日本農村医学会雑誌
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36 巻 , 1 号
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  • 寺西 秀豊, 加須屋 実
    1987 年 36 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    ナシ果樹園における花粉アレルギーを例に, 農業労働とアレルギー性呼吸器疾患の関連性について検討した。
    1.ナシ人工授粉作業作業者に, ナシ花粉による花粉症発症が認められた。
    2.疫学調査により, 作業者の約1割に花粉症が認められた。
    3.原因抗原としては, ナシとともに下草花粉の重要性が示された。
    4.免疫学的方法により, ナシとリンゴ花粉間に共通抗原性が認められた。
    5.こうした職業性花粉症は, 農業労働の技術革新にともなうアレルギーの1例として注目される。
  • 中村 武夫, 三好 保, 棚田 成紀, 当宮 辰美
    1987 年 36 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    農業排水処理を指向して, 消毒薬成分の1つであるクレゾールの市販活性炭による吸着除去について検討した。
    使用した8種活性炭の諸物性とクレゾール吸着量の間には有意な相関性を認めなかった。活性炭細孔内へのクレゾールの粒内拡散係数は, 活性炭のメソ孔容積と有意な関係を認めた。
    農業排水処理において, 混入するクレゾールを吸着除去する場合, 吸着速度の観点からメソ孔容積がリッチである活性炭の使用が望ましいことが判明した。
  • 堀 義治, 三好 保, 今木 雅英, 吉村 武
    1987 年 36 巻 1 号 p. 13-21
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    地方都市である徳島市域23行政区を対象とし, 農家人口, 農家戸数などの農業関連指標により農村地域, 非農村地域および混在地域に分類した。そして, 地域環境指標としての公害苦情からみた, これら地域における環境衛生状態の差異について実証的に検討した結果, 次のような知見を得たので報告する。
    1.農村地域では水質, 悪臭苦情が多く, 混在地域では悪臭, 騒音苦情が多い。また, 非農村地域では騒音苦情が多いことが認められた。これらは, それぞれの地域における環境衛生要因との関連性がみられ, このことから, 発生しやすい公害事象が地域形態により異なることが認められた。
    2.各地域における公害苦情発生について, 調査前期 (1977-1980年) と調査後期 (1981-1984年) の経時的変化を検討したところ, 農村以外の地域は総体的に減少の傾向にある。しかし, 農村地域においては, 粉塵を除くすべての公害事象が増加していることが認められた。このことから, 農村地域における環境衛生状態は悪化していることが示唆された。
  • 三原 修一, 玉永 正博, 成松 隆一, 長野 勝廣, 木場 博幸, 西小野 昭人, 山下 直美, 山下 耕一, 小柳 敦子, 小山 和作
    1987 年 36 巻 1 号 p. 22-28
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    当センターでは, 1983年8月から肝・胆・膵・腎・脾・総胆管を対象とした腹部超音波スクリーニングを行なっており, 1986年6月までの人間ドック初回受診者数は9,803名であった。一方, 1984年3月から1986年6月までの熊本県下23地域・15職域の腹部超音波集検初回受診者数は11,558名で, 現在超音波検診車を利用した巡回検診を行なっている。
    びまん性肝疾患を除く有所見者率は32.2%で, 加令とともに増大し, 女性より男性に高率であった。発見される主な疾患は胆嚢結石, 胆嚢ポリープ, 肝嚢胞, 肝腫瘍, 腎嚢胞, 腎腫瘍, 腎結石などである。癌症例も人間ドックで23例 (発見率0.23%), 集検14例 (0.12%), 計37例が発見され, 24例に根治手術が施行された。
    腹部超音波検査の検診への導入により, 従来の検診では発見できなかった潜在疾病が, 無症状・無所見の時期に多数発見され, この検査の検診の場における有用性が示唆された。特に胆嚢癌, 肝臓癌, 腎臓癌など癌発見の成果はめざましく, 早期癌・初期癌発見のための癌検診としても意義ある検査法と考える。
