日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
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75 巻 , 3 号
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原著
  • 梅田 晋一, 蜂須賀 丈博, 倉田 信彦
    75 巻 (2014) 3 号 p. 611-615
    公開日: 2014/09/30
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    目的:鼠径部ヘルニアにメッシュ法が一般的になってきたが,嵌頓症例,特に腸管切除症例にメッシュを用いることには議論がある.今回,鼠径部嵌頓ヘルニア手術症例を検討し,メッシュ使用の妥当性につき検討した.方法:過去12年間で緊急手術を施行した鼠径部嵌頓ヘルニア94例を対象とし,tension-free法での治療と従来法での治療を比較検討した.結果:腸管切除23症例ではtension-free法での修復が9例であり,従来法での修復は14例あった.腸管非切除71症例ではtension-free法での修復が64例であり,従来法での修復は7例あった.腸管切除症例2例に創感染を認めたが,2例とも腸管穿孔のため従来法で修復した症例であった.創感染や再発にtension-free法と従来法で有意差はなかった.結論:適切な症例の選択により,鼠径部嵌頓ヘルニアに対するメッシュ治療の安全性が示された.
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臨床経験
  • 遠藤 香代子, 山本 大悟, 末岡 憲子, 坪田 優, 坂井田 紀子, 權 雅憲
    75 巻 (2014) 3 号 p. 616-620
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    2007-2012年の過去5年間で,当院において経験した乳腺神経内分泌型乳管癌13例(非浸潤癌4例・浸潤癌9例)について報告する.
    患者は,平均67.6歳(43-82歳),うち女性12例・男性1例であった.ERおよびPgRは共に不明1例を除く全例陽性,HER2はDCIS症例を除く全例で陰性であった.腫瘤を自覚して受診することが多く,乳頭分泌異常症例もあった.多くはMMGで腫瘤性病変を示している.免疫染色ではCD56が13例中12例陽性,synaptophysinが13例中13例全例陽性,chromograninA染色が7例中5例陽性で,少なくとも二つを施行して神経内分泌方向への分化を確認した.Ki-67は6例中3例で高値を認めた.2013年4月現在,全例無再発生存中である.乳腺神経内分泌型乳管癌は比較的稀な疾患であり,今後は症例を蓄積し,治療や予後に関して検討する必要があると考えられた.
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  • 山村 喜之, 武藤 潤, 鯉沼 潤吉, 吉岡 達也, 村川 力彦, 大野 耕一
    75 巻 (2014) 3 号 p. 621-626
    公開日: 2014/09/30
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    Invasive micropapillary carcinoma(以下 IMC)は,リンパ管様の空隙に囲まれた線維血管性間質を欠く微小乳頭状癌胞巣を組織学的特徴とする癌であり,乳腺・尿路・肺・唾液腺での発生が報告されている.2009年1月から2011年12月までの3年間に当科で切除した大腸癌は298例・320病変あり,そのうちIMC成分を有した症例を9例・9病変に認めた(IMC群).転移陰性群(Stage 0~II)が非IMC群で153例,IMC群で1例であり,転移陽性群(Stage III~IV)は非IMC群において118例,IMC群では8例であった.Stgae IV以外の症例は233例であったが,そのうち非IMC群は227例中25例(11%)に再発を認め,IMC群では6例中5例(83.3%)に再発を認めた.IMCは非常に悪性度が高く発見時には既に進行している例が多く,また再発率も高かった.
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  • 大澤 智徳, 石橋 敬一郎, 田島 雄介, 天野 邦彦, 隈元 謙介, 石田 秀行
    75 巻 (2014) 3 号 p. 627-632
    公開日: 2014/09/30
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    2005年に臨床導入された内痔核に対するALTA療法は,その簡便さと安全性から広く普及してきたが,治療成績の報告は少ない.当科でALTA療法を行った310例の治療成績は,観察期間32(5-65)カ月,手術時間15(4-27)分,ALTA総注射量は25(6-40)mL,一痔核あたりの注射量は10(6-15)mLであった.合併症は28例(9%)に認められ,いずれも対症療法で軽快した.再発は10例(3.2%)に認められ,再発の形態は8例が内痔核の再脱出,2例が外痔核成分の腫脹であった.再発例と非再発例を比較した結果,年齢・性別・Goligher分類・手術時間・痔核処理数・ALTA注射量について有意差を認めなかった.再発例の検討で再発部位は右前方に多く,再発時期は術後5カ月以内の早期再発と,17カ月以降の晩期再発の二峰性を示した.これら再発例に対しても再治療を行った.ALTA療法は良性疾患である内痔核に対する治療法で,再発に対しても再治療が可能であり,その優れた低侵襲性や安全性から標準治療の一つに適すると考えられた.
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症例
  • 佐藤 伸也, 橘 正剛, 横井 忠郎, 山下 弘幸, 覚道 健一
    75 巻 (2014) 3 号 p. 633-637
    公開日: 2014/09/30
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    当院で経験した,極めて稀な非機能性副甲状腺癌の1例を報告する.症例は62歳の男性で,CTにて偶然甲状腺腫瘍を指摘された.超音波検査で左葉中央背側に12mmの低エコー結節を認めたため細胞診がなされたが,その際に使用された穿刺針洗浄液のPTHが高値であったため,副甲状腺腫瘍が疑われた.カルシウム・リン・intact-PTHはいずれも正常範囲であったが,非機能性副甲状腺腺腫の診断で,甲状腺の一部を切除する形で腫瘍を摘出した.病理にて副甲状腺癌の診断であったため,追加手術として甲状腺左葉切除および気管前傍郭清を行ったが,腫瘍の遺残は認めなかった.初回手術より1年経過した時点で腫瘍の再発を認めていない.
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  • 岸本 拓磨, 林 英司, 岡田 禎人, 前田 隆雄, 石田 陽祐
    75 巻 (2014) 3 号 p. 638-642
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    今回われわれは,術前診断で乳癌との鑑別に苦慮した類上皮血管内皮腫の1例を経験したので報告する.症例は50歳,女性.右乳腺腫瘤を主訴に当科を受診した.触診では右D領域に小豆大の腫瘤を触知した.マンモグラフィではFADが指摘され,乳腺超音波検査では右D領域に0.4×0.4cmの境界明瞭な楕円形の低エコー腫瘤(カテゴリー3b)を認めた.乳腺針生検の病理組織学的所見では,不規則な紡錘細胞の錯綜増生があり変性や壊死巣などを認め悪性腫瘍が疑われた.術前診断では紡錘細胞癌を疑い,乳房扇状切除とセンチネルリンパ節生検を行った.術後経過は良好で第7病日に退院となった.切除標本の病理組織学的評価では,乳腺近傍の軟部組織から発生した類上皮血管内皮腫と診断した.類上皮血管内皮腫は全身のいずれの部位からも発生し得るが,肺・肝などに多いとされており,乳房に発生することは稀である.若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 中島 裕一, 寺岡 晃, 福間 英祐, 星 和栄
    75 巻 (2014) 3 号 p. 643-647
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    嚢胞形成を伴った長径15cmの閉経後乳腺偽血管腫様過形成(pseudoangiomatous stromal hyperplasia,以下PASH)を経験したので報告する.症例は63歳,女性.1年前より左乳房の腫瘤を自覚し受診.約15cmの腫瘤を認め,超音波検査では嚢胞形成も認められる混合性病変であった.生検組織で硝子化,肥厚した間質内にスリット状の間隙を認め,PASHの診断となり,摘出術を施行.摘出標本でも同様の所見で,免疫染色ではCD34およびvimentin陽性,CD31およびfactor VIIIは陰性,またER・PgRは陰性であった.今回の自験例に若干の文献的考察を加え報告する.
