日本農村医学会雑誌
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62 巻 , 4 号
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原著
  • 島津 道代, 木内 和広, 三井 美智子, 中山 千香美, 小松 修, 安達 亙
    2013 年 62 巻 4 号 p. 583-592
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/30
    ジャーナル フリー
    〔目的〕外来肝硬変患者に対して糖質主体の夜食を長期間摂取する栄養指導を行ない, この有用性を検討した。 〔対象〕肝硬変患者23名で, 平均年齢は73.1歳, Child分類ではA17名, B6名であった。 〔方法〕管理栄養士が主となり半年間に計6回の指導を行ない, 夜食として100~200kcalの糖質主体の軽食を勧めた。指導開始時と1年後の肝機能, 栄養指標を検索した。 〔結果〕19例 (82.6%) の患者に全6回の栄養指導を行なうことが可能であり, このうちの18例 (94.7%) が分割食を続ける意思を示した。肝機能指標では指導前後で有意差は認められなかった。栄養指標のうち血清アルブミン値は, 指導後にChild Cに進行した症例を除外すると, 指導後に有意に高値であった。 〔結論〕糖質主体の夜食を中心とした外来栄養指導は肝硬変患者に対して高率かつ長期間に行なうことが可能であった。本指導は肝機能の比較的保たれた症例に対して有用であることが示唆された。
  • 久松 学, 高野 真史, 小串 美由紀, 福村 浩一, 小橋 和彦, 上野 信一
    2013 年 62 巻 4 号 p. 593-597
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/30
    ジャーナル フリー
     2005年4月の医療法改正にともない, 臨床工学技士が病院内の医療機器を管理する業務が責務となり, 保守点検の計画が義務付けられた。しかし, 保守管理業務自体に対する保険点数はなく可視化された業績として提示することは難しい。  こうしたなか, 当院では2010年4月にアルカディア社製医療機器管理システム「CEIA system®」を導入しており,蓄積された保守記録とシステムの集計機能を利用することで, 臨床工学技士によるコストパフォーマンスができるのではと考え取り組みを検討した。  方法は, 臨床工学技士が保守管理している機器を仮にメーカーに委託した際にかかる技術料を一覧にし, 保守点検の内訳から試算した。また, 点検のうち修理作業を行なった内訳を示し, 臨床工学技士が修理作業を行なった点検を「院内処理」, メーカーに修理作業を委託した点検を「外部委託」として, 独自に定めた「院内処理-外部委託=業績」として試算すると約5,000万円以上が提示できた。
  • 濱野 強, 武田 美輪子, 川上 直美, 木村 義成, 山崎 雅之, 塩飽 邦憲
    2013 年 62 巻 4 号 p. 598-609
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/30
    ジャーナル フリー
     中山間地域では, 住民の医療ニーズに基づいた地域医療体制の確立が緊急の課題である。そのためには, 病床数や医師・看護師数等の構造的側面の検討に加えて, 住民の受療行動解析が有益である。しかし, 我が国では, 受療行動について未だ十分な検討が行なわれていない。そこで, 本研究では, 地理情報システム (geographic information systems: GIS) を活用した受療行動の研究成果を客観的に総括することを目的として文献的考察を行なった。本研究では, 米国国立医学図書館の医学文献データベースPubMedを用い, “health care utilization”に“geographic information systems”, または,“geographic information system”の各語を組み合わせて検索し, 38件を分析対象とした。その結果, GISの用途は, マッピング (データの見える化) が12件, 直線距離解析及び道路ネットワーク解析 (医療施設への距離・時間の算出) が23件, データベース構築・バッファ作成が7件であった。また, 先行研究では, 小児医療, 救急医療を対象とした研究成果が多く示されていたが, 我が国の中山間地域の少子, 高齢化の現状を鑑みると生活習慣病の受療行動に関する研究の進展が望まれる。
  • 川端 悠士, 林 真美, 藤森 里美, 澄川 泰弘, 河野 千晶, 小川 浩司
    2013 年 62 巻 4 号 p. 610-617
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/30
    ジャーナル フリー
     本研究の目的は大腿骨近位部骨折例の退院先決定における家族介護力スコアの有用性を明らかにすることである。  対象は当院の亜急性期病床へ入院となった大腿骨近位部骨折例73例とした。対象を退院群48例, 転院群25例に分類し, 2群間で性別, 年齢, 受傷前における障害老人の日常生活自立度, 入床時における認知症老人の日常生活自立度, 退院時FIM (Functional Independence Measure), 介護者人数,家族介護力スコア, および在院日数を比較した。退院先を従属変数, 2群間の比較で退院先との関連を認めた要因を独立変数として, 多重ロジスティック回帰分析を行ない, 退院先に影響を与える要因を検討した。  2群間で有意差を認めたのは, 退院時FIM, 家族介護力スコアであった。多重ロジスティック回帰分析の結果, 退院先に影響を与える要因として, 退院時FIM, 家族介護力スコアが選択された。退院先を状態変数として「退院時FIM」,「家族介護力スコア」,「退院時FIM+家族介護力スコア」のReceiver operating characteristic曲線を描出した結果, Area under the curveはそれぞれ0.763, 0.681, 0.786であり,「退院時FIM+家族介護力スコア」で最高値を示した。  大腿骨近位部骨折例の退院先決定には, FIMと家族介護力スコアを併用することが有用であることが明らかとなった。
報告
  • 安本 圭亮, 宮脇 光司, 南 秀樹, 泉 佳子, 田中 宏壮, 兼行 孝
    2013 年 62 巻 4 号 p. 618-621
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/30
    ジャーナル フリー
    〔緒言〕2010年の診療報酬改定で呼吸ケアチーム加算が新設されたが, 当院はその施設基準を満たしていない。しかし, 呼吸療法認定士を取得した臨床工学技士 (CE), 理学療法士 (PT), 看護師 (Ns) のメンバーで, 人工呼吸器使用中点検や院内のNsに向けて教育活動や情報提供を行なっている。今回は活動内容と今後の課題について報告する。 〔活動内容〕①人工呼吸器使用中点検, ②急性血液浄化中の呼吸リハビリテーション (呼吸リハ), ③人工呼吸器関連の勉強会, ④インシデント集計 〔結果〕①多職種でラウンドすることによって目線の違いから問題を発見し, トラブルの対応が行なえている。②アラームの対応が早急にでき, 呼吸リハがトラブルなく行なえている。③勉強会後のアンケート結果は好評であった。④2011年に比べ2012年のインシデント件数は減少した。 〔今後の課題〕今後も「安全管理」を活動目標に挙げていく上で, 病院公認の組織への昇格は有効な方法ではないかと考える。
症例報告
看護研究報告
地方会
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