer analysis and simulation were performed based on the measured transfer functions to obtain the natural frequency, modal shape decay rate (DR), and maximum displacement (MDP).
    Results: The results showed that the natural frequency was different between with and without obturator prostheses, that the modal shapes with M and L type obturator prostheses are more suitable than that with H type. The DR of the maxillary dentition with the L type was significantly higher than that with the H or M types, and the MDP of the maxillary dentition with an obturator prosthesis was significantly lower than without an obturator prosthesis.
    Conclusion: From the standpoint of vibratory characteristics, the L type obturator prosthesis is the most suitable bulb design for the patient of the three types obturator prostheses. This is the first report to apply in-vivo modal analysis to the maxillary dentition of the maxillectomy patient using obturator prostheses and clarify the vibratory characteristics of the dentition.
  • Suguru Kimoto, Katsuhiko Kimoto, Atsuko Gunji, Yasuhiko Kawai, Hiroshi ...
    2008 年 52 巻 2 号 p. 160-166
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: The purpose of this study was to investigate whether edentulous patients with a permanent acrylic resilient liner denture (RLD) in mandibles exhibit significant improvements in their satisfaction ratings at the first appointment following the delivery of RLD dentures when compared to those with conventional heat-activated acrylic resin dentures (ARD) in mandibles.
    Methods: Seventy-four subjects were randomly allocated into RLD and ARD groups by a random permuted block within the strata method after written informed consent. A parallel-randomized controlled clinical trial at two centers was conducted from April 2004 to July 2006. The outcomes were satisfaction ratings with a 100 mm visual analog scale (VAS) involving general satisfaction as well as satisfaction related to chewing, speaking, cleaning, stability, retention, comfort, and esthetics. The pain rating was also measured by the VAS. The outcomes were analyzed by Student t-test and Pearson's correlation coefficient.
    Results: A significant difference between the RLD and ARD group in the maxillary denture was only obtained in the satisfaction rating of speaking. A significant difference between the RLD and ARD groups for the mandibular dentures was obtained in every satisfaction rating. The pain rating of the RLD group was significantly lower than that of the ARD group. The satisfaction ratings of mandibular denture functions significantly correlated with ratings of comfort and pain.
    Conclusion: Despite the limitation of a short-term observation, the mandibular satisfaction ratings were dramatically higher in RLD wearers than in ARD wearers.
  • Eri Makihara, Shin-ichi Masumi
    2008 年 52 巻 2 号 p. 167-170
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: The aim of this study was to evaluate the blood flow changes of a superficial temporal artery before and after low-level laser irradiation was applied to the TMJ area of healthy subjects.
    Methods: Right TMJ areas of six healthy subjects were irradiated with a CO2 laser. Variation of diameter, blood flow rate, and blood flow volume of the vessel, on both the irradiated side and opposite side, before and after irradiation on the TMJ were evaluated by using a Doppler flowmeter.
    Results: The diameter and blood flow volume of the vessel after irradiation increased significantly compared to that before irradiation.
    Conclusion: Low-level laser irradiation applied to the right TMJ area caused an expansion of blood vessels and an increase in blood flow volume. The same result on the contralateral side may be caused by the vasodilator reflex via the hypothalamic thermostat.
  • Yoshifumi Toyoshita, Shunji Iida, Hisashi Koshino, Toshihiro Hirai, At ...
    2008 年 52 巻 2 号 p. 171-174
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: For bone homeostasis, vitamin D plays an important role in the regulation of calcium. The enzyme CYP24 inactivates vitamin D and is involved in its regulation. However, the mechanism of expression of CYP24 in osteoblastic cells under mechanical stress is not clear. In this study we investigated CYP24 promoter activity in stretched osteoblastic cells and the participation of mitogen-activated protein kinase (MAPK) in expression of CYP24.
    Methods: MG63 osteoblastic cells were cultured on silicon-bottomed plates. Cells were transfected with a reporter gene that contained a CYP24 promoter. After activated vitamin D, 1,25(OH)2D3, was added or not added, cells were stretched. Stretched and non-stretched cells were investigated by luciferase dual assay. Cells were also investigated similarly using medium with an ERK1/2 inhibitor or p38 inhibitor.