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  • 尾形 貴史, 工藤 俊, 牧野 孝俊, 蓮沼 綾子
    75 巻 (2014) 3 号 p. 648-651
    公開日: 2014/09/30
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    症例は32歳,女性.2004年7月(当時25歳)に左乳癌に対し乳房部分切除と腋窩リンパ節郭清を施行した.術後CMF療法・放射線療法(50Gy)を施行し,以降再発なく経過観察した.2009年10月に左乳房を打撲したとのことで受診.黄色調の内出血を認めるのみで経過観察となったが,2010年3月,改善せず再び受診.打撲部が腫瘤様に変化していたため,針生検を施行したところ放射線誘発血管肉腫が考えられた.他に遠隔転移なく,同年4月,左乳房切除術と分層植皮術を行い,術後補助化学療法を施行するも,約1年で再発し,その後4カ月の経過で急激な転帰を辿り永眠した.放射線誘発血管肉腫は,放射線照射部位に生じる,極めて予後不良な疾患である.頻度は少ないが,乳房温存術後放射線照射が普及している中で,本疾患はその弊害として注目すべき疾患と考えられる.今回,われわれは術後5年8カ月で発症した放射線誘発血管肉腫を経験したので,併せて文献的考察を加えて報告する.
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  • 吉村 紀子, 川渕 義治, 安井 大介, 黒尾 優太, 山口 拓朗, 中光 篤志
    75 巻 (2014) 3 号 p. 652-656
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は68歳,女性.左乳癌T4cN3cM1(OSS)Stage IV(充実腺管癌・ER+・PgR+・HER2-・Ki67 labeling index:14%未満)の診断で,weekly paclitaxel+bevacizumab(BEV)+zoledronic acidを開始した.開始早期から良好な奏効を示していたが,BEVの有害事象と考えられる高血圧・蛋白尿が出現した.5コース目で突発的な激しい背部痛が出現し救急外来を受診.この時,施行された単純CTで原因を特定されず,鎮痛薬と安静で症状が改善した.その後,9コース目終了時の造影CTで偶発的に大動脈解離(DeBakey IIIb型)を指摘された.BEVの有害事象の可能性が否定できず,BEVの中止と降圧薬を開始し保存的加療で重篤な転機を免れた.本邦におけるBEVの市販後調査において,乳癌に対する同剤投与中の大動脈解離発症例は本例が初である.
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  • 皆川 幸洋, 下沖 収, 藤社 勉, 高橋 正統, 吉田 宗平, 阿部 正, 鈴木 正通
    75 巻 (2014) 3 号 p. 657-661
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は70歳,男性.50歳頃から反復する鼻出血を自覚していた.6年前の検診時の胸部X線検査で左中肺野の腫瘤影を指摘されるも放置していた.某日,呼吸困難を主訴に当院循環器科を受診した.来院時の血液検査で反復する鼻出血によるHb 3.4g/dlと高度貧血を認め,腫瘤影の増大と貧血,右心不全によると考えられる両側胸水を認め,心エコー検査にて右室圧50mmHgと高値であった.また,3D-CTにて左上葉に約6cm大の肺動静脈瘻を認めたため手術目的に当科へ転科となった.家人にも反復する鼻出血が認められ,Rendu-Osler-Weber病(以下ROW)が強く疑われ,ROWに合併した肺動静脈瘻と診断した.手術は左後側方開胸下に左上葉切除術を施行し,術前Hb 3.4g/dlであった貧血も術後退院時には11.2g/dlまで回復し,術前SaO2も93%から97%(室内気)と改善し,第7病日退院となった.
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  • 椎原 正尋, 工藤 健司, 太田 正穂, 成宮 孝祐, 白井 雄史, 山本 雅一
    75 巻 (2014) 3 号 p. 662-667
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は72歳,男性.約2年前より通過障害が出現し,10カ月前からは夜間の胸やけ,咳嗽が伴うようになった.近医で内視鏡検査を施行し食道内に多量の食物残渣を認め,精査加療目的に当科に紹介受診した.当科で施行した食道造影検査で食道胃接合部より口側12cmに5×4cmの嚢状の憩室が確認された.上部内視鏡検査では,多量の食物残渣を伴った憩室が確認され食道内腔は狭窄していた.以上の所見から胸部中部食道憩室と診断し,症状を伴っていることから手術適応とし,胸腔鏡補助下憩室切除術を施行した.術中所見からは牽引性憩室が疑われたが,病理所見と憩室の性状からは圧出性憩室と判断された.総合的に,牽引・圧出混合性憩室と診断した.中部食道憩室はそのほとんどが炎症性の牽引性憩室であるため,混合性憩室はまれである.また,今回われわれは,術中経口内視鏡を用いることで,安全かつ効率的に胸腔鏡補助下憩室切除術を施行しえた.
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  • 星野 真人, 小村 伸朗, 矢野 文章, 坪井 一人, 矢永 勝彦
    75 巻 (2014) 3 号 p. 668-673
    公開日: 2014/09/30
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    症例は52歳の男性で,約2年続く,つかえ感を主訴に当院消化器内科を受診した.食道造影検査上,食道収縮時の異常所見を認め,精査目的に紹介となった.上部消化管内視鏡検査と胸部CTでは,明らかな異常はなかった.食道内圧検査ではLESの弛緩不全を認め,食道体部運動はすべての水嚥下に対し逆行性蠕動を示した.また,食道体部の収縮力は低下していた.以上の所見より,non-specific esophageal motility disorders (NEMD)と診断し,腹腔鏡下Heller-Dor手術を施行した.術中および術後の合併症なく,術後4日目に軽快退院となった.現在,外来にて経過観察中であるが,つかえ感は完全に消失した.また術後の食道内圧検査で,逆行性蠕動は消失し,LESの嚥下性弛緩も認められるようになった.逆行性蠕動を認めるNEMDは極めてまれであり,外科的治療にて良好な結果を得たので報告した.
