全日本鍼灸学会雑誌
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32 巻 , 3 号
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  • 後藤 和廣, 鹿児島 裕, 竹内 龍平, 平岡 一雅, 岩倉 博光
    1983 年 32 巻 3 号 p. 195-203
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ヒトの皮膚C線維 receptor と Aδ receptor の活動を neurography を用いて, 直接導出しその機能について検討した。
    皮膚C線維 unit (N=11) のほとんどは, 機械的刺激, 熱刺激に反応を示す polymodal receptor であり, これらの unit の活動は被験者に痛みの感覚を引き起すような, 侵害性刺激に対して強い発射活動を示すが, 電気的および機械的刺激に対しては, 非侵害性レベルの強度でもその発射活動を認めた。
    一方, 皮膚 Aδ receptor はその一部の unit において熱刺激にも反応し, 熱刺激試行を増すごとに著明な sensitization を起すことが観察され, C線維 polymodal recepotor の熱刺激に対する発射活動と比して, 大きな相異があることが観察された。
  • 二本柳 賢司
    1983 年 32 巻 3 号 p. 204-209
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    生体での微量元素の多くは金属酵素の活性中心に存在し, 酵素の活性発現と構造維持に不可欠の存在である。金属イオンの大部分は遷移金属であり, それ自身が酸化還元能や加水分解能などの酵素類似作用を持ち, さらに蛋白質と結合して高度の触媒作用を発揮することはよく知られている。
    鍼自身はこの遷移金属よりできており, その鍼刺入による諸作用を鍼成分の生体内でのイオン化に起因する諸効果としてとらえ, 生体内金属イオンの存在様式を物理化学, 生化学の観点より研究することの重要性を我々は示してきた。今回の実験も以上の観点をさらに拡張して, 鍼刺入によるイオン化の分布状況を特性X線により分析し, イオンの状態をNMR, ESRにより, 観測したので, その結果をは告する。
    (1) 鍼のイオン化によるイオンの分布量Iは鍼刺入部からの拡散距離をχとするとき, I≒10.45(-χ)0.46であった。
    (2) イオンの平均拡散速度υは0.6(mm/min)≦υ≦0.9(mm/min)であった。
    (3) 刺入金属のイオン化量はファラデーの電気分解の法則に従っていなかった。
  • 篠原 正明, 山内 教宏, 小田 博久, 上村 浩一, 佐藤 暢
    1983 年 32 巻 3 号 p. 210-214
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    良導絡は自律神経の機能異常を反映するといわれているが, その客観的証明は十分でない。そこで, 交感神経ブロックに着目し, 右星状神経節ブロックを受けた患者60名を対象として, ブロックの前後で良導絡の代表測定点24か所をノイロメーターと皮電計で測定した。ノイロメーターによる測定では, ブロック側の右上肢6か所の平均電流値は52%に減少し反対側の左上肢6か所も62%に減少した。右下肢,左下肢もそれぞれ91%, 85%に減少した。皮電計による測定では, ブロック側の右上肢6か所の平均インピーダンスは108%に上昇した。結局, 交感神経ブロックはノイロメーターによる電流値を低下させ, 皮電計によるインピーダンスを上昇させる。
  • 小田 博久, 岡崎 直人, 篠原 正明, 山内 教宏, 佐藤 暢
    1983 年 32 巻 3 号 p. 215-220
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ヒト皮膚通電電流分布を通電電気量に応じた画像として得る目的で, 電気写真撮影法を開発した。
    ヨウ化カリウムを陽極上において通電電気量に応じてヨードに還元し, そこで生じたヨードとヨウ化銀との黒褐色の複化合物を得る電気化学的反応を用いて, ヨウ化銀鏡上に湿式陽極電極下のヒト皮膚電流分布の画像を作成した。通電の電源として交流を用いると, 直流を用いた場合よりも鮮明な画像を得るが本法には交流, 直流いずれを用いても良い。
    電気良導点とそうでない部位を区別できるように写す条件は, 直流12Vを使用する場合, 通電電気量は, 3.6×10-4~4.8×10-3・W・分/cm2である。
  • 山口 智, 芹澤 勝助
    1983 年 32 巻 3 号 p. 221-225
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    頚腕症候群における, 徒手による観察検査法の代表的なものに, 頚部斜角筋等の過緊張に関連の深いアレンテストがある。今回筆者らは, アレンテストが頚腕症候群の臨床テストとしても, 治療効果判定のテストとしても意義あるか否かについて検討した。
    実験方法は, アレン陽性患者群と健康者群の指尖容積脈波を観察した。その結果患者群は健康者群に比して, 脈波波高値が低く, また症状の改善によりアレン陰性となると脈波波高値も改善する。
    これらの実験成績は, アレンテストは, 頚腕症候群の臨床テストとしても, 治療効果判定のテストとしても意義あるものと考える。
  • 向野 義人, 恒矢 保雄, 服部 徹
    1983 年 32 巻 3 号 p. 226-232
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    目的と方法: 耳の皮電点が機能的単位であるかどうかを検討するために60例の単純性肥満 (18才~45才) を無作為に肺領域皮電点治療群, 非皮電点治療群に分け, 皮内針で4週間治療した。摂食量, 満腹感, 空腹感の変化及び水分摂取量の変化を5または4段階評価により検討し, 各症例における有効, 無効を判定した。また空腹時血糖, FFA, IRI, 血清Na, 浸透圧の変化を比較検討した。
