【目的】パーキンソン病・パーキンソン症候群(PD)では,病期進行と共に,骨折や肺炎を契機に機能が低下する.本報告では,合併症のないPDに対する短期入院集中リハ(1カ月)の有用性を検討した.
【方法】PD患者84名の内訳は,合併症なし群53名,合併症あり群31名(整形外科疾患15名,廃用症候群16名).リハビリテーション(リハ)提供体制は,合併症なし群では一般病棟のみ,合併症あり群では回復期リハまたは一般病棟で,患者を5群に分類した.短期入院集中リハの成績を合併症あり群と比較した.
【結果】①5群でFIMが改善した.②合併症なし群では合併症あり群より有意にFIM効率が高く(p<0.05),リハ総単位数/FIM利得,総診療点数/FIM利得が低い傾向がみられた(p=0.07, p=0.1).
【結論】合併症発症後のリハ効率は不良であった.合併症発症前の短期入院集中リハはコスト効率も優れる傾向がみられた.
抄録全体を表示