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  • 高梨 裕典, 礒垣 淳, 奥村 拓也, 山下 公裕, 鈴木 憲次, 川辺 昭浩, 小宮山 明
    75 巻 (2014) 3 号 p. 674-679
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    胃過形成性ポリープは日常診療において,しばしば遭遇する疾患である.しかし大部分は2cm以下であり,大きなものは比較的稀である.われわれは,背景胃粘膜に過形成性変化を伴う巨大な胃過形成性ポリープの1切除例を経験したので報告する.症例は74歳女性.平成23年より胃前庭部のポリープを指摘されていた.平成24年8月,上部消化管内視鏡で増大傾向を認め当科へ紹介された.胃前庭部に長径10cmを超える巨大なポリープを認め,背景粘膜には顆粒状の隆起性病変が存在した.生検で巨大なポリープと背景粘膜に過形成性変化を認めたが,胃癌併存の可能性を考慮し手術方針とした.背景胃粘膜にポリープ発生の母地があると考えられ,胃全摘出術を施行した.病理組織学的診断は腺窩上皮過形成性ポリープであり,悪性所見を認めなかった.巨大な胃過形成性ポリープの癌化頻度は稀ではなく,内視鏡による一括切除が困難な症例は手術が望ましいと考えられた.
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  • 岡田 智美, 松井 隆則, 山田 知弘, 廣田 政志, 藤光 康信, 小島 宏, 細田 和貴
    75 巻 (2014) 3 号 p. 680-684
    公開日: 2014/09/30
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    症例は69歳,女性.食欲不振と腹部の腫瘤触知を主訴に紹介.画像診断にて右上腹部に境界明瞭で内部が不均一な腫瘤を認めた.Gastrointestinal stromal tumor(GIST)を疑い手術を実施したところ,胃小弯側の漿膜下に直径15cm大の腫瘍がみられ胃部分切除術を行った.病理所見はヘマトキシリン・エオシン染色(H.E.染色)でGISTを第一に考える像であったが免疫染色でKIT(-),CD34(+)で,c-kit遺伝子と血小板由来増殖因子レセプターα(platelet-derived growth factor receptorα:PDGFRA)遺伝子に変異は認めず,c-kit遺伝子変異陰性,PDGFRA遺伝子変異陰性の高リスクのGISTと診断した.術後補助療法を検討したが,imatinib投与は遺伝子変異がみられないため実施せず経過観察中である.
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  • 荒木 孝明, 山本 久仁治, 盛 直生, 櫻井 直樹, 飯澤 肇, 田村 元
    75 巻 (2014) 3 号 p. 685-691
    公開日: 2014/09/30
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    症例は61歳,男性.主訴は上腹部痛,発熱であった.当院を紹介・受診し,胆嚢・総胆管の拡張と十二指腸乳頭部に1.5cm大の易出血性腫瘤を指摘され,生検組織検査で低分化型腺癌と診断された.十二指腸乳頭部癌の診断で亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行され,切除標本における免疫染色を含めた病理組織学的検索の結果,最終的に癌肉腫と診断された.術後38日目に退院し,希望にて術後補助療法は施行されなかった.術後49日目に四肢冷感,腹痛を訴えて来院し,多発肝・残膵・リンパ節転移・腹膜播種の出現を指摘された.再発腫瘍からの腹腔内出血で高度の貧血をきたしており,輸血等で加療されるも状態は急速に悪化し,術後63日目に永眠された.十二指腸乳頭部癌肉腫は本例を含め5例の報告しかない極めて稀な疾患である.全例手術治療されるも,3例は肝転移をきたして術後8カ月以内に死亡しており,他臓器の癌肉腫同様,予後不良な疾患といえる.
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  • 井上 亨悦, 林 啓一, 佐瀬 友彦, 井伊 貴幸, 山並 秀章, 富永 剛
    75 巻 (2014) 3 号 p. 692-695
    公開日: 2014/09/30
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    症例は83歳,女性.発熱・下痢・腹部膨満を主訴に来院.腹部単純X線検査で多量の腹腔内遊離ガスを認め消化管穿孔が疑われたが,腹部CT検査で腸管壁内ガスを認め,腹水はなく腸管嚢胞様気腫症(pneumatosis cystoides intestinalis:PCI)と診断した.腹膜刺激症状を伴わないことから保存的治療を選択し,絶食,補液で経過観察をしていたが,第6病日の腹部CT検査で腸管壁内ガスおよび腹腔内遊離ガスの改善は認めなかった.さらに経過を見るも症状は改善せず,第19病日に高圧酸素療法を開始したところ腹部膨満は改善し,第26病日の腹部CT検査で腸管壁内ガスおよび腹腔内遊離ガスは消失した.PCIには高圧酸素療法が有効であることが報告されているが,今回,腹膜刺激症状を伴わない本疾患症例において外科的治療は行わず,高圧酸素療法が著効をみた1例を経験した.
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  • 目崎 久美, 花岡 俊仁, 小林 成行, 中川 和彦, 福原 哲治, 小林 一泰
    75 巻 (2014) 3 号 p. 696-700
    公開日: 2014/09/30
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    症例は70歳,男性.60歳時に早期胃癌に対して脾摘を伴う胃全摘術・ρ-Roux-en-Y再建を施行され,再発なく経過良好であった.急激な腹痛を主訴に当院を受診した.身体所見では腹部全体に筋性防御を伴う圧痛を認め,腹部CTでは小腸間膜が渦巻き状に描出されるwhirl signを認めた.絞扼性イレウスと診断し緊急開腹術を行った.開腹時に白色に混濁した腹水を認め,乳糜が疑われた.腹腔内には癒着をほとんど認めなかった.小腸間膜が根部で約720度捻転しており,小腸の色調は全体に不良であった.捻転を解除したところ,腸管の色調は回復した.腸間膜が長かったため,短縮するように結腸間膜に縫合固定し,イレウス管を挿入して内固定とし,手術を終了した.術後の経過は良好で,再発を認めていない.
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  • 荒木 吉朗, 荒木 浩, 小倉 徳裕, 權 雅憲
    75 巻 (2014) 3 号 p. 701-706
    公開日: 2014/09/30
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    長女・長男・次女の3人きょうだいで長女は以前に急性虫垂炎で保存的に加療した既往あり.症例1は次女,15歳.主訴は右下腹部痛.右下腹部圧痛あり.CTで虫垂腫脹,採血で炎症反応上昇を認め,急性虫垂炎の診断で虫垂切除術を施行した.Retrocecalな糞石を伴った壊疽性虫垂炎であった.症例2は長男,17歳.主訴は右下腹部痛と発熱.右下腹部圧痛と腹膜刺激症状あり.CTで糞石あり,採血で炎症反応上昇を認め,急性虫垂炎の診断で次女が手術した翌々日に虫垂切除術を施行した.Retrocecalな糞石を伴った蜂窩織炎性虫垂炎であった.Retrocecalな虫垂の形態などの虫垂炎を起こし易い遺伝的素因があり,食餌・感染・情報などが影響し,今回の長男と次女の同時発症に至ったものと考えられた.急性虫垂炎の診断・手術適応に際しては,家族歴を重視すべきである.
