日本農村医学会雑誌
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45 巻 , 1 号
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  • 田代 晴彦, 森川 篤憲, 亀井 裕介, 英 賢一郎
    1996 年 45 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    非侵襲的脳血管検査法magneticresonance angiography (MRA) による脳動脈瘤診断能を評価する目的でほぼ同時期に施行したintra-arterial digital subtraction angiography (DSA) 所見と比較検討した。対象は臨床上脳動脈瘤が疑われた14例, 男性8例, 女性6例で23歳から74歳, 平均年齢58歳である。MRAはGE1.5T SIGNA Advantageによるtime-of-flight法, DSAは東芝SuperG又はGE Advantexにて施行した。結果: 1) 脳動脈瘤診断率;14症例中MRAにて10例脳動脈瘤が疑われDSAにて7例 (70%) に脳動脈瘤を確認した。MRAとDSAの所見の一致は14例中11例 (79%) であった。2) MRAの血管描出;原画面上を走行する血管や末梢血管での信号飽和により描出が低下した。蛇行血管の乱流でも描出が低下しcarotidsiphonに近い内頸動脈瘤や大きい脳動脈瘤は不明瞭となった。3) 偽陽性の原因: 偽陽性は3例あり, 末梢の分枝後血管の信号低下による脳動脈瘤様所見2例と蛇行した後交通動脈の脳動脈瘤様所見1例である。MRA描出能は動脈瘤のスクリーニングに有用であるが, 現状では描出低下による見逃しを防ぐ為にDSAが必要でありMRA診断率の向上に努めることが重要と考える。
  • 中村 麻子, 金井 珠美, 依田 文子, 山浦 翠
    1996 年 45 巻 1 号 p. 6-9
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    患者と問題点を共有しインフォームド・コンセントを図る目的で, 当病棟ではウォーキング・ヵンファレンスを取り入れ, ウォーキング・カンファレンスを患者がどのようにとらえているか明らかにするため, アンケート調査を実施した。対象は, 1994年8月から12月まで当病棟に入院した患老332名中, ウォーキング・カンファレンスを1週間以上経験した患老103名である。アンケート調査の結果, ウォーキング・カンファレンスに対して, 98名の患者に全般的によい評価が得られ, 約90%の患者が自分の思うことや聞きたいことを看護者に話していることがわかった。また, 自分の治療方針に対して82名の患者で理解が得られている一方で, 自分が話をしている時に同室者が気になるという意見が27名の患者に認められた。これらの結果からウォーキング・カンラァレンス導入によって, 患者との問題点の共有とインフォームド・コンセントを図るという我々の当初の目的は達成されたものの, プライバシーの保護への配慮が今後の問題点であると考えられる。
  • 新谷 周三, 三浦 義治, 椎貝 達夫, 小寺 実
    1996 年 45 巻 1 号 p. 10-18
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    中大脳動脈 (MCA)・前大脳動脈 (ACA) 閉塞に伴ない, 大脳基底核部にモヤモヤ現象を認めた高齢者5例について報告した。5例の年齢は, 59歳より77歳までで, 平均年齢67.6歳である。臨床症状は, いずれも一過性脳虚血発作 (TIAs), 回復した虚血性神経障害 (RINDs), 軽い片麻酔である。5例とも, 何回ものTIAs・RINDsなどの発作にもかかわらず, 日常生活動作の上で自立していることが特徴である。脳血管写では, MCA・ACAの閉塞と後大脳動脈 (PCA) から虚血部位へ向けたretrograde leptomeningeal fillingが明らかであった。通常のモヤモヤ病に認められる内頸動脈の狭窄・閉塞は認められず, 神経放射線学的にはモヤモヤ病ではない。十分なretrograde leptomeningeal fillingが成長するに要する長い時間をかけてMCA・ACAの閉塞は徐々に形成されたと考えられるが, そのetiology (congenita lor acquired) は不明である。
  • 永美 大志
    1996 年 45 巻 1 号 p. 19-23
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    近年, 国内農業の重要性が認識される一方で, 農産物の輸入は年毎に増加しており, その農薬残留, とくに長距離輸送, 長期保存を可能にするためのポストハーベスト使用農薬の残留は, 衛生学上の問題点の一つである。
    今回筆者は, ポテトチップス中の発芽防止剤, マレイン酸ヒドラジドとクロルプロラァムの簡便な同時残留分析法を作成した。本分析法による, 両剤の回収率および検出限界は, それぞれ81±5, 79±4%, 0.1, 0.01μg/g-rawであった。
    本方法を用いて市販品の残留調査を行った。マレイン酸ヒドラジドは, 0.3μg/g-rawを最高に25%の検体から残留を認めた。クロルプロファムは, 0.11μg/g-rawを最高に45%の検体から残留を認めた。
  • 川島 和子, 安田 洋, 新井 正, 伊東 祐二, 早川 和良, 高屋 忠丈, 宮田 千晴, 戸島 敏, 土井 百恵, 永井 正信, 渋谷 ...
