The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
Online ISSN : 1881-8560
Print ISSN : 1881-3526
ISSN-L : 1881-3526
47 巻, 10 号
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報告
第4回リハビリテーション科専門医会学術集会
シンポジウム
原著
  • —プラセボ対照二重盲検群間比較試験ならびにオープンラベル反復投与試験—
    木村 彰男, 安保 雅博, 川手 信行, 大迫 由佳, 陶山 和明, 前田 俊夫, 植地 泰之, 岩崎 甫, BTXA痙縮治験グループ
    2010 年 47 巻 10 号 p. 714-727
    発行日: 2010/10/18
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    【目的】脳卒中後の上肢痙縮患者を対象にA型ボツリヌス毒素製剤 (botulinum toxin type A:BTXA) 単回投与時の有効性をプラセボを対照として検証し,反復投与した際の有効性および安全性を評価した.【方法】上肢痙縮患者109 例にBTXA低用量(120~150 単位),高用量(200~240 単位)またはプラセボを手関節,手指関節,母指関節 (母指に痙縮が認められた場合) の対象筋に1 回筋注し,投与12 週以降は再投与基準を満たした被験者にBTXA 200~240 単位を最大3 回反復投与し48 週まで観察を行った.【結果】手関節のModified Ashworth Scale (MAS)の投与前からの変化量に基づく曲線下面積の平均値の差はBTXA高用量群とプラセボ群間で—6.830であり,プラセボ群に対して有意な減少が認められた(p<0.001,t検定).反復投与によりMASは更なる改善を示した.副作用発現頻度はBTXA群,プラセボ群間で著明な差は認められず,反復投与においても副作用発現率の増加は認められなかった.【結論】BTXAは初回投与から上肢痙縮を改善し,長期的に有効で安全な治療法に成り得ると考えられた.
  • 橋本 学, 岡崎 哲也, 蜂須賀 研二
    2010 年 47 巻 10 号 p. 728-734
    発行日: 2010/10/18
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    個別認知訓練を行っても社会復帰を果たしていない高次脳機能障害者5 名に対し,病識欠如,コミュニケーション能力低下,対人技能拙劣への治療的方策として,小集団訓練すなわち「社会復帰準備のためのリハビリテーション学級」を実施した.この学級は1 セッション2 時間 30 分,4 カ月間で合計10 セッションであり,内容は始めの挨拶,小講義,社会技能訓練,休憩,レクリエーションからなる.この学級受講前後で本人と家族に遂行機能障害質問表の記入を依頼した.本人と家族の評価の相違が有意に減少しており,受講者の“自己の気づき”が向上したと考えられた.バウムテストでは,外界への関心の広がり,内的エネルギーの増加が認められ,臨床全般改善度では介護者の評価が全例で改善していた.社会復帰準備のためのリハビリテーション学級は高次脳機能障害者の社会参加の1 つの段階として有用と考えられた.
地方会
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