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  • 代市 拓也, 奥野 厚志, 若林 康夫, 越川 尚男
    75 巻 (2014) 3 号 p. 707-710
    公開日: 2014/09/30
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    症例は78歳,男性.虫垂腫瘍の診断で,術中所見から悪性を疑い回盲部切除術(D3)を施行した.切除標本では虫垂は横径6 cmと腫大し内腔に白色ゼリー状物質が充満していた.病理検査では中等度の核異型を示す高円柱状の細胞が単層性および小乳頭状に増殖し,一部粘液が漿膜にまで及んでおり,WHO分類に基づきLow-grade appendiceal mucinous neoplasm (LAMN)と診断された.LAMNは組織学的には良性と思われても腹膜偽粘液腫をきたし得るなど臨床的に悪性の性格を示すため,WHO分類では悪性腫瘍に分類され,大腸癌取扱い規約第8版においても低異型度虫垂粘液性腫瘍として新たに分類された.LAMNの治療法に関しては明確なガイドラインは存在しないが,潜在的に悪性であることを考慮すると,十分なマージンを確保した外科的切除を行いつつ,術後の厳重な経過観察が必要であると思われた.
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  • 河毛 利顕, 田原 浩, 長谷 諭, 布袋 裕士, 前田 佳之, 佐々木 なおみ
    75 巻 (2014) 3 号 p. 711-715
    公開日: 2014/09/30
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    症例は76歳,女性.4年前より腸管膀胱瘻を指摘されていた.右鼠径ヘルニア術後であり,また腹部CT検査で右下腹部に腫瘤を認めることから,メッシュによる異物肉芽腫あるいは虫垂腫瘍との関連性を疑った.腫瘍マーカー(CEA,CA19-9)の上昇は認めなかった.開腹時,右下腹部には虫垂原発腫瘍と考えられる腫瘤が認められ,メッシュを巻き込んでいた.さらに虫垂腫瘍は膀胱に浸潤し,腸管膀胱瘻を形成していた.回盲部を含めた腫瘍摘出術,膀胱合併部分切除を施行し,同時にメッシュも除去した.病理組織学的には虫垂腫瘍はlow-grade appendiceal mucinous neoplasmsであった.虫垂粘液嚢腫は比較的稀な疾患であるが,その中でも他臓器と瘻孔を形成した症例は極めて少ない.今回,鼠径ヘルニア術後のメッシュを含み腸管膀胱瘻を形成した虫垂粘液嚢腫の1例を経験したので,若干の考察を加えて報告する.
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  • 前田 健一, 種田 靖久, 田中 千弘, 長尾 成敏, 河合 雅彦, 國枝 克行
    75 巻 (2014) 3 号 p. 716-720
    公開日: 2014/09/30
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    症例は45歳,女性.下血を主訴に前医を受診し,注腸検査にて盲腸部腫瘍を指摘され,当院へ紹介受診となった.CTにて虫垂内腔に液体貯留を認め,虫垂粘液腫と診断した.虫垂粘液腫所見を呈する疾患として,非腫瘍性貯留嚢胞だけでなく,虫垂粘液嚢胞腺腫や虫垂粘液嚢胞腺癌も鑑別すべきであり,術前画像検査で腫瘍性嚢胞が否定できなかった.そのため,患者の同意のもと,腹腔鏡下回盲部切除術(D2)を施行し,術後病理組織学的検査にて,虫垂子宮内膜症の診断に至った.虫垂粘液腫の原因として,子宮内膜症も考慮すべきと考えられた.
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  • 渡辺 俊之, 寺井 恵美, 原田 真悠水, 柿原 知, 中山 洋, 佐々木 愼
    75 巻 (2014) 3 号 p. 721-725
    公開日: 2014/09/30
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    症例は73歳,男性.67歳時,メッシュを用いた腹壁瘢痕ヘルニア修復術を他施設で施行された.その6年8カ月後,便秘のため息んだ後から腹痛が出現し,軽快しないため2日後に来院した.腹部CTで腹壁に不規則に変形したメッシュとガス像が認められ,消化管穿通によるメッシュ感染と診断して緊急手術を施行した.使用されていたメッシュは腹腔内に留置が可能なコンポジットメッシュで,メッシュ辺縁の腹腔側への折れ曲がりが認められた.メッシュと癒着した盲腸に穿通を認め,メッシュを除去して穿通部の縫合閉鎖を施行した.近年,腹壁瘢痕ヘルニアに対する手術では,コンポジットメッシュを用いた修復術が広く行われるようになっている.ポリプロピレンメッシュの層が腹腔側に露出した場合,消化管と強く癒着して腸閉塞や腸瘻形成などの合併症が起こる危険性があり,メッシュの腹壁への固定には十分な注意が必要と思われる.
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  • 真船 太一, 寺島 秀夫, 中野 順隆, 今村 史人, 間瀬 憲多朗, 神賀 正博
    75 巻 (2014) 3 号 p. 726-730
    公開日: 2014/09/30
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    症例は抗凝固療法を受けていた80歳,女性.転倒後10日目に腹痛を主訴に当院受診.精査により血性腹水を認め,腫瘤性病変は結腸壁内血腫と推定された.保存的治療により全身状態は改善し,腹部症状も消失した.転倒後16日目に再度腹痛が出現し,腹部CT検査によって消化管穿孔による急性汎発性腹膜炎と診断し緊急手術を施行した.緊急手術の所見では横行結腸脾彎曲部の壁内血腫と穿孔を認め,結腸部分切除術と人工肛門造設術を施行した.病理組織学的検査では固有筋層の断裂と肉芽組織への置換がみられ,また,比較的慢性の虚血性変化が認められた.本邦では腹部鈍的外傷後の遅発性結腸穿孔4例が報告されているが,その原因には腸管壁の虚血が関与していることが示唆された.自験例でも,外傷による腸管損傷と抗凝固療法に伴う出血傾向によって血腫が増大し,結腸壁の虚血変化を増悪させた結果,脆弱化した部位が穿孔に至ったものと考えられた.