    Results: The CYP24 promoter was activated by 1,25(OH)2D3 and the promoter activity decreased in stretched cells. Inhibitor of MAPK decreased CYP24 promoter activity. However, CYP24 promoter activity decreased with mechanical stress after addition of p38 inhibitor, while it did not decrease with mechanical stress after addition of ERK1/2 inhibitor. The CYP24 promoter was not activated without 1,25(OH)2D3 in any case.
    Conclusion: Mechanical stress and MAPK control CYP24 promoter activity in the presence of Vitamin D in MG63 osteoblast-like cells.
  • Yusuke Sato, Yoshinori Kaiba, Iwao Hayakawa
    2008 年 52 巻 2 号 p. 175-182
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: The purpose of this study was to evaluate the effect of a new gel-type denture adhesive on denture retention and ease of removal from the oral mucosa after use.
    Methods: Eleven complete denture wearing patients (3 males and 8 females; age range, 58-84 years; mean age, 73.7 years) with compromised maxillary denture-bearing tissues were included in the study. Denture retention and ease of removal were evaluated for a new gel-type denture adhesive. The results were compared with those obtained with and without a cream-type denture adhesive. Retention was evaluated by measuring unilateral bite force until these dentures were dislodged on the balancing side. Ease of removal was evaluated by scoring the remaining area of colored denture adhesives on the oral mucosa. Denture retention and ease of removal were also subjectively evaluated using questionnaires.
    Results: A significant improvement in objective denture retention was observed when either the cream-type or gel-type denture adhesive was used (p<0.05). A significant difference in objective ease of removal was observed between cream-type and gel-type denture adhesive when subjects had rinsed their mouth once (p<0.05). Subjective assessment showed no significant differences in either retention or ease of removal between gel-type and cream-type denture adhesives (p=0.26, 0.24).
    Conclusions: Objectively, denture retention was higher with the cream-type than with the gel-type denture adhesive. Removal of the gel-type denture adhesive from the oral mucosa was easier than that of the cream-type. Subjectively, there were no differences in either retention or ease of removal.
  • Yuta Kasuga, Norihisa Akiba, Shunsuke Minakuchi, Tatsuro Uchida, Narik ...
    2008 年 52 巻 2 号 p. 183-188
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: To develop a new fluorine-containing soft denture lining material, the influences of fluorinated monomers on physical properties and contamination resistance were examined.
    Methods: Five experimental materials of different chemical compositions in fluorinated monomer and two plasticized acrylics (Supersoft, VertexSoft) were used to evaluate water sorption, solubility, staining resistance, Shore A hardness, and contact angle. Five specimens for each test were fabricated. The results were analyzed with one-way analysis of variance (ANOVA) and Tukey's HSD test using statistical software at p=0.05.
    Results: The amount of water sorption tended to decrease as the number of the fluorine atoms in fluorinated monomers increased. Similar solubility was shown regardless of the type of fluorinated monomer. The use of fluorinated monomers for immersion in coffee allowed suppression of discoloration. In β-carotene, there were no significant differences in color changes among four experimental materials with fluorinated monomer. Shore A hardness was decreased and the contact angles tended to increase as the number of fluorine atoms in fluorinated monomers increased. When comparing the experimental materials and commercially available materials, the experimental materials containing fluorinated monomers with large numbers of fluorine atoms showed adequate clinical properties except for staining test of β-carotene.
    Conclusion: Monomers with a large number of fluorine atoms can be used to develop applicable soft denture lining materials in clinical practice.
  • Kazuya Yamada, Hiroyasu Koizumi, Yumi Ishikawa, Hideo Matsumura
    2008 年 52 巻 2 号 p. 189-193
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: The aim of this study was to assess the effect of acidic primers on adhesive bonding to prefabricated alumina material designed for fixed restorations.
    Methods: High-purity alumina disks (Procera AllCeram) were primed with one of the following materials: Acryl Bond, All Bond II Primer B, Alloy Primer, Estenia Opaque Primer, M.L. Primer, MR. Bond, and Super-Bond Liquid. The specimens were bonded with a dual-polymerizing luting composite (Variolink II). Unprimed specimen was prepared as the control. Bond strengths were determined both before and after thermocycling.
