日本農村医学会雑誌
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42 巻 , 5 号
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  • 田近 徹也, 亀岡 伸樹, 森岡 淳, 大川 洋史, 加藤 真彦, 大沼 俊和
    1994 年 42 巻 5 号 p. 1049-1055
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    過去13年間に経験した胆道膵悪性疾患手術症例について, 年齢, 性別, 病変の占拠部位, 肉眼的進行度, 手術術式, 切除率, 受診と診断の契機及び術後生存を検討した。症例の内訳は胆管癌31例, 胆嚢癌19例, 乳頭部癌5例, 膵癌38例の計93例であった。平均年齢は胆管癌68.7歳, 胆嚢癌65.1歳, 乳頭部癌65歳, 膵癌64.4歳であった。男女比は全体では52対41であり, 下部胆管癌で男性に, 胆嚢癌で女性に多く認められ有意差があった。病変の占拠部位は胆管癌では下部, 上部, 中部の順に, 胆嚢癌では体部, 原発不明の全体部, 底部, 頸部の順に, 乳頭部癌は全例共通管部にあり, 膵癌では大半が頭部にあった。肉眼的進行度は胆管癌でStageIII以上が23例 (74%), 胆嚢癌では18例 (85%), 膵癌では34例 (89%) を占め進行癌が圧倒的に多かった。手術は中下部胆管癌, 乳頭部癌及び膵癌で切除可能な症例では標準的膵頭十二指腸切除を受けた症例が多かった (25例, 43%) が適応を選択して全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除も施行した (3例, 5.1%)。しかし, 乳頭部癌を除く各疾患で根治術が不可能でバイパス術を含む姑息的手術又は単開腹のみの症例が多かった (50例, 56.8%)。切除率は胆管癌58.1%, 胆嚢癌42.1%, 乳頭部癌100%, 膵癌31.5%であった。術後生存は乳頭部癌を除いてきわめて不良であった。早期胆道癌, 小膵癌の発見に努めることの重要性を再認識し強調した。
  • 福島 哲仁, 北條 宣政, 礒邉 顕生, 塩飽 邦憲, 山根 洋右
    1994 年 42 巻 5 号 p. 1056-1060
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    メロンハウス内において, ジクロルボス (DDVP) 乳剤散布中の人体暴露状況と散布後の気中濃度の推移を測定し, ハウス内作業における農薬暴露対策を検討した。メロンハウス内で, 防毒マスクを着用し, 顔面以外露出部がない状態で農薬散布を行った2名の男性の散布1時間後の血清DDVP濃度は, それぞれ21.2ng/ml, 15.0ng/mlであったが, 血清コリンエステラーゼ活性値の低下はみられなかった。DDVP散布後ハウス内の気中濃度の推移をみると, 地面に近いほどDDVP濃度が高かった。時間経過でみると, 散布後2日目までは, 0.5ppm~2ppmと高濃度で推移し, それ以降はほぼ0.5ppm以下になり, 1週間目で検出限界以下となった。気中濃度の日内変動をみると, 換気が大きく影響していた。
    以上の結果から, 蒸散し易い有機燐剤DDVP散布後のハウス内暴露対策として, 以下の点を留意する必要がある。
    (1) 散布中の装備は, 防毒マスクだけでは不十分であり, 顔面の覆い, 防除眼鏡等の装着が望ましい。(2) 散布後2日までは気中濃度が高く, ハウス内の作業を控える必要がある。(3) 散布後2日以降ハウス内で作業する場合, 換気を十分に行い, 散布後1週間までは防毒マスクの装着が望まれる。(4) 特に「芽こぎ」等の中腰作業を行う場合, 立位より暴露の危険が高いので, ハウスの換気窓の位置をできるだけ低くし, 地面に近い位置の換気に気をつける必要がある。
  • 福島 哲仁, 礒邉 顕生, 北條 宣政, 塩飽 邦憲, 山根 洋右
    1994 年 42 巻 5 号 p. 1061-1066
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    全国でもっとも老年人口割合の高い島根県において, 農山村及び都市近郊農村の地域特性別に農山村 (佐田町) と都市近郊農村 (湖陵町) を対象として, 独居老人の生活実態を調査し, コミュニティ・ヘルスの課題を検討した。
    1.佐田町では, 1戸当りの耕地面積が比較的広く, 農業経営基盤が維持されている。家族形態では, 3世代世帯が多く, 1世帯当りの世帯員数も多く, 独居老人は少なく家庭基盤は安定している。