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  • 田邉 和孝, 武田 啓志, 徳家 敦夫, 影山 詔一, 尾崎 信弘
    75 巻 (2014) 3 号 p. 731-736
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は61歳の女性で,3日前に発症した腹痛の増悪にて統合失調症で入院中の精神科病院より受診した.血液検査でWBC数とCRPの上昇を認め,腹部造影CTで横行結腸の著明な拡張を認めたため横行結腸軸捻を疑い注腸造影で確診したが,内科的整復は穿孔の危険性が高いと判断し緊急手術を施行した.横行結腸はほぼ全長が壊死状態に陥っており,中等量の血性腹水も認めた.可及的に壊死腸管を切除し機能的端々吻合術で再建を行った結果,術後経過は良好で術後10日目に精神科病院へ転院となった.結腸軸捻は大腸の機械的な閉塞原因の約3%を占める疾患であるが,9割はS状結腸で発生するため横行結腸軸捻はまれである.自験例では複数の向精神薬を服用しており,慢性便秘であったことが発症要因と考えられた.結腸切除と一期的再建術で経過は良好であったが,病因を踏まえての治療法選択が重要な疾患であり若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 辻本 武宏, 庄野 嘉治, 石田 興一郎, 冨永 敏治, 谷島 裕之, 堀内 哲也
    75 巻 (2014) 3 号 p. 737-741
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は38歳の男性で,便通異常と腹痛で近医を受診した.下部消化管内視鏡検査でS状結腸に全周性腫瘍を認め,生検にてGroup5,adenocarcinoma (por)であったためS状結腸癌の診断で当院受診した.CTで肝・右副腎・大動脈周囲リンパ節など複数臓器の腫瘍性病変を認めた.大腸癌・多臓器転移と診断したが消化管狭窄症状があったため結腸切除を行った.手術の際,腹膜播種病変も認めた.病理検査の結果,結腸原発絨毛癌と診断した.術後,大腸腺癌に基づいた化学療法(mFOLFOX6+Bevacizumab)を施行したが癌は進行し,急激に肝機能が悪化し術後59日目に肝不全で永眠した.消化管原発絨毛癌はまれで,特に大腸原発絨毛癌は現在世界で10例の報告を認めるのみである.本例と同様に初診時に既に他臓器に転移している可能性が高く,予後は非常に不良である.
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  • 石井 泰, 真鍋 達也, 井手野 昇, 水内 祐介, 植木 隆, 田中 雅夫
    75 巻 (2014) 3 号 p. 742-748
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は43歳の男性.排便困難と下血を主訴に近医を受診し,造影CTと下部消化管内視鏡検査で直腸前壁に9cm大の粘膜下腫瘍を認め,精査加療目的で当院紹介となった.直腸診で肛門縁から約3cm口側に直腸前壁に突出する腫瘤を触知し,経直腸的生検で直腸GISTと診断された.腫瘍が大きく手術操作が困難なことが予想され,患者の肛門温存の希望が強かったため,イマチニブによる術前治療を行った.6カ月後のCTで腫瘤は4.5cmまで縮小し,腹腔鏡補助下に前立腺組織の一部切除を含むpartial ISRを施行した.直腸の巨大GISTに対してはしばしば拡大手術が必要になるが,本症例ではイマチニブの術前補助療法により根治性を損なわない機能温存術が施行できたため,報告した.
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  • 白岩 祥子, 谷脇 智, 今村 鉄男, 宗 宏伸, 下河邉 智久, 森光 洋介
    75 巻 (2014) 3 号 p. 749-753
    公開日: 2014/09/30
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    症例は79歳,男性.外来経過観察中にCEA高値を認めた.腹部造影CTにて直腸左側レベルに23×22mm大の骨盤内腫瘍を指摘された.下部内視鏡検査では粘膜下腫瘍所見を認めるのみで粘膜面には全く異常を認めなかった.悪性の粘膜下腫瘍を疑い,手術は腹腔鏡下低位前方切除術を施行した.病理診断では,中分化腺癌であった.腫瘍と粘膜面との連続性は確認できず,全身検索を行うも原発巣と考えられる局在病変を認めなかった.粘膜下腫瘍様の形態を呈する直腸癌は稀な疾患であり,検索しえた限りでは本邦での報告例は本症例を含め13例のみであった.
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  • 細谷 智, 穂坂 美樹, 坂本 友見子, 根本 昌之, 石井 健一郎, 金田 悟郎
    75 巻 (2014) 3 号 p. 754-758
    公開日: 2014/09/30
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    直腸癌に交叉性異所性融合腎を合併した非常にまれな症例を経験したので報告する.症例は70歳男性で便潜血陽性のために行った大腸内視鏡検査で直腸癌を指摘され,術前検査中に交叉性異所性融合腎と診断された.交叉性異所性融合腎は,馬蹄腎などの他の腎奇形同様に脈管や尿管の奇形が多いと報告されている.安全な手術を行うためには,脈管や尿管の走行を術前に理解が必要である.自験例では腹部造影CT血管構築画像(3D-CTA)を利用し,脈管および尿管の走行を術前に確認した.手術は腹腔鏡下高位前方切除術を行った.内側アプローチで手術を行い,後腹膜下筋膜の腹側の層で剥離を進めることで尿管や性腺動静脈,自律神経は背側へ温存され損傷することなく手術を終えることができた.腎奇形を合併した症例においても,正しい剥離層を保つことにより安全な腹腔鏡手術を行うことができると考えられた.
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  • 小山 良太, 吉田 信, 高梨 節二, 樫山 基矢, 石後岡 正弘, 河島 秀昭
    75 巻 (2014) 3 号 p. 759-763
    公開日: 2014/09/30
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    症例は76歳,男性.半年前より血便が持続し,他院で下部消化管内視鏡検査を施行され,S状結腸と下部直腸に2型の進行癌を認めた.全身検索にて縦隔リンパ節の腫大を認め,PETにて原発巣の他,縦隔リンパ節と後腹膜腫瘤(左腎近傍)に集積亢進を認めた.S状結腸とRbの多発癌で領域外リンパ節転移・血行性転移がありM1と術前診断した.手術を行い,縦隔リンパ節摘出を術中迅速診断に提出したところ,悪性リンパ腫を疑う所見であったため,続けて,後腹膜腫瘤摘出と直腸低位前方切除D2,横行結腸人工肛門造設を行った.病理検査ではS状結腸とRbが中分化型管状腺癌であり,縦隔リンパ節と後腹膜腫瘤はびまん性大細胞型悪性リンパ腫の診断であった.悪性リンパ腫を合併した大腸癌はまれな病態であり報告も少ないため,若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 駒屋 憲一, 青葉 太郎, 加藤 岳人, 平松 和洋
    75 巻 (2014) 3 号 p. 764-768
    公開日: 2014/09/30
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    症例は40歳,男性.2012年3月に急性胆嚢炎に対して,緊急で腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.肝S4に55mm大の肝外発育性肝血管腫を認めたが,胆嚢摘出術を先行し,術後一旦外来フォローとした.2012年5月に肝外発育性肝血管腫に対して,同じ手術創を使用し,腹腔鏡下肝切除術を施行した.切除標本は55mm大の赤褐色の腫瘤であった.出血量20ml,手術時間141分で,第5病日に軽快退院した.病理診断は肝海綿状血管腫であった.
