日本農村医学会雑誌
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61 巻 , 6 号
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第61回日本農村医学会総会特集
学会長講演
  • 塩飽 邦憲
    原稿種別: 学会長講演
    2013 年 61 巻 6 号 p. 797-801
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
      Food and the environment support human life, but Japan's food self-sufficiency, based on the amount of calories consumed, was only 39% in 2010. The Japanese Government strived to raise food self-sufficiency in the rural setting to 50% by 2020, but so far the situation has only worsened, as compared with 2008. Aging and depopulation in the countryside and the devastation of rural communities are also in progress. Shimane University intends to develop knowledge centers in communities. We started community-based education and research programs in the fields of agriculture, industry, education and medicine. The Shimane Cohort Study, undertaken in collaboration with rural communities, revealed that the prevalence of lifestyle-related diseases increased in proportion to aging and lifestyle urbanization. Ruralists took in less lipid and protein but do more exercise than urbanites. We began to develop a new community- and ICT-based program in 2010 with the central and local governments to solve problems posed to rural communities. We have new empirical evidence that social capital is a determinant of psychological stress and support community development by enhancing social capital.
特別報告
特別講演Ⅰ
特別講演Ⅱ
  • Kristina Sundquist, Jan Sundquist
    原稿種別: SPECIAL LECTURE II
    2013 年 61 巻 6 号 p. 815-823
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
      In the mid-1990s in Sweden, the care of large groups of patients, including many with chronic disorders, was transferred from hospitals to primary health care. This change made it necessary to increase clinically relevant research in primary health care. To meet this need, Lund University and Region Skane (the county council in Skane, the southernmost county in Sweden) jointly founded in 2008 a clinical research unit dedicated to primary health care: the Center for Primary Health Care Research (CPF). The overall goal of the CPF is to conduct ground-breaking clinical research in order to increase the quality of primary health care and thereby improve public health. The clinical research is performed in close collaboration with primary care clinicians to exploit their ideas, experiences, and expertise. In order to build bridges between academia and primary