    1996 年 45 巻 1 号 p. 24-27
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    当院では, 平成3年8月から自動血球アナライザーを導入し, 平成4年4月から平成5年3月までの1年間に測定した血液総検体数は25,498件であった。この中で, 医師からの指示があった場合, 白血球が3,000/μl未満又は10,000/μl以上の場合, 血色素が10.0g/dl未満の場合, 自動血球アナライザーが分類異常とした場合の4,707件の検体を目視にて検鏡した。この結果, 自動血球アナライザーで異常が検出されなかったが, 検鏡にて3例の骨髄異形性症候群を発見した。
    日常の多忙な検査業務の中, ヘモグラムの検鏡は特に時間を要するが, 今回の症例を通じ, ヘモグラムの検鏡とその適応の重要性を痛感した。
  • 水谷 弘二, 住田 知隆, 梅田 伸一, 山本 直人, 棚澤 利彦, 服部 光爾, 菅田 忠夫, 谷本 功
    1996 年 45 巻 1 号 p. 28-32
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    拡散強調画像は急性期脳虚血部位の検出に有用であることは多数報告があるが, これは体動によるアーチファクトに極めて鋭敏なため, 良好な画像が得られにくい。また, MPGの強度もまちまちであった。MPG5ではCSFの梗塞部の信号が等しく, 脳室周辺の梗塞巣の判別が難しく, またMPGを強くかけると, 画像の乱れが出やすかったことから, 左右方向にMPG6あるいは7をかけることにより, 安定した画像が得られるようになった。
  • 水井 伸子
    1996 年 45 巻 1 号 p. 33-36
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    私たちは, リハビリテーションを通じて, 癌患者の生活の質 (QOL) の改善を目指してきた。
    対象は1993年1月より1995年4月までに当院に入院しリハビリテーションを行った癌患者のうち, 遠隔転移や再発を認めた29例で, 男性12例女性17例, 年齢は39から82歳と幅広く, 原疾患も多岐にわたっていた。
    患者の身体機能や心理面の状態を考慮し, 理学療法や作業療法・心理療法を適時併用し, 患者の心身両面への援助を図った。
    リハビリテーションの効果を検討するにあたり, 便宜上症例を2群に大別した。第1群は, 原疾患の治療や, 合併症のために一時的に身体機能が低下したと思われた13例で, 身体機能の改善をリハビリの主な目的とした。1から2か月の訓練によって, 13例中10例で日常生活動作 (ADL) の自立度の改善が得られ, そのうち9例は自宅への一時退院が可能となった。第2群は心理面への間接的な援助を目指した16症例で, 11例からリハビリテーションに対して肯定的な反応が得られた。否定的であった3例は, 医療全体に対し拒否的であり, 一方, 期間が短く判定不能としたものは2例あった。
    以上の結果より, 終末期の癌患者でも, 理学・作業療法によるADL機能の維持改善は期待でき, リハビリテーションは癌患者への間接的な心理面の援助となりうる。よって, リハビリテーションは心身両面で, 癌患者のQOL改善に有用であると思われた。
  • 小林 操, 伊藤 睦子, 碇子 明美, 奈良 亜紀子, 吉田 美穂子, 佐藤 愛子, 柴田 秋子, 糸賀 寛
