日本農村医学会雑誌
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44 巻 , 5 号
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  • 桑原 祥浩, 上田 成子
    1996 年 44 巻 5 号 p. 663-669
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    30aのブドウ園にスピードスプレイヤーにより, フェンプロパトリン水和剤を有効成分として25g散布した時の散布作業者の農薬曝露状況を知るとともに, 散布後の再入園者の農薬曝露状況を検討した。散布作業者の農薬曝露は下肢, 背部および頭部に多く, 推定全身被曝量は散布量の0.003%に相当する783μg (12μg/kg) であった。このことから, 適切な防除衣を着用して作業すれば, 経皮曝露はほとんどないものと考えられた。さらに, 散布終了1時間, 6時間, 1日, 2日, 4日および9日後に別の作業者がこの散布圃場内に20分間再入園した。散布1時間後の再入園にさいしての推定全身被曝量は272μg (4.7μg/kg) であり, 農薬は背部と上腕部にも若干認められたが, その曝露は頭部に集中していた。その後の再入園にさいしては, 葉との接触による頭部の曝露のみであり, 時間の経過とともに曝露量は減少し, 9日後には身体への曝露は認められなかった。農薬散布後の圃場内空気からは, いずれの時点でもフェンプロパトリンは検出されなかった。一方, 葉面フェンプロパトリン残留量は散布1~6時間後には約130ng/cm2であったが, 1日以降に徐々に減少し, 9日後では14ng/cm2となり, この間の減衰傾向は回帰式y (ng/cm2) =-0.5x (hrs) +116で表わされ, その半減期は100時間であった。葉面残留量と身体表面曝露量との間に一定の相関性が認められたことからも, 再入園者のフェンプロパトリンへの曝露は, 主に葉面残留農薬との接触によるものであることは明らかである。即ち, 葉面残留量が27ng/cm2以下に減少すれば身体への曝露が認められなくなることが示された。
  • 今井 敏夫, 村島 義男
    1996 年 44 巻 5 号 p. 670-675
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    農村小児の肥満の実態を把握し, その対策の基礎資料とするために北海道東部の中標津町の2つの高等学校の生徒 (男子330人, 女子387人) を対象にその個々について就学時から縦断的に肥満児頻度を算出した。また札幌市の中心部の高等学校3年生 (男子238人, 女子163人) を都市群の対照とした。
    農村群は都市群に比べて男女とも肥満児頻度が高く, 高校生では有意差があった。農村群では就学時に肥満のある男子の78%, また女子の42%が14歳時まで肥満が持続した。
    男女とも第二発育急進期に一致して肥満児が急速に増加した。これらの肥満児は14歳時には多くが正常化した。このような小児肥満の特性をふまえ, 個々にきめ細かい対処, とくに幼児期の肥満の生活指導が重要と考える。
  • 新井 正, 安田 洋, 伊東 祐二, 早川 和良, 高屋 忠丈, 戸島 敏, 渋谷 智顕, 佐藤 重子, 中川 訓江, 樫木 良友
    1996 年 44 巻 5 号 p. 676-679
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    HSは黄疸, 肝脾腫, 球状赤血球を特徴とし, わが国の先天性溶血性貧血の約70%を占める疾患で, その病態の本質は赤血球膜の異常とする報告が多い。今回我々が経験した23歳女性と20歳の弟, その両親 (父親53歳, 母親46歳) は全て末梢血所見と電子顕微鏡所見にてHSと診断され, このうち末梢血で貧血を認めたのは父親を除く家族3人であった。またこの両親それぞれの2家系では, 共通するHLAが存在し, かつヒトパル・ボウイルスB19は全員陰性であった。一方これら2家系の人々にいわゆる予防訪問看護を実施し, 比較的誤解曝れがちな遺伝性疾患に対する知識の啓蒙活動を実施した。今回のように, HS同士が結婚した症例の報告はなく, この家系に予防訪問看護を実施した貴重な症例と考えられたので, 若干の文献的考察を踏まえて報告した。
  • 山下 一也, 飯島 献一
    1996 年 44 巻 5 号 p. 680-684
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    訪問看護対象者の家族介護者の精神的健康と介護の負担度について調査した。
