重複した障害を持つ脳性麻痺(CP)児の日常生活動作の特徴と影響を及ぼす因子を明らかにするために,63名のCP児のADL評価を多変量解析し,次の結果を得た.
1) 第1主成分は上肢機能でこれはCP児ADL変動の約50%を説明した.
2) 第2主成分は体幹のバランスと協調性を必要とする動作と考えられ,第3主成分は下肢機能に一致していた.
3) IQは第1主成分の因子負荷量が大きく,上肢運動年齢とともに食事,更衣,整容動作に影響を及ぼしていた.
4) 移動動作は障害が著しく,歩行と階段は下肢機能と上肢機能に強い相関を示した.
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