    Results: Average bond strength before thermocycling ranged from 12.0 to 39.1 MPa, whereas average bond strength after thermocycling varied from 0.0 to 26.9 MPa. The statistically highest post-thermocycling bond strength was obtained with the use of the Alloy Primer, Estenia Opaque Primer, and M.L. Primer agents.
    Conclusion: It can be concluded that the use of either the Estenia or Alloy Primer material, which contain 10-methacryloyloxydecyl dihydrogen phosphate (MDP), or the M.L. Primer, which contains 6-methacryloyloxyhexyl phosphonoacetate (6-MHPA), is recommended for bonding the Procera alumina copings with the Variolink II composite.
  • Masakazu Morokuma
    2008 年 52 巻 2 号 p. 194-199
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: To elucidate the influence of the improvement of denture function on brain activity in complete denture wearers.
    Methods: Eighteen complete denture wearers (5 males and 13 females, 63-87 years, mean: 75.2 years) participated in the study. To evaluate denture function, the occlusal contact area and occlusal force were measured for comparison before and after denture treatment using the Dental Prescale Occluzer (GC Co., Tokyo, Japan). To evaluate brain activity, electroencephalogram data obtained using an electroencephalographic measurement apparatus ESA-pro (Brain Functions Laboratory, Inc., Kanagawa, Japan) were analyzed using DIMENSION (Diagnosis Method of Neural Dysfunction). The duration of the measurement was 3 minutes before and after denture treatment.
    Results: The occlusal contact area significantly increased after denture treatment in all 18 subjects (p<0.05). The occlusal force significantly increased in 17 patients (p<0.05). Activation of brain activity was noted in 14 of the 18 patients (p<0.05). Measurement before denture treatment showed that 12 patients were in the sub-normal / impaired region and 6 were in the normal region. After denture treatment, brain activity was significantly activated in all 12 patients who were in the impaired/sub-normal region before treatment.
    Conclusion: An improvement in denture function was observed after denture treatment in complete denture wearers, and brain activity was enhanced by the functional improvement in the complete dentures. Not only denture function improvement but also brain functional activation was achieved by denture treatment in elderly complete denture wearers who were at risk of brain activity deterioration.
  • Hiroshi Shiga, Yoshinori Kobayashi, Christian S. Stohler, Akira Tanaka
    2008 年 52 巻 2 号 p. 200-204
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: To clarify the section showing minimal intra-individual variations in the movement of the mandibular incisal point during mastication of softened chewing gum.
    Methods: Twenty healthy subjects were asked to chew softened chewing gum on the habitual side for 20 seconds. The change in the spatial parameters (gape and masticatory width) and temporal parameter (cycle time) were investigated for 20 cycles from the first cycle. The coefficients of variation of these parameters were investigated for each of 10 consecutive cycles (first to eleventh series).
    Results: The spatial and temporal parameters were maximal at the first cycle, decreased progressively until the fourth or fifth cycle, and then remained almost unchanged thereafter. The coefficients of variation of the parameters were maximal during the first series, decreased progressively until the fourth to sixth series, and then tended to increase gradually thereafter. Minimal coefficients of variation were observed during the fifth and sixth series for the gape, during the fifth series for the width, and during the fourth series for the cycle time.
    Conclusion: These results suggest that the ten cycles after the fourth to the sixth cycle was the section showing minimal intra-individual variations in the masticatory movement during the chewing of softened chewing gum.
  • Darline Destine, Hiroshi Mizutani, Yoshimasa Igarashi
    2008 年 52 巻 2 号 p. 205-210
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: To evaluate the artifacts generated by crownshaped dental alloys and a magnetic keeper quantitatively by analyzing digital MRI data.
