The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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ISSN-L : 1881-3526
45 巻, 6 号
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原著
  • 芳賀 信彦, 滝川 一晴, 四津 有人
    2008 年 45 巻 6 号 p. 365-370
    発行日: 2008/06/18
    公開日: 2008/06/26
    ジャーナル フリー
    二分脊椎患者の移動能力には複数の要素が関与するが,麻痺レベルの関与が最も大きいとされる.また歩行可能な患者でも加齢に伴い移動能力が低下することがあるが,縦断的な調査はほとんどない.本研究では,乳児期から15 歳以降まで継続して経過観察した開放性脊髄髄膜瘤患者21 名の移動能力やそれに関係する因子について検討した.最終診察時の移動能力を,沖による麻痺レベル別の目標移動能力と比べると,5 名は目標移動能力を上回っていた.これらはいずれも第3,4 腰髄レベルの麻痺であり,従来麻痺レベルの評価法として利用されることの多いSharrardの方法と,われわれが用いたMenelausの方法との違いも原因の一つと考えた.別の5名は目標移動能力を下回っており,うち2 名は経過観察中に移動能力が低下した.これら5 名を残りの16 名と比較すると,側弯,股関節脱臼,肥満の頻度が高く,低い移動能力に影響している可能性があった.
  • 花村 美穂, 横地 正裕, 吉田 和仁, 猪田 邦雄
    2008 年 45 巻 6 号 p. 371-377
    発行日: 2008/06/18
    公開日: 2008/06/26
    ジャーナル フリー
    肥満症を伴う末期変形性関節症で人工関節の手術適応である患者に対して,術前に,減量,歩行能力・体力・筋力などの運動機能改善,生活習慣病改善,患者教育を目的として入院または外来でリハビリテーションを行った.対象は11 名で,9名 でメタボリックシンドロームを認めた.運動は関節可動域訓練,筋力増強訓練に加え,1 回30 分の平行棒内歩行訓練を入院では1 日4 回,外来では2 回行った.また食事療法も併用した.結果は,平均体重は開始時73.5 kgから終了時64.7 kg,body mass indexは31から27,ウエスト周囲径は106 cmから94 cmへ減少した.血液検査は中性脂肪219 mg/dlから127 mg/dl,空腹時血糖146 mg/dlから94 mg/dlに改善した.1 日の歩数は2840 歩から6953 歩へ改善し,SF36は全ての項目で改善した.術前リハビリテーションにより減量,生活習慣病の改善,下肢痛軽減,活動量増大,quality of life向上を図れ,術中高血圧症や術後の静脈血栓塞栓症などの周術期のリスク軽減に寄与できた可能性がある.
報告
第44回日本リハビリテーション医学会学術集会
パネルディスカッション
  • —処方の実学—
    2008 年 45 巻 6 号 p. 331-348
    発行日: 2008/06/18
    公開日: 2009/10/02
    ジャーナル フリー

     
    高齢下肢切断者のリハビリテーションの実際と近年の傾向について…陳  隆明 331

    高齢切断者の義肢処方とリハビリテーションアウトカム…水落 和也 335

    高齢者の切断と義足処方—慢性期での問題点と課題—…横串 算敏,橋本 茂樹 339

    高齢下肢切断者のリハビリテーション—現場で何がおこっているか—…丸野 紀子,三上 真弘 343

    義肢使用者の高齢化—労災義肢適合巡回サービスの経験から—…徳弘 昭博 345
  • —脊髄移植の現状と課題—
    2008 年 45 巻 6 号 p. 349-364
    発行日: 2008/06/18
    公開日: 2009/10/02
    ジャーナル フリー

     
    急性期脊髄損傷に対する自家骨髄間質細胞移植…齊藤 福樹,中谷 壽男,岩瀬 正顕 349

    脊髄損傷に対する神経幹細胞移植の確立に向けて…中村 雅也,戸山 芳昭,岡野 栄之 353

    骨髄間質細胞を用いた損傷脊髄の再生…千葉 泰弘,黒田  敏,穂刈 正昭,矢野 俊介,飛騨 一利,岩崎 喜信 356

    脊髄損傷に対する嗅粘膜移植法—海外の現況と当科での基礎実験,臨床応用に向けての準備状況—…岩月 幸一,吉峰 俊樹,貴島 晴彦,青木 正典 361
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