    介護者の精神的健康状態と負担度の間には, 有意の正相関が認められた。精神的健康状態の中でも, 身体的症状, 不安と不眠, 社会的活動障害の項目において介護者の負担度と有意の相関が認められた。しかし, 要介護老人の日常生活動作と介護者の精神的健康状態および負担度についてはいずれも有意の相関はみられなかった。介護者との続柄, 福祉サービス受給の有無では, 家族介護老の精神的健康と介護の負担度に差はみられなかったが, 介護者が1名の場合と2名以上の場合に分けて精神的健康状態を検討した場合, 介護者が1名のほうがとくに社会的活動障害度が有意に高かった。
    訪問看護は患者に対する医療の提供, 供給のみならず, 家族介護者の健康, 負担軽減という観点からも十分に検討していく必要があると思われる。
  • 山下 一也
    1996 年 44 巻 5 号 p. 685-688
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    島根県T町の町役場の健康診断時にA型行動様式と健診結果との関連について検討した。A型行動パターンスクリーニングテストにて判定したところ, A2は20名 (30.8%), A1は10名 (15.4%) であった。A型行動パターンスクリーニングテストのスコアと拡張期血圧とは有意の正相関を認めたが, その他とは相関を認めなかった。また, 肝機能異常者は, 肝機能正常者よりも, A型行動パターンスクリーニングテストのスコアが有意に高値であった。
    これらのことより, A型行動様式と拡張期血圧, 肝機能とは何らかの関連があることが示唆された。
  • 松浦 尊麿
    1996 年 44 巻 5 号 p. 689-696
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    淡路島西海岸に位置する人口10,800人の農漁村である五色町は, 65歳以上の人口比率が25.3%と高齢社会が具現化しており, 一人暮らし, 老夫婦世帯が前世帯の17.1%と多い。
    従って, 在宅ケアのニーズも高く, 平成3年には保健・医療・福祉を担当する行政機構を一体化し, 健康福祉総合センターを開設して, 各種ケアスタッフの統合による総合ケアを推進している。
    五色町への全体有線テレビの導入にあたりその双方向性を活用して, 在宅保健・医療・福祉支援システムを構築し, 平成7年5月から, コミュニティーベースでは世界で初めての実用稼働を開始した。このシステムは, 在宅療養を希望する重症患者宅と主治医医療機関との間での映像を通した在宅療養支援システムと, ケアスタッフが家庭訪問時に携帯し主治医に映像を通じてアドバイスを受ける在宅ケア支援システム及び老人世帯の緊急通報システムからなっている。これらのシステムは在宅療養患者, 高齢者や看護家族の精神的支えとなり, また, ケアスタッフにとってもケアの質的向上をもたらしているので, そのシステムの概要, 運用方法及びこれまでの評価について報告する。
  • 水元 俊裕, 浅賀 浩孝, 伊藤 文彦, 市川 雅子, 渡 二郎, 杉村 巌
    1996 年 44 巻 5 号 p. 697-703
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    匐行性迂曲性紅斑 (Erythema gyratum repens, EGR) はその特異な図形状 (木目様または縞馬様) の紅斑と進行の速さを特徴とする疾患である。1952年はじめてGammelが乳癌患者に合併したEGRの1例を報告して以来, 同様の症例の報告が相次いでなされるとともに, その6割から9割はさまざまの内臓悪性腫瘍に随伴してみられたもので, それゆえ本症は絶対的腫瘍随伴症候群と考えられてきた。しかし1978年Barberらが肺結核の患者にみられた1例を報告してから, 本症は絶対的に悪性腫瘍にのみ合併するものでないことも分かってきた。著者らは51歳男性で悪性腫瘍の合併のみられない本症の1例を報告するとともに, 本症との異同または鑑別が常に問題になるEACとの相違点についてふれた。さらには本症のその他の多様な臨床的側面についても述べるとともに, 近年注目されている病因としての自己免疫学的側面についてもふれた。
  • 1996 年 44 巻 5 号 p. 704-711
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 44 巻 5 号 p. 712-725
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 44 巻 5 号 p. 726-736
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 44 巻 5 号 p. 737-758
    発行日: 1996/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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