The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
Online ISSN : 1881-8560
Print ISSN : 1881-3526
ISSN-L : 1881-3526
47 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
報告
Editorial
第46回日本リハビリテーション医学会学術集会
教育講演
原著
  • 大熊 るり, 木下 牧子
    2010 年 47 巻 1 号 p. 47-53
    発行日: 2010/01/18
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    気管切開を有する患者の回復期リハビリテーション病棟での経過について調査を行った.4年間に当院を退院した患者3,179 名のうち,入院時に気管切開を有した78 名(全入院患者の2.5 %)を対象とした.46 名(59 %)は入院中にカニューレ抜去・気管切開孔閉鎖に至った.抜去までの平均日数は35 日であった.78 名全員が入院時に実用的経口摂取を行っていなかったのに対し,退院時には51 名(65 %)が何らかの形で経口摂取可能となり,うち38 名は3 食経口摂取に至った.意識障害や身体機能障害が重度の症例でカニューレ抜去が困難なことが多かったが,意識障害があっても,ADL全介助レベルでも抜去できた症例があった.急性期に気管切開が必要でも,その後長期的に必要とは限らず,カニューレ変更・気管切開孔閉鎖の可否を検討することや,気管切開があっても適切な評価をもとに経口摂取訓練を進めることは,回復期リハビリテーションの重要な役割の1つと考える.
症例報告
  • 鈴木 禎, 巷野 昌子, 齋藤 有紀
    2010 年 47 巻 1 号 p. 54-58
    発行日: 2010/01/18
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    Hyperlexiaおよびambient echolaliaの報告は稀であり,それらの経過を調べた報告はない.今回我々は69 歳女性で左前部帯状回および脳梁に病変のある脳梗塞症例に対して反響誘発試験を試み,hyperlexiaおよびambient echolaliaの経過を調べたので報告する.本症例は失語症および認知症はなかったが,視覚性探索反応,右手の道具の強迫的使用,脳梁離断症候群を認めた.最も特徴的な現象としてhyperlexiaおよびambient echolaliaを認めた.この症例に対し脳梗塞発症1 カ月,2 カ月および6 カ月後に,目の前に本棚を設置することによる視覚刺激と擬似院内放送を流すことによる聴覚刺激の2つの条件下でそれぞれ10 個の口頭質問を行い,hyperlexiaおよびambient echolaliaの誘発の有無を調べた.Hyperlexiaは発症 1 カ月および2 カ月後に誘発されたが,ambient echolaliaは発症1 カ月後にのみ誘発された.本症例のhyperlexiaおよびambient echolaliaが,左前部帯状回および脳梁損傷による外部刺激に対する脱抑制反応が軽減したことに伴い,消失に転じた可能性が考えられた.
地方会
feedback
Top