    Methods: One pre-fabricated magnetic keeper and four clinical dental alloys (gold-silver-palladium, casting gold alloy Type 3, cobalt-chromium, gold porcelain alloy) were selected. Twenty metal crowns and 5 magnetic keepers were analyzed. The samples were placed in an acrylic phantom (150 mm × 150 mm × 150 mm) filled with agar, and then placed in the MRI apparatus. Various image slices were selected from the center (0 mm) to 70 mm at steps of 5 mm. The distribution of the signal intensity in the region of interest was calculated using ImageJ software and the mean coefficient of variation of each specimen was obtained. Statistical analysis was performed by Dunnett's test (p<0.05).
    Results: Compared to the resin control, cobalt-chromium showed significantly greater signal intensity up to 40 mm in coronal T2-WI images and up to 70 mm in axial T1-WI images for the magnetic keeper. The signal intensities of gold-silver-palladium and casting gold alloy Type 3 were not significantly different from that of the control. The signal intensity of gold porcelain alloy was significantly different from that of the control at 0 mm and 5 mm in coronal T1, T2-WI and in sagittal T1-WI at 0 mm.
    Conclusions: The artifacts generated by the magnetic keeper and the cobalt-chromium crown when they are used in a second molar can disturb the MR images of the temporomandibular joint.
  • Masahiko Maeda, Tomotaka Takeda, Kazunori Nakajima, Mami Shibusawa, Ka ...
    2008 年 52 巻 2 号 p. 211-219
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2008/08/15
    ジャーナル フリー
    Purpose: To date, the minimum thickness required for a mouthguard has been assumed to be around 2 mm to 4 mm. However, this figure is based mostly on experience and is yet to be standardized. The purpose of this study is to determine the minimum thickness required to obtain sufficient energy absorption.
    Methods: The thicknesses of the tested ethylene vinyl acetate) samples were 1, 2, 3, 4, 5, and 6 mm. The pendulum-type testing equipment used in the present study was also used in a series of earlier studies. Three types of sensors (strain gauge, accelerator, and load cell) and two different impact objects (a steel ball and baseball) were used.
    Results: The results showed that all the abovementioned mouthguard thicknesses reduced shocks for all the three types of sensors and both types of impact objects; little difference was observed between sensors and clear results were obtained for the steel ball. An improvement in the energy absorption was observed with an initial increase in the thickness. However, a further increase in the thickness from 4 mm to 5 mm and 6 mm tended to yield a smaller improvement in energy absorption.
    Conclusion: Within the limitations of this study, from the viewp int of energy absorption ability, the minimum thickness required for a mouthguard is 4 mm, which is generally too large from the viewpoint of player comfort. This finding indicates the necessity of improving the impact absorption ability of mouthguards by considering new designs and developing new materials.
認定医症例報告
  • 荒木 基之
    2008 年 52 巻 2 号 p. 220-223
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 患者は69歳の男性無歯顎者であり, 下顎全部床義歯の度重なる破折を主訴に来院した. 義歯床の剛性の向上および義歯床研磨面形態と人工歯排列位置の改善を目的に下顎全部床義歯を製作した.
    考察 : 下顎全部床義歯の度重なる破折は, 正中部の厚みが薄く, 補強線もなく, 咬合力が強いために起こったと思われた. その対策として新義歯では, ピエゾグラフィを応用することで, 補綴学的空間内に鋳造補強構造を含む, すべての構成要素を設定することが可能と考えた.
    結論 : 本症例においては, ピエゾグラフィを応用することで, 機能時における義歯の安定を阻害することなく, 剛性の高い下顎全部床義歯を製作することが可能となった.
  • 山田 直樹
    2008 年 52 巻 2 号 p. 224-227
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 58歳女性. 義歯使用に同意せず, 動揺する5支台歯に固定を目的として大臼歯の延長ポンティックを含む11歯ブリッジで最終補綴を行い, 13年間良好に経過した.
    考察 : 治療に際しテンポラリーブリッジを装着し, 固定効果, 審美性, 咬合状態を確認, 易清掃性を付与した. 経過良好のため最終補綴物に形態や咬合を反映させた. 装着直後より咀嚼機能は回復し, 良好に経過した. 補綴物設計にテンポラリーブリッジの形態を反映することは, 有効と考えられた.
    結論 : 動揺歯を固定することで機能回復が可能であった. 固定の効果確認, 最終補綴物の設計にテンポラリーブリッジの形態を反映することは有効であった.
