脳血管障害による機能障害は多岐にわたっているために,多面的かつ簡便な機能評価法は少ない.ここに提唱するStroke Impairment Assessment Set (SIAS)は日常臨床で用いる理学・神経学的診断法を主体として,機能項目別に単一手技(single-task assessment)にて評価し,機能段階は0点から3,あるいは5点法とするものである.評価項目には運動機能,筋緊張,感覚,ROM,痛み,体幹,視空間認知,言語機能,健側肢機能を含む.また,レーダ・チャートにて脳卒中患者の各機能障害の程度を一瞥でとらえることもできる.統計学的に検者間の信頼性にも問題がなく,リハビリテーション医療での応用は広いものと考える.
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