    これに対し湖陵町では, 耕地面積が狭く, 農業経営基盤は脆弱である。家族形態は単一世帯が多く, 独居老人, とくに女性の高齢者が多く, 家庭基盤は弱い。
    高齢者が独居になった原因は, 両町とも配偶者の死亡と子供の都会流出によるものが多い。子供を持つ独居老人は, 佐田町81.1%, 湖陵町83.2%とほぼ同率であるが, 佐田町では養子の割合が高率であった。両町とも子供の40%以上は県外で生活し, 日常的な接触は少ない。
    将来子供が帰郷して同居する予定のあるものは, 佐田町は27.0%と少なく, 湖陵町は43.4%とやや多く, 帰郷予定時期は子供の定年時が多かった。
    2.独田町で41.2%, 湖陵町で31.6%を占め, 深刻な問題となっている。給食サービスや福祉サービスの費用負担, 通院や買い物などの交通費負担の軽減など経済的サポートが必要とされている。
  • 小野 満也, 高田 薫, 山口 博, 佐藤 博司, 石亀 広樹, 松島 松翠
    1994 年 42 巻 5 号 p. 1067-1071
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    長野県厚生連健康管理センターが1990年に施行したヘルススクリーニング94,913例, および1989年, 1990年を連続で受診した59,803例における尿蛋白, 尿潜血の頻度を年齢別, 男女別に調べた。1990年度の検尿結果では尿蛋白陽性が2.4%, 尿潜血は6.2%, 両者陽性は0.5%で, 2年連続陽性例はそれぞれ0.8%, 3.4%, 0.1%であった。尿蛋白および尿潜血の陽性率は加齢とともに上昇した。尿蛋白は男性が女性の1.8倍, 尿潜血は女性が男性の2.7倍と高率であった。両者陽性率は0.1%と男女同率であった。当院で1985年から1990年に施行した腎生検85例について腎疾患が発見された動機と診断名を検討した。腎生検85例中, ヘルススクリーニングや人間ドック, 学校検診などの検尿で発見されたものは35例 (41.2%) であり, IgA腎症がもっとも多かった。要精密検査判定例の医療機関からの返書内容では尿蛋白は内科的腎疾患が, 尿潜血では泌尿器科疾患が, 尿蛋白, 尿潜血両者陽性では慢性糸球体腎炎と泌尿器科疾患が多かった。
  • 田谷 利光
    1994 年 42 巻 5 号 p. 1072-1079
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    急速な高齢化社会に対応して, 国の高齢者福祉にかかわる施策が次々に展開されている。高齢者福祉10か年戦略 (ゴールドプラン, 平成2年) の具体化, 寝たきりゼロをめざす「在宅ケア」の推進などがある。しかしながら, 縦割り行政の弊害による非効率的な現場にあって横のネットワークを強化し, 保健・医療・福祉の連関をはかる総括的協力体制を確立する必要がある。そこで, われわれは茨城県南地域において要介護老人に対し保健・医療・福祉の各分野から総合的にアプローチをするための地域医療カンファレンスを実施し, 医療と福祉にかかわる多職種実務者間で事例を検討することにより効率性のある在宅ケアの実践活動が円滑に展開されるに至っている。また土浦協同病院では訪問看護部を設置し, 当院を退院して在宅ケアにはいる患者に対して地域の医療機関ならびに自治体保健婦, 福祉関係者と連絡を密にしつつ訪問看護指導, 介護を行っている。さらに, われわれは県南地域医療懇話会を通じて交流学習会を行い, 研究成果をあげている。こうした活動により従来の医療機関から福祉機関への流れだけでなく, さらに医療分野に入る前の段階で要援護老人の現状を把握するとともに早期の対応を計り, アクティブ80ヘルスプランを目標とする予防的在宅ケアが実施されれば, 保健・福祉活動はより充実してくるものと考えられる。
  • 1994 年 42 巻 5 号 p. 1080-1085
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 42 巻 5 号 p. 1086-1116
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 42 巻 5 号 p. 1117-1128
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 42 巻 5 号 p. 1129-1135
    発行日: 1994/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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