    肝外発育性肝血管腫は,腫瘍破裂のリスクが存在するために相対的な手術適応とされている1).腹腔鏡下手術は,本邦では12例のみ報告がなされているが,本術式は低侵襲であり,肝外発育性肝血管腫のような良性疾患に対しては,非常に有用であると考えられた.
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  • 酒井 宏司, 小林 聡, 横山 隆秀, 本山 博章, 清水 明, 宮川 眞一
    75 巻 (2014) 3 号 p. 769-774
    公開日: 2014/09/30
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    症例は52歳,女性.検診で巨大肝嚢胞を指摘されていた.心窩部不快感を自覚するようになり当院を受診した.腹部造影CTで,肝右葉を占拠する最大径18cmの境界明瞭な嚢胞性病変を認めた.腹部MRIでは病変内部はT1強調像で低信号,T2強調像で著明な高信号を呈し,胆管との交通は確認できなかった.有症状の単純性肝嚢胞と診断し腹腔鏡下肝嚢胞天蓋切除術を施行した.術中,嚢胞壁内側より胆汁漏出が確認され,開口部は縫合閉鎖した.胆管と交通を有した単純性肝嚢胞は稀な病態であるが,鏡視下での胆管交通部縫合閉鎖で対応可能であった症例を経験したので報告する.
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  • 友松 宗史, 生田 真一, 飯田 洋也, 相原 司, 柳 秀憲, 覚野 綾子, 山中 若樹
    75 巻 (2014) 3 号 p. 775-781
    公開日: 2014/09/30
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    症例は59歳の男性で,発熱を主訴に近医を受診し,肝膿瘍の疑いで紹介となった.血液検査で軽度の白血球上昇とCRP上昇を認め,腹部造影CTおよびMRIで肝右葉前区域に辺縁リング状に造影される径45mm大の腫瘤を認めた.経皮的ドレナージを行うも改善なく,CA19-9の上昇傾向もみられたため肝切除を施行した.切除標本は中心壊死を伴う,境界比較的明瞭な灰白色の充実性腫瘍であった.病理組織学的検査所見には,短紡錘形~類円形の腫瘍細胞がび漫性に増生する像を認め,免疫組織化学染色で胆管癌由来のsarcomatoid carcinomaと診断した.術後早期に癌性胸膜炎および多発骨転移が顕性化し,第39病日で死亡した.肝sarcomatoid carcinomaの発生要因として,肝動脈塞栓化学療法などの前治療との関与を示唆する報告があるが,本症例は治療歴のない稀有な症例であった.
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  • 高橋 誠, 古川 勝規, 神谷 潤一郎, 岸本 充, 宮崎 勝
    75 巻 (2014) 3 号 p. 782-786
    公開日: 2014/09/30
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    症例は65歳,男性.直腸癌に対し腹腔鏡補助下低位前方切除術,D3リンパ節郭清を施行された.病理診断は高分化型腺癌,深達度ss,リンパ節転移は陰性であった.術後縫合不全にて汎発性腹膜炎となり,横行結腸人工肛門造設術を施行された.術後5カ月目に施行されたCTで,肝S5に径25mm大の腫瘤が認められ,直腸癌肝転移の診断で当科紹介となり,肝S5切除術・人工肛門閉鎖術を施行された.切除標本には径19×18mm大の境界明瞭な充実性の腫瘤を認めたが,病理組織検査では悪性所見を認めず,中心部膿瘍壊死を伴った肉芽腫が複数集簇した結節病変であった.グルコット染色にて真菌胞子様の小型球形構造を認め,真菌感染が疑われた.初回手術時には肝腫瘤は認められず,直腸癌術後縫合不全,汎発性腹膜炎を契機に発症したと考えられた.
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  • 豊住 武司, 宮崎 彰成, 丸山 尚嗣, 星野 敢, 水藤 広, 松原 久裕
    75 巻 (2014) 3 号 p. 787-792
    公開日: 2014/09/30
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    症例は60歳の女性で,集団検診で胆嚢結石症を指摘され,待機的手術を予定された.50歳台に総胆管拡張を指摘され,精査目的にERCPを施行されたが明らかな異常所見なく経過観察されていた.術前精査の造影CTおよびMRCPで肝内胆管・総胆管の軽度拡張および胆嚢頸部に径2cm大の胆嚢結石を認めたが,明らかな胆道系走行異常は指摘されなかった.胆嚢結石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し,術中所見で右前枝胆管と胆嚢を交通する副交通胆管枝を認めた.周囲剥離およびテーピングが可能であったため,術中胆道造影で確認した上でクリッピング処理し切離した.術後一時的な肝酵素上昇を認めたが自然軽快し,術後経過は良好であった.
    副交通胆管枝はまれな胆道系走行異常であり,文献的考察を加え報告する.
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  • 安井 應紀, 佐藤 眞
    75 巻 (2014) 3 号 p. 793-797
    公開日: 2014/09/30
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    症例は58歳,女性.近医にて肝機能異常を指摘され当院へ紹介された.採血にて軽度の肝機能異常を呈し,CTでは中下部胆管の壁肥厚を認めた.MRCPでは下部胆管に先細りを伴う胆管狭窄を呈し,経皮経肝胆管造影でも中部胆管から下部胆管にかけての先細りを伴った完全閉塞像を認めた.中下部胆管癌を疑い膵島十二指腸切除を施行した.切除標本では狭窄部胆管粘膜に黒色のビリルビン色素の沈着と胆管壁の硬化を認めた.病理組織では胆管全層の変性壊死を伴った胆管炎の所見を呈し悪性の所見は無かった.また原発性硬化性胆管炎やIgG4関連硬化性胆管炎の所見も認めなかった.原因不明の炎症に起因したと思われる稀な胆管狭窄例として本症の病態について病理学的検討を加え報告する.