care, the CPF established a network of nine Academic Knowledge Centers (AKCs) in Skane. At each AKC, an active clinical researcher (AKC coordinator) employed by the CPF provides on-the-job assistance with tasks including study design, implementation and applying for research funding. Each AKC supports a fixed network of primary health care centers and the nine AKCs together support all 150 primary health care centers in Skane. The AKC network has the potential to establish Sweden at the international forefront of clinical research in primary care. Its ethos and infrastructure could serve as a template for research collaboration between academia and clinicians in primary care around the world.
金井賞受賞講演
教育講演
公開講座Ⅰ
公開講座Ⅱ
日本医師会認定産業医研修会Ⅰ
  • 衛藤 進吉
    原稿種別: 日本医師会認定産業医研修会Ⅰ
    2013 年 61 巻 6 号 p. 840-853
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
     対人サービス業務では,自分自身の感情をコントロールし,相手に合わせた言葉や態度で対応することが要求されるため,感情労働 (ホックシールド) と呼ばれている。感情労働に伴う感情の疲労や心の傷は,単に休憩や休暇によっては回復しにくい特徴がある。そのため,肉体労働や頭脳労働よりメンタルヘルス問題が生じやすく,そのうち深刻なものはバーンアウト (燃え尽き症候群),うつと自殺である。  バーンアウトでは,相手に対する不満や怒りなどの自然な感情を抑えすぎてしまい,感情が枯渇し燃え尽きてしまう病態である。一旦燃え尽きると自然には回復せず,感情面のケアを必要とする深刻な事態となるが,日本では,バーンアウトに対する職場での認識が不十分である。バーンアウトは,職員の個人的な健康問題だけでなく,家族全体の機能低下をもたらし,かつ,職場にとっては労働生産性の低下を来す重大なメンタルヘルス問題であると認識し対処すべきである。職場でバーンアウト・ハイリスク者をサポートし,バーンアウトに陥った職員を早期に発見し,適切な対応が必要である。  日本では,うつ病者が急増しており,対人サービス職場でも例外ではない。それに関連して,近年,うつ病概念が拡散して,いわゆる,「新型うつ病」が増加している。これらの新型うつ病者に対しては,従来のうつ病治療や職場での対応では十分な効果が期待出来ず,対応の見直しが必要となっている。また,近年,うつ病者の社会復帰に関連して,リワークプログラムの有効性が日本でも注目されるようになっている。更に,注意すべき重大なメンタルヘルス問題にうつ病の自殺がある。これはうつ病の早期発見,早期治療により予防できるものである。  対人サービス職場におけるメンタルヘルス対策の実際として,筆者が関与している宇都宮市役所 (公的サービス業務,職員3,449名) と上都賀総合病院 (医療サービス業務,職員606名) の職員メンタルヘルス活動について報告した。対人サービス業務でのメンタルヘルス活動において,メンタルヘルス不調の適切なアセスメントが重要である。更に,効果的なメンタルヘルス活動の実践のためには,職場の産業医と専門医との連携,職場内産業保健スタッフとの良好な連携が不可欠である。
日本医師会認定産業医研修会Ⅱ
  • 大毛 宏喜, 末田 泰二郎
    原稿種別: 日本医師会認定産業医研修会Ⅱ
    2013 年 61 巻 6 号 p. 854-861
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
     腸内グラム陰性桿菌の耐性化が進行している。その多くは院内での抗菌薬暴露に伴う耐性化ではなく,市中での広がりである。従って今後耐性菌が院外から侵入してくるのを食い止める事は困難である。我々にできることは,耐性状況を把握すること,院内でそれ以上広げないようにすること,そして従来通り抗菌薬の適正使用に努めることである。耐性が進行した状況でも治療成績を保つたには,耐性菌のサーベイランスデータが欠かせない。
シンポジウムⅠ
シンポジウムⅡ
ワークショップⅠ
ワークショップⅡ
ワークショップⅢ
ワークショップⅣ
ワークショップⅤ
ワークショップⅥ
原著
  • 西尾 美登里, 木村 裕美
    原稿種別: 原著
    2013 年 61 巻 6 号 p. 890-903
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