    また, 今後集団検診として確立するためには, 技術者の養成, 適切な事後処理 (再検・精検・治療等) や十分な経過観察が行なえる体制の整備, 受診者教育などが必要と思われた。
  • 川村 雅枝, 飯田 龍一, 小俣 好作
    1987 年 36 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    社会保険山梨病院において, 6年1か月間に, 組織診, 細胞診で診断された肝細胞癌86例について検討した。(1) 86例の平均年令は62.4才, 男女比6.2, 日虫症合併率43.0%, HBs抗原陽性率20.0%, HBs抗体陽性率43.4%, 肝硬変合併率69.4%であり, 平均年令およびHBs抗体陽性率が高いのが特徴であった。(2) 日虫症合併肝細胞癌37例では平均年令65.6才, 男女比6.0, HBs抗原陽性率11.8%, HBs抗体陽性率41.2%, 肝硬変合併率56.7%で, 日虫症非合併群に比べ有意に平均年令が高かった。
    5年間の剖検例176例についても検討した。(1) 肝細胞癌は40例, 発生率22.7%であった。(2) 日虫症69例の肝細胞癌発生率は30.0%で, 非日虫症における発生率18.7%に比べ高いが有意差は得られず, 日虫症が肝細胞癌発生に直接的に関与しているとは結論できなかった。(3) 日虫症合併肝硬変15例の肝細胞癌発生率は80.0%と高率であった。
  • 中村 武夫, 三好 保, 今木 雅英, 山田 勇樹, 吉村 武
    1987 年 36 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    農村地域における健康保持を目的として, シイタケ摂取による人血清脂質レベルの変動について検討した。
    基礎食にシイタケを20, 40および60g付加した食事をおのおの5日間摂取させたが, 血清脂質レベルの有意な変動は認められなかった。
    実験食中の栄養摂取量と各血清脂質レベルとの相関性について検討した結果, HDL-コレステロール量が炭水化物-脂肪比と有意 (p<0.02) な正相関を, 脂肪摂取量, 脂肪-蛋白質比および炭水化物-蛋白質比とおのおの有意 (p<0.05) な負相関を認めた。またトリグリセライド量と蛋白質摂取量との間に有意、(p<0.05) な負相関を認めた。
    血清コレステロールレベルが正常範囲にある健康な青年においては, シイタケ摂取による血清コレステロールレベルの減少は認められなかった。
  • 佐藤 重仁
    1987 年 36 巻 1 号 p. 39-43
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    急性パラコート中毒の治療として血液透析や血液潅流などが積極的に行なわれているが, 死亡率は依然として高く, 死亡原因のほとんどは急性期の循環虚脱か, あるいはその後の肺線維症である。そこでわれわれは上記の治療法がパラコート中毒の死亡率の改善に寄与しているのか否かを検討した。
    本院のパラコート中毒症例では, 器質的腎不全を合併した群で20名中, 19名が死亡し, 腎不全がみられなかったり, 機能的腎不全だけですんだ群 (6名) は全員生存していた。中毒の早期から器質的腎不全があることは予後不良の大きな因子の一つであると言える。
    また血液透析や血液潅流によって除去できたパラコートの量と死亡までの時間とのあいだには負の相関がみられた。つまり, 除去できるパラコートの量が多ければ多いほど早期に死亡する症例が多い。少なければ少ないほど救命される確率が高くなる。
    結論として, パラコートの毒物動態 (toxicokinetics) を変化させても有効な治療法とはなり得ない。つまり, 現在積極的に行なわれている血液透析や血液潅流は, パラコートの大量内服例では死亡率の改善に寄与していない。
  • 1987 年 36 巻 1 号 p. 44-48
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1987 年 36 巻 1 号 p. 49-51
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1987 年 36 巻 1 号 p. 52-57
    発行日: 1987/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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