アナフィラキシー (A) 重症例・死亡例等の減少目的でこの15年間を3期に分け, 1期 ('88-92) , II 期 ('93-'97) , III期 ('98-'02) としA日記, 携帯カード, 「私のカルテ」などをもたせ医療機関受診時提示を指導, 患者本人, 家族にA教育を施行し, 蘇生・アレルギー専門医不在時における医療関係者の対処を可能化し, 専門医来院時までに適切な治療を可能化するためにA診断・治療マニュアル化を施行した。また対応期間をI期はRCU-car, II期は地域住民教育・啓発期, III期は地域医療関係者A教育・啓発期とした。重症例, 死亡症例, 人工換気を施行し死亡した症例, 同一物質反覆発症例は順次減少し, 特にIII期で著減した。以上からA重症例, 死亡症例数減少のためにA教育の重要性の地域医療関係者への教育の重要性が示唆された。また, 食物の中にはマンニトールの如くA起因物質が含まれることが少くなく食品起因時などではそのアレルゲン同定まで到ることが重要と考えられた。
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