インテリジェント大腿義足は遊脚相制御にマイクロコンピュータを導入し,任意の歩行速度で歩くことを可能にした.今回インテリジェント大腿義足の歩行時エネルギー消費を歩行速度を変えて測定した.インテリジェント機能を働かせた場合(イン(+))と働かせない場合(イン(-))とで歩行時エネルギー消費を検討した.自由歩行速度ではイン(+)とイン(-)間には差はなく,低速(自由歩行速度の0.8倍)ではイン(-)はイン(+)に比べ-4~26%のエネルギー消費の増加がみられた.高速(自由歩行速度の1.2倍)においてもイン(-)でエネルギー消費の増加がみられたがその割合は小さかった.すなわちインテリジェント大腿義足ではゆっくりした歩行速度に対してエネルギー消費効率の改善が顕著であった.
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