  • 井上 敬介
    2008 年 52 巻 2 号 p. 228-231
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 患者は41歳の女性. 重度歯周病によりすでに可撤性義歯を使用しているが, さらに歯を抜く必要があり, 多数歯欠損となる症例に対し治療計画を立て総合的な治療を行なった.
    考察 : 歯周病の治療を咀嚼機能や審美性の維持を保ちながら終了し, 最終的には人工歯の排列を考慮することにより義歯の安定を図った.
    結論 : 重度歯周病患者に対し積極的な治療が必要な際, 治療の順序を決定するうえで, その患者の年齢, 希望や背景を考慮し, さらには機能および審美性を維持しながらの補綴治療の計画により, 患者の満足いく治療結果が得られた.
専門医症例報告
  • 飯田 俊二
    2008 年 52 巻 2 号 p. 232-235
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 患者は19歳の女性, 矯正治療の継続のため紹介により受診. 両側性唇顎口蓋裂を有し, 中間顎 (プレマキシラ部) および上顎両側中切歯, 側切歯の欠損のため同部に骨移植を行い, インプラント支持の補綴装置を装着した.
    考察 : 補綴後3年経過したが, プレマキシラ部に大きな変化はなく咀嚼効率が改善された.
    結論 : プレマキシラ部の骨および切歯を喪失した両側性唇顎口蓋裂患者に対して, 同部に骨移植を行い, インプラント支持の補綴装置を装着することにより, 良好な経過を得た.
  • 大道 英徳
    2008 年 52 巻 2 号 p. 236-239
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 68歳の無歯顎の女性で, 下顎顎堤粘膜の咀嚼時疼痛を主訴として来院した. 診察の結果, 下顎義歯の適合不良と水平的顎間関係の不正による咀嚼障害と診断した. ゴシックアーチ描記を行い水平的顎間関係を修正し, 咬合様式をリンガライズドオクルージョンとして新義歯を製作し装着した.
    考察 : 本症例では, 義歯咬合位が左側に偏位していることが認められたため, ゴシックアーチ描記を行い適切な水平的顎間関係を設定した. また, リンガライズドオクルージョンにより義歯の側方力を減少させた. その結果, 義歯の偏位は減少し良好な経過が得られたと考えられる.
    結論 : 疼痛は消退し, 咀嚼機能が回復して義歯に対する患者の満足が得られた.
  • 郷土 恵久
    2008 年 52 巻 2 号 p. 240-243
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 患者は統合失調症の既往歴のある50歳の男性. 重度歯周疾患に罹患し, 頬側傾斜した76が原因で咬合接触の異常を訴え来院した. 可撤性のスプリントを使用し可及的に咬合の安定を図り, 補綴歯科治療への理解を得るために簡易精神療法を踏まえたアプローチを行った.
    考察 : スプリントにより, 咬合接触の異常に対し脱感作が奏功し, さらに将来を見据えた補綴装置を選択するなど, 常に患者の訴えに対して受容・支持・保証の手続きを行うことで良好な結果が得られたものと考える.
    結論 : 補綴治療に簡易精神療法を導入することで患者の治療への理解と満足度を得ることができた.
  • ―補綴学的見地からの検討―
    小川 徹
    2008 年 52 巻 2 号 p. 244-247
    発行日: 2008/04/10
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    症例の概要 : 専門機関にて睡眠時無呼吸症 (OSAS) と診断, 歯科的治療を希望し紹介により来院した61歳, 女性. 下顎前方誘導型の上顎型の口腔内装置 (OA) を用いて症状の改善を図った. OAには閉口時に下顎が適切な前方位に誘導されるガイド面を付与. OA装着下の終夜睡眠ポリグラフ検査にてOSAS症状の改善が認められた.
    考察 : OA使用に伴う副作用に関する報告は多いが, 本症例では装着後約3年半, 顎口腔系の異常は認められず, このことはOAに付与した咬合位や咬合の付与方法, 適合状態が適切であったためと思われる.
    結論 : 本症例に適応したOAは顎口腔機能を考慮したOSASに対する治療法として有用であると考えられた.
feedback
Top