    〔目的〕訪問看護師と病院勤務看護師のターミナルにおける看取りの満足感と,「自己効力感」,「仕事ストレス」,「職務満足感」,「ターミナルケア態度」との関連を明らかにする。 〔方法〕九州北部3県の,訪問看護師106名と病院勤務看護師120名を対象に,基本属性,セルフ・エフィカシー,仕事ストレッサー,職務満足感,ターミナルケア態度,看取りの満足感について調査した。 〔結果〕訪問看護師と病院勤務看護師の2群間において,訪問看護師群は,年齢とセルフ・エフィカシーが高く,勤務年数が長く,子どもが多かった。両群において,「看取りの満足感」と「ターミナル態度尺度」の間で,有意な相関がみられた。訪問看護師群では「看取りの満足感」と「セルフ・エフィカシー」の間において,有意な相関がみられた。病院勤務看護師群では「看取りの満足感」と「職務満足感」の間において,有意な相関がみられた。 〔考察および結論〕訪問看護師は,年齢や看護師としての臨床経験,また人生経験の豊かさなどにより,「セルフ・エフィカシー」が高いと考えられた。  病院勤務看護師,訪問看護師ともに「看取りの満足感」は,ターミナルケアを前向きにとらえることが影響すると考えられた。  訪問看護師群の「看取りの満足感」は,在宅を訪問し,患者・家族に関心をよせ,責任をもったケアを提供し,その人らしい最期に関わることが影響すると考えられた。  病院勤務看護師群の「看取りの満足感」は,看護業務満足度に影響すると考えられた。
症例報告
報告
  • 丹村 敏則
    原稿種別: 報告
    2013 年 61 巻 6 号 p. 909-914
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
     内科医(糖尿病専門医),小児科医,管理栄養士,助産師,保育士,看護師,理学療法士等が中心になり,調理実習室を中心にした生活改善支援センター創設に関与した。生活改善支援センターと空間的につながるようにして母子支援センター,健康管理支援センター,リハビリセンターを配置した。これらを機能的にコラボレーションすることで,成人から小児の生活習慣病対策,調理を通した健康支援活動等が可能になった。調理実習室を中心にしたシステムが,「空間的連携」から「機能的連携」に進化したと考えられた。それが,地域住民の小児から高齢者,そして病気を持つ人から健康な人までを対象にした健康・医療・介護・福祉の分野で様々な実践が可能になった。これからの病院は地域に密着して,地域住民の幅広い健康・介護・福祉の分野で貢献していくことが重要であるといわれている。今後の病院の地域貢献のひとつのモデルになると考えられた。
  • 木村 裕美, 神崎 匠世
    原稿種別: 報告
    2013 年 61 巻 6 号 p. 915-924
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
     本研究は後期高齢者のうつ症状を明らかにし,身体的側面,認知的側面,およびQOLへの影響について考察することを目的とした。これらのことより高齢者への社会的サポートについて検討することとした。  対象者は佐賀県の介護老人福祉施設にてデイサービスを利用している75歳以上の後期高齢者122名であり,男性24名 (85.7歳SD5.81),女性98名 (85.34歳SD5.15) である。調査内容は,基本属性,GDS (Geriatric Depression Scale),老研式活動能力指標,Barthel index, MMSE (Mini-Mental State Examination),SF 8(健康関連QOL) について面接にて聞き取り調査を行なった。分析方法は,対象者のGDS得点をカットオフ5/4とし2群に分けて項目別にt検定で比較した。倫理的配慮:対象者には研究者が口頭と文書で研究目的・個人情報保護等を説明し同意を得た。その際,参加には任意であり,同意しなくても不利益な対応をうけないことや撤回できることを説明した。  対象者は,要介護1が48名 (39.3%),要支援2が38名 (31.1%) 特定高齢者が27名 (22.1%) などであった。GDS得点は,5点以上10点までの軽度のうつ症状があるものは61名 (50.0%) 11点以上の重度のうつ症状があるものは8名 (6.6%) であり,4点以下のうつ症状なし53名 (43.4%) であった。対象者122名中69名とうつ症状が半数を超え,GH (主観的健康感) で2群間に有意な差が認められ,永田らの先行研究と同様の結果が示唆された。
看護研究報告
  • 直井 千恵子
    原稿種別: 看護研究報告
    2013 年 61 巻 6 号 p. 925-930
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    ジャーナル フリー
     当療養病床では寝たきり度が年々高くなっている。今回,頚椎後縦靭帯骨化症,多系統萎縮と2つの進行性難病を有し,日頃から数分毎の体位変換やポータブルトイレ移動,物の位置変更など様々な訴えや頻回なナースコールのあるA氏を受け持った。A氏の行動背景にあるものを明らかにし,ケアのヒントを見つけるため「認知症ケアマネージメントセンター方式」の中の1シートである「私の姿と気持ちシート」を使用した。シートの使用により運動障害の進行から思う様に身体が動かない事による心身の苦痛,自分の疾患を理解して欲しいという思いが分かり,訴えの内容1つ1つを把握し援助を行なった。その結果,以下のような成果が得られたので報告する。①患者は言動や表情が明るくなり気持ちの変化が見られた,②スタッフは思い込みや押し付けの関わりを見直し先回りしたケアを心がける様になった,③1人の患者を知ろうとする姿勢が信頼関係を築き患者の望むケアを援助に繋げる事が出来た。この経験により患者のなじみの生活や日常生活習慣を早期に把握する事が,患者の望む環境や思いに添った療養生活を送って頂く事に繋がる事を学んだ。
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