    結果: 両群の有効率には差 (P<0.01), があった。皮電点治療により, 摂食量減少 (P<0.01), 満腹感の亢進 (P<0.01), 空腹感の減少 (P<0.05) をきたしまたIRIの減少 (P<0.025), 血清Naの減少 (P<0.05), 血清浸透圧の減少 (P<0.005) を認めた。
    結論: 耳の皮電点は機能的単位 (ツボ) である。
  • 久住 武, 岡本 途也
    1983 年 32 巻 3 号 p. 233-239
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Headache is a common symptom frequently encountered by clinicians. According to epidemiological surveys at home and abroad, 60-70% of even healthy people have experienced some form of headache. It is remarkably diverse in nature, occurring singly in some cases and as a prodrome of a serious disease at its worst, and hard to grasp objectively.
    We performed the oriental medical tests used by us in otorhinolaryngology (auscultation of vascular murmur, reaction elicited by the compression of carotid artery, puncture of stellate ganglion, measurement of facial skin temperature) on patients with headache, and obtained useful findings for diagnosis, selection of treatment and prognosis.
    Vascular murmur and reaction to the compression of carotid artery were frequently detected in angiopathic headache or headaches associated in some way with vascular factors, and present on the side involved in headache in the majority of cases. The puncture of stellate ganglion can induce the alleviation of headache or its aggravation or recurrence. This change occurred most frequently in angiopathic headache, and next most frequently in post-traumatic headache. In patients who felt tenderness in the region of stellate ganglion on palpation of the neck, the puncture of stellate ganglion frequently induced a change, mostly to the worse, in headache. The facial skin temperature differed between the right and left side, and was frequently low on the affected side of the forehead or the cornea. It had a characteristic distribution in patients with headache who exhibited high temperature suggestive of inflammation. The skin temperature of the nose, moreover, tended to be higher in patients with headache as compared with normal subjects.
    The results of tests performed by us on patients with headache are described above. They suggest that diagnosis from the standpoint of oriental medicine will be improved if the test results are suitably combined to grasp the pathologic process more accurately.
  • 安雲 和四郎, 錦織 綾彦, 川本 正純, 山口 雄三, 辻本 太郎
    1983 年 32 巻 3 号 p. 240-241
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 會澤 重勝, 坂本 秀治, 吉浜 勲, 坂本 浩二
    1983 年 32 巻 3 号 p. 242-249
    発行日: 1983/01/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    艾の製造過程での形態の変化と製品艾の品質の差異を明らかにするため, 製造過程の各段階の試料及び数種の製品艾について, 肉眼的, 走査型及び透過型電子顕微鏡を用いて観察した。
    艾の製造過程中の試料を検討した結果, 艾はヨモギ葉を截断, 粉砕した葉柄・葉肉等の混合物からT字毛のみを取り出したものであることを確認した。しかし, T字毛は柄部が取り除かれ, 短い物がふるい落とされるのみで, T字毛自体には著明な変化は認められなかった。
    製品艾の品質の差異については, 従来から言われている色調, 夾雑物の有無, 感触, 香り等の他に, 毛茸表面の付着物, 毛茸の太さの均一性, 扁平度, 毛茸の集塊の大きさ, 更に毛茸表面の滑らかさにも差異のあることを観察した。
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