日本農村医学会雑誌
Online ISSN : 1349-7421
Print ISSN : 0468-2513
ISSN-L : 0468-2513
55 巻 , 5 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
原著
  • 大林 浩幸, 山瀬 裕彦, 川島 司郎, 林 弘太郎, 野坂 博行, 平石 孝
    2007 年 55 巻 5 号 p. 449-458
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/03/22
    ジャーナル フリー
    〔はじめに〕農村部住民のメタボリックシンドローム (MetS) 存在実態を明らかにし,血清アデポサイトカイン値が,MetS診断基準項目や該当数に関連するかを検討した。
    〔方法と対象者〕2005年4~12月の研究期間中,当院人間ドックを受診した地域住民2,858名 (平均49.8±9.9歳,男1,744名,女1,114名)が対象である。本人同意後,通常の健診採血と併せ,血清レプチン値,アデポネクチン値,高感度CRP値を測定し,該当するMetS診断基準項目数と組合せに基づき検討した。
    〔結果〕MetS該当者は男性200名(11.5%),女性25名(2.2%)であり,女性が極端に少なかった。女性ウェスト径基準90cm以上の該当者は全体の8.7%で,多くがここでふるい落とされた。MetS群のレプチン値は診断基準項目や数に応じ,非MetS群より高値となり,特に3項目該当群は5.26±1.86(ng/ml)と,ウェスト径85cm未満の非MetS群3.31±1.44(ng/ml)と比し有意に高かった(p/5=0.0081)。アデポネクチン値は群間で有意差はないが,レプチンと逆傾向を示し,3項目該当群では4.37±1.57(ng/ml)と,非MetS群5.52±3.34(ng/ml)より低い。高感度CRP値は群間・内で有意差はなかった。
    〔結論〕女性のMetS診断基準のウェスト径カットオフ値は,再検討の余地がある。血清レプチン値はMetS診断基準項目やその該当数と密接に関連する可能性が示唆された。
  • 山田 泰司, 加藤 公規, 永井 信, 岡崎 真悟, 中村 俊一, 菅原 司, 近藤 規央, 宮下 憲暢, 藤永 明
    2007 年 55 巻 5 号 p. 459-464
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/03/22
    ジャーナル フリー
     当院の16列MDCTにおけるVirtual Endoscopyの画質に影響する機器的因子を把握して,画質を損なうことなく,被曝低減と短時間撮影が実現できるかを目的にファントム実験を実施した。その結果,Virtual Endoscopyの画質に影響する因子は,スライス厚,設置角度,Rotation time, Table speed, mAs/slice,解像度が考えられ,それぞれの項目の最良の条件を組み合わせることにより,通常の画質を維持しながら線量で40%,撮影時間で50%軽減させることが可能になった。今後は更なる機器の性能向上も見据えながら,臨床におけるVirtual Endoscopyの精度や位置づけについても検討を行なっていきたい。
症例報告
看護研究報告
  • 山下 茂子, 井坂 茂夫, 田中 美代子, 藤田 敬子, 松田 浩子, 山本 利子, 市村 小百合, 中村 早苗, 秋元 恵子
    2007 年 55 巻 5 号 p. 472-479
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/03/22
    ジャーナル フリー
     入院患者の高齢化に伴い,転倒転落事故の防止が看護スタッフにとって重要な課題となってきた。我々の病院では転倒転落防止アセスメントスコアシートを活用し事故防止に向けて積極的な取り組みを行なってきた。その結果看護師の意識に変化が認められたので,意識調査を行なった。
     調査結果の解析から以下のことがわかった。(1)転倒転落アセスメントスコアシートおよび看護計画を作成することで看護師の危険予測に対する意識付けが出来た。(2)患者個々にあった援助を行ない,患者,家族とスタッフが共通した認識を持つことが転倒転落予防に必要である。(3)対策マニュアルを活用することにより転倒転落時の対応が統一できた。(4)事故情報をスタッフが共有することで,再発防止対策が充実された。
  • 林 明美, 鈴木 麻希, 山本 千歳, 平山 敬祐, 浅井 直美
    2007 年 55 巻 5 号 p. 480-486
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/03/22
    ジャーナル フリー
     回想法は,高齢者の精神安定や認知症状の軽減と安定に有効と言われている。当療養型医療施設では認知症高齢者の入所者が多く,施設の行事を運営するには困難なことが多くなってきた。そこで,これらの症状の改善を目的として高齢者1名,認知症高齢者7名の計8名を対象としてグループ回想法を行なった。1) DMAS,2) MOSES,3) NMスケールの3種類評価法を用い,回想法前後で評価を数値化するとともに実施中の対象者の言動や表情を記録に残した。
     回想法実施では,対象者を静かなBGMの流れる個室に誘導してテーマに沿って会を進めた。その結果,対象者全員に何らかの効果が現れ回想法の有用性を認めた。しかし,評価法によって異なる結果の得られるケースも多くあり一つの評価表のみで判断することの危険性も把握することができた。
  • 松尾 和子, 岡本 美佐代, 鈴木 和世, 市來 由香理
    2007 年 55 巻 5 号 p. 487-491
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/03/22
    ジャーナル フリー
     人工骨頭置換術や人工股間節全置換術では術後合併症として脱臼の危険性があり,術後2週間は股枕などの予防策が必要である。また,股枕除去後も脱臼の可能性は残っており,患者は仰臥位のまま常に下肢を開いた状態となるため苦痛を訴えられる患者もいる。
     今回我々は,このような患者の苦痛を和らげることを目的に,確実な脱臼予防と安楽に寝返りを打てるような枕の作製を試みた。市販の抱き枕を使用して検討した以前の経験を基に,看護スタッフからのアンケート調査を参考に独自の抱き枕を作製した。人工骨頭置換術施行患者1例および人工股関節全置換術施行患者3例に使用したところ,患者からも良好な評価を得ることができた。また,使用例でのX線写真では,整形外科医師から有効性についての評価を受けることができた。
地方会
feedback
Top