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  • 清水 芳政, 菊池 勇次, 立川 伸雄, 古内 孝幸, 堀 眞佐男, 佐久間 正祥
    75 巻 (2014) 3 号 p. 798-804
    公開日: 2014/09/30
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    症例は45歳,女性.7年前より腹部腫瘤を自覚するも経過観察していた.増大傾向を主訴に当院を受診した.腹部CTでは,膵頭部に8cm大の一部石灰化を含むlow density massを認め,MRI検査ではT1強調画像でlow intensity,T2強調画像でhigh intensityの腫瘤で内部に出血を疑わせる領域を認めた.膵管および総胆管に閉塞はなく,solid-pseudopapillary tumorを最も疑い,膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的検索にて粘液腫瘍変性の強い80mm大の被膜形成を有する充実性腫瘍であった.免疫組織化学染色にてS-100蛋白が陽性でAntoni B型優位の神経鞘腫と診断した.悪性所見は認めなかった.本疾患は画像診断で確定することが困難であり悪性例も少数報告されている.膵原発神経鞘腫の1切除例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 稲垣 勇紀, 稲川 智, 田村 孝史, 久倉 勝治, 森下 由紀雄, 大河内 信弘
    75 巻 (2014) 3 号 p. 805-811
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    74歳,男性.心窩部不快感を主訴に近医を受診,上部消化管内視鏡検査で前庭部後壁の粘膜下腫瘍病変を認め,当院消化器内科を紹介,ボーリング生検で中~低分化型腺癌と診断された.腹部CT検査で膵前面への浸潤とリンパ節転移が疑われ,胃癌cT4b cN1 cM0 cStage IIIbの診断で術前化学療法の方針となり,TS-1+CDDP 2コースおよびTS-1単剤2コースを施行した.施行後に膵浸潤の改善とリンパ節の縮小を認め,当科紹介され,幽門側胃切除・D2郭清を施行した.病理組織学的検査では粘液湖を伴う腫瘍細胞と,近傍に異所性膵組織および核異型を伴う腺管を認め,異所性膵原発粘液癌と診断された.異所性膵癌は稀な疾患で,術前診断が困難なことが多いが,内視鏡や腹部CT検査所見を詳細に検討することで粘膜下腫瘍型の胃癌やGISTなどと共に鑑別診断の一つに挙げ,リンパ節郭清を含めた充分な術式を選択する必要がある.
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  • 廣瀬 淳史, 能登 正浩, 石井 要, 竹田 利弥, 八木 雅夫
    75 巻 (2014) 3 号 p. 812-816
    公開日: 2014/09/30
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    症例は64歳,女性.臍部違和感を主訴に当院内科を受診した.CTにて膵体部頭側に,辺縁の一部のみが後期相で染まる30mm大の腫瘤性病変を認めた.MRIにてT1でやや高信号,T2でやや強い低信号を呈した.PET-CTで集積を認めず,腫瘍マーカーも陰性であった.EUS-FNAも行ったが,明らかな腫瘍細胞は認めなかった.以上より,術前診断をsolid pseudopapillary tumorとし手術加療となった.術中所見にて,膵と脾動脈が近接した部位に辺縁整の腫瘤を認めた.剥離を展開し腫瘍を摘出したが,膵原発かは不明であった.摘出標本は黄白色弾性硬で境界明瞭な充実性腫瘤であり,病理学的には核異型の乏しい紡錘形細胞が増殖しており,免疫染色にてCD34・Bcl-2が陽性であった.以上より,solitary fibrous tumor (SFT)の診断となった.腹腔内原発がまれであるSFTの1例を経験したため報告する.
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  • 岩田 至紀, 國枝 克行, 河合 雅彦, 長尾 成敏, 田中 千弘, 種田 靖久, 岩田 仁
    75 巻 (2014) 3 号 p. 817-820
    公開日: 2014/09/30
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    症例は67歳,男性.2012年8月より腹部膨満感を自覚し,背部痛も出現したため近医を受診した.腹部超音波検査で多量の腹水を認め,当院消化器内科を紹介された.CTで下腹部正中腹壁直下に石灰化を伴う6cm大の乏血性腫瘤を認め,尾側では膀胱浸潤が疑われた.また,腹水を多量に認め,大網に結節像を認めた.FDG-PETでは,大網に集積を認めたが,腫瘤への集積は軽度であった.膀胱鏡では,腫瘍による圧排所見のみであった.腹膜播種を伴う尿膜管癌が疑われ,切除生検目的に当科紹介となった.腹腔内には黄色漿液性の腹水が3,500ml貯留し,大網や小腸間膜に多量の腹膜播種結節を認めた.腫瘍は膀胱に浸潤性に連続しており,大網と膀胱の一部を合併切除した.術後経過は良好で術後8日目に退院した.病理組織検査では粘液腺癌であり,尿膜管癌と診断した.現在,全身化学療法としてmFOLFOX6+bevacizmabを継続中である.
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  • 稲田 一雄, 岩崎 昭憲, 吉田 尊久
    75 巻 (2014) 3 号 p. 821-825
    公開日: 2014/09/30
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    比較的まれな尿膜管癌術後の孤立性骨転移の1切除例を経験した.症例は77歳,男性.既往歴として,肺気腫・不整脈がある.2004年4月,尿膜癌に対して根治手術(膀胱全摘および回腸導管造設)を受けた.病理学的所見は高分化型腺癌(pT3b,n0,m0)であった.術後化学療法(CDDP+5-Fu)を2クール施行し,定期観察されていたが,2008年2月頃より右側胸部痛が出現.精査の結果,右第7肋骨に腫瘍を認めたが,その他臓器に明らかな異常を認めなかった.初回手術前に高値を示した腫瘍マーカーは基準範囲内であったが,原発性骨腫瘍または転移性骨腫瘍を疑い,胸壁切除(第6・7・8肋骨切除)および胸壁再建を施行した.腫瘍は3.0×3.0cmで,病理学的検査にて尿膜管癌からの転移と考えられる腺癌と診断された.術後化学療法(CDDP+5-Fu)を施行し,現在再発加療後約5年,無病生存中である.
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  • 大陽 宏明, 野口 明則, 山田 一人, 山口 正秀, 岡野 晋治, 山根 哲郎, 榎 泰之, 川端 健二
    75 巻 (2014) 3 号 p. 826-829
    公開日: 2014/09/30
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    症例は60歳の男性.10日前より徐々に増強する腹痛に対して精査を行ったところ,腹部CT検査にて魚骨による横行結腸穿通・大網膿瘍と診断した.腹腔鏡下に大網部分切除術を行い,病理組織診断にて放線菌症と診断した.術後は1カ月間のpenicillin G投与により術後19カ月間再然なく経過している.
    魚骨による消化管穿孔・穿通は,体腔内に急激に炎症が波及する急性炎症型と,徐々に炎症所見が発現する慢性炎症型に分類される.われわれは放線菌による慢性炎症型の経過をたどる症例を経験したが,放線菌症とは膿瘍や瘻孔を形成する慢性化膿性炎症を引き起こす疾患である.文献的考察により魚骨穿孔・穿通の発症形式の違いについて,起因菌が関与していると考えられた.また,抗菌薬の投与期間・腹腔鏡手術の有用性についても考察を加えて報告する.