    1996 年 45 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    入院した幼児に付き添う母親が, 幼児のぐずり, 夜泣きなど育児に対処できず, 不安を訴えるケースが多い。これは, 核家族化, 共働き夫婦の定着から, 育児の体験のなさや育児に関わる時間の少なさなどが一因と考えられた。そこで, 母親自ら, 他患児, 看護婦との関わり合いを通し体験学習することで, 育児への不安軽減ができるのではないかと考え「折り紙」など創作遊びを取り入れ, 効果を母親50人のアンケート調査を基に評価した。その結果, 集団遊びを通し, 他患児, 母親, 看護婦との関わり合いをもったことで, 知識, 手技が習得でき, 児の症状に応じた対処ができるようになり, 一緒に入院して良かったと96%の母親が答えた。また, 全ての母親は, 他患児, 母親との交流を通して有意義な事を学んだと答えたことなどにより, 体験学習は育児不安を軽減させるために効果があったと考える。
  • 佐々木 明, 山瀬 裕彦
    1996 年 45 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    学校管理下生徒突然死は, 毎年全国で100~150件報告されており, 人口200万人の岐阜県内では年間1~2件と推定される。人口4万人の瑞浪市では最近10年間に3件発生しており, 人口比からするとかなり多い。第1例はMarfan症候群による大動脈瘤破裂, 第2例は脳幹部出血, 第3例はWPW症候群に関連した致死的不整脈であった。突然死予防のための対策は, つぎのように要約される。
    (1) 学校と病院との連絡を緊密にすること。
    (2) 心臓疾患管理基準の見直しを行なうこと。およびUCG, ホルター心電図, トレッドミルによる心電図を検診に加えて, 危険度の高い生徒を発見すること。
    (3) 事例の60%は心臓疾患による。しかし40%は中枢神経系の異常や気管支喘息などによるものであり, これらにも充分注意を払うこと。
  • 山田 昌弘, 山瀬 裕彦, 野坂 博行, 山口 満, 安藤 操, 加藤 敏夫, 吉田 正樹, 藤本 正夫, 弓倉 宏志
    1996 年 45 巻 1 号 p. 47-51
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    症例は73歳の男性。平成5年6月に黄疸, 胆管炎, 膵炎で入院し, 対症療法で軽快。腹部USで胆嚢結石を認め, ERCPで傍乳頭憩室を認めたが, 胆管結石は認めなかった。退院後の同年8月に急性胆嚢炎で入院し, 腹腔鏡的胆摘術を受けて退院。同年10月に再び発熱, 心窩部痛出現し再入院。初回入院同様, 肝胆道系酵素とアミラーゼの上昇, 炎症反応を認めた。Lemmel症候群を考え, 緊急十二指腸内視鏡を施行した。傍十二指腸憩室内には食物残渣が充満し, 乳頭を識別できなかった。把持鉗子で食物残渣を除去し, 乳頭を認めた後, 胆管を少量の造影剤で造影し, 結石がないことを確認し, Lemmel症候群と診断した。続いてESTを施行すると膿汁様の胆汁が吹き出した。患者は軽快退院し, 2年後の現在まで再発を認めていない。内視鏡で直接診断し, ESTで治療されたLemmel症候群の報告例は, 我々が検索したかぎり, 自験例以外に見あたらないので報告した。
  • 1996 年 45 巻 1 号 p. 52-55
    発行日: 1996/05/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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