日本臨床外科学会雑誌
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65 巻, 2 号
選択された号の論文の56件中51~56を表示しています
  • 坂本 渉, 石井 芳正, 伊藤 泰輔, 渡辺 久美子, 高橋 正泰, 竹之下 誠一
    2004 年 65 巻 2 号 p. 532-535
    発行日: 2004/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    腸間膜悪性リンパ腫は稀な疾患であり,初期には無症状であるため腫瘍が増大してから発見されることが多く,予後不良な疾患である.今回われわれは典型的な画像所見を呈する腸間膜悪性リンパ腫の1例を経験した.症例は68歳,女性.主訴は腹部膨隆.他院にて腹部US, CT, Gaシンチ施行し小腸悪性腫瘍疑いにて当科紹介受診.当科施行の腹部CT, USにて典型的‘sandwich sign’を認めた.開腹手術を施行したが,腫瘍は腸間膜根部に存在し,切除には広範囲にわたる小腸切除を必要とすることから切開生検のみとした.病理にてmalignant lymphoma, diffuse large B cell typeと診断され,術後血液内科に転科し, CHOP療法3クール施行し,術後半年の現在も血液内科外来通院中である.腸間膜悪性リンパ腫における画像上の‘sandwich sign’の診断における有用性が再確認された.
  • 小松 大介, 高橋 耕平, 窪田 晃治, 小川 玄洋, 久米田 茂喜
    2004 年 65 巻 2 号 p. 536-539
    発行日: 2004/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    毛巣洞は20歳前後の肥満と多毛の男性の仙骨部に好発する比較的稀な疾患である.症例は33歳の男性. 2001年7月より臍炎を繰り返し,抗生剤経口投与による5回の治療歴があった. 2002年12月25日,再び臍部痛が出現し当科外来受診.腹部CT検査で臍から尾側に2×2cm大の管腔状の腫瘤を認め,尿膜管遺残症の感染と診断した.抗生剤により炎症が消退した2003年1月22日に手術を施行し,臍部の腫瘤とともに可及的に尿膜管を摘除した.摘出標本で腫瘤内腔に毛髪が存在し,病理組織学的所見では同部に内芽組織と,炎症細胞浸潤を認めた.尿膜管は開存していたが明らかな炎症所見を認めなかった.以上より臍部に発生した毛巣洞と診断した.治療は腹膜への炎症波及の可能性もあり,再発防止の観点からも臍を含めた病巣の完全切除が重要である.
  • 海野 英哉
    2004 年 65 巻 2 号 p. 540-543
    発行日: 2004/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は46歳,男性.慢性腎不全にて腹膜透析を受けていたが, MRSA腹膜炎をおこし入院.その後上肢に内シャントや人工血管シャントを作成するも,閉塞や感染のためすべて使用不能となった.そのため,有茎大伏在静脈グラフトを用いて,右大腿部にループ型内シャントを作成した.術後2カ月目に行った血管造影でグラフトの高度狭窄が判明したが, PTAで拡張に成功し引き続きグラフトを使用することができた.自家静脈を使用した内シャントは,インターベンション治療を組み合わせることで長期開存が期待でき,シャントトラブルを繰り返す症例では治療戦略の一つとなりうると考えられた.
  • 柴崎 晋, 佐藤 裕二, 近藤 正男, 高橋 周作, 篠原 敏樹, 藤堂 省
    2004 年 65 巻 2 号 p. 544-548
    発行日: 2004/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は73歳,男性.糖尿病の精査加療中にスクリーニングで残胃内視鏡を施行し,胃体部小彎にIIc病変,胃上部後壁にIIa病変が発見され紹介となった.手術は残胃全摘, D1郭清, R-Y吻合した.切除標本の病理結果で,上記病変の他にIIa近傍にIIb病変を発見され,深達度はIIcについてはsm1, IIa, IIbともにmであり,リンパ節転移n0であった.既往歴として, 43歳胆石症で胆嚢摘出術, 56歳S状結腸癌でS状結腸切除,端々吻合, 67歳十二指腸癌で膵頭十二指腸切除, child法再建, 69歳残胃癌にて胃部分切除,膀胱癌で膀胱部分切除がある. 4重複癌の報告例は現在55例と比較的稀で,残胃多発癌を合併した4重複癌の報告は本症を含め2例のみである. 4重複癌に胃癌・大腸癌を含む症例が多いことより,癌手術後の観察には消化管を中心とした重複癌を念頭に経過観察すべきと考えられた.
  • 2004 年 65 巻 2 号 p. 558-568
    発行日: 2004/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 2004 年 65 巻 2 号 p. 569-579
    発行日: 2004/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
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