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  • 松村 尚美, 宮崎 健介, 須藤 隆一郎, 日高 匡章, 善甫 宣哉, 亀井 敏昭
    75 巻 (2014) 3 号 p. 830-834
    公開日: 2014/09/30
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    症例は60代,男性.増大する腹部腫瘤と腹部膨満を主訴に前医受診.巨大な腹部腫瘤を指摘され当院紹介となった.腹部全体に可動性のある腫瘤を触知し,CTでは下腹部を中心に30cm大の石灰化を伴う軟部陰影腫瘤を認め,腸管は頭背側に圧排されていた.MRIではT1強調・T2強調ともに高信号領域と低信号領域とが混在していた.巨大腹腔内腫瘍の術前診断で手術施行した.術中所見では,腫瘍は腹膜外に位置し膀胱前腔まで及んでいた.腸管を含め腹腔内臓器に浸潤はなく圧排のみで,肉眼的遺残なく切除した.腫瘍は32×25×14cm,5,500gで,割面は黄色の脂肪成分部分と白色の石灰化部分が混在していた.病理組織検査では,脂肪成分には成熟脂肪細胞と共に核異型を呈する脂肪細胞の増生,石灰化成分には細胞異型を有する骨芽細胞を認めた.いずれもMDM2染色陽性で,低悪性度骨肉腫を伴った高分化型脂肪肉腫と診断した.
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  • 三野 和宏, 後藤 順一, 土橋 誠一郎, 服部 優宏, 飯田 潤一, 小野寺 一彦
    75 巻 (2014) 3 号 p. 835-840
    公開日: 2014/09/30
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    被嚢性腹膜硬化症(encapsulating peritoneal sclerosis: EPS)は,腹膜透析患者に発症し癒着,被膜により腸閉塞を起こす病態である.一方,リフィーディング症候群は,飢餓状態に対し急速にブドウ糖負荷を行った際に,主にリン低下により心不全・痙攣等を起こす病態である.今回,われわれはリフィーディング症候群を合併したEPS症例を経験したので報告する.
    症例は41歳女性で,EPSに対し癒着剥離を施行した.1,000kcal/日の補液を開始したところ,術後5日目に血清リン値が0.6mg/dlまで下降し,心不全兆候を認めた.以後,リンの投与を行い症状の安定を得た.当科ではEPS術後生存例の50%にリフィーディング症候群を認めていた.EPSはリフィーディング症候群となるリスクが高いと考えられ,注意深いモニタリングのもと,適切なエネルギー・電解質の補充を行う必要があると考えられた.
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  • 近藤 彰宏, 西澤 祐吏, 赤本 伸太郎, 藤原 理朗, 岡野 圭一, 鈴木 康之
    75 巻 (2014) 3 号 p. 841-844
    公開日: 2014/09/30
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    症例は52歳,男性.7年前に慢性腎不全に対し生体腎移植を施行し,4年前に両側の閉塞性動脈硬化症に対して左腋窩動脈から両側大腿動脈への人工血管バイパス術を施行されている.1カ月前より右鼠径部の膨隆を自覚し,疼痛も認めていた.立位や怒責にて右鼠径部にヘルニアの脱出を認め,鼠径ヘルニアと診断した.腹部CTでは右鼠径管腹側の皮下に人工血管を認めた.また,移植腎尿管が鼠径管背側の近傍を走行していることが推察された.手術は,鼠径管の足側で人工血管の下縁に皮膚切開をおいた.皮下脂肪ごと牽引し,人工血管の露出を防いだ.鼠径管と精索周囲は軽度の癒着を認めた.右内鼠径ヘルニア,ヘルニア分類II-1と診断し,Lichtenstein法を施行した.移植腎側の鼠径ヘルニアの治療においては,移植尿管の保護を考慮する必要があり,本法は有用な術式であると考えられる.
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  • 山野 武寿, 石川 亘, 西村 東人, 大山 直雄, 立花 光夫, 宗友 良憲
    75 巻 (2014) 3 号 p. 845-850
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は75歳,男性.幼児期より認める右側鼠径ヘルニアを治療せず経過観察されていた.受診時,立位にて右陰嚢は小児頭大に腫大し,下端は大腿内側中点よりも下方に達していた.CTにて大網と回盲部の脱出を認め,ヘルニア門は直径56mmと開大していた.術中,前方アプローチによりヘルニア内容の還納・ヘルニア門の閉鎖・Lichtenstein法による後壁補強を行い,加えて,単孔式totally extraperitoneal repair (TEP)にて腹膜前腔外側の剥離を行った後,メッシュによるmyopectineal orfice (MPO)の補強を施行した.前方アプローチと併用した単孔式腹腔鏡手術は,皮膚切開が最小限であり,施行が困難なヘルニア嚢の剥離を前方アプローチが肩代わりするため手技が容易であった.われわれが採用した併用手術は,巨大鼠径ヘルニア治療の選択肢の一つと考えられた.
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  • 林谷 康生, 栗栖 佳宏, 赤木 真治, 湯浅 吉夫, 田中 智子
    75 巻 (2014) 3 号 p. 851-854
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は67歳の女性.心窩部と右大腿部の痛みと右鼠径部の膨隆を訴えて当院受診した.左右鼠径部ヘルニアの手術歴あり,診察時には右鼠径部の膨隆は消失し超音波検査でもヘルニア嚢を確認できなかったため,ヘルニオグラフィーを施行し右骨盤内の2箇所にヘルニアを認めた.それぞれの病型診断のためCTヘルニオグラフィーを行い,右大腿ヘルニアと右閉鎖孔ヘルニアの重複例と診断した.手術は閉鎖管,大腿輪も被覆するようにKugel patch(M)を展開した.CTヘルニオグラフィーは造影剤を腹腔内に注入した後に腹臥位で撮影する骨盤部単純CTで,ヘルニオグラフィー自体が侵襲的で手技に熟練を要するため適応を厳格にする必要はあるが,ヘルニオグラフィーで確認された鼠径部・骨盤部ヘルニアの病型診断には有用である.
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  • 星野 明弘, 佐藤 拓, 川村 徹, 佐藤 康, 中嶋 昭
    75 巻 (2014) 3 号 p. 855-860
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    嵌頓大腿ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術はまだcontroversialであり,報告も稀である.今回,われわれは嵌頓大腿ヘルニアに対し,腹腔鏡下ヘルニア修復術を施行した2例を経験したので報告する.症例1は77歳の女性で2日前より腹痛と嘔気が出現したため,当院救急外来を受診された.精査の結果,左嵌頓大腿ヘルニアの診断となり,発症後2日経過していたため緊急手術の方針とし,腹腔鏡下に還納し大腿ヘルニアを修復した.還納腸管の色調の改善が確認でき,腸切除は不要であった.症例2は76歳の男性で,右鼠径部の膨隆と疼痛を主訴に当院救急外来を受診.精査の結果,右嵌頓大腿ヘルニアの診断となり,整復不能であったため腹腔鏡下手術を施行した.還納腸管は軽度のうっ血を認めるのみであった.嵌頓大腿ヘルニアに対する腹腔鏡下手術は腸管のviabilityが確認できるなど有用な方法と考えられた.
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