全日本鍼灸学会雑誌
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33 巻 , 4 号
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  • 尾崎 昭弘, 浅井 光裕, 熊本 賢三, 浅田 博, 岩瀬 善彦
    1984 年 33 巻 4 号 p. 339-346
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ヒトで外受容性振動誘発指屈曲反射 (以下, 反射と略す) を指標とし, 合谷と他の部位の経穴の組合せ鍼刺激効果について検討した結果, 被験手 (左) の近隣の合谷―偏歴の組合せ鍼刺激では合谷の単穴刺激に比し約2倍の反射の抑制効果を認め, 遠近部の合谷―足三里の経穴の組合せ鍼刺激では約4倍の反射の抑制効果を認めた。
    しかし, 合谷と肺兪, 合谷と大腸兪, 合谷と列欠, 合谷と少海などの組合せでは, 合谷の単穴刺激効果を上回る反射の抑制効果が認められず, いずれも合谷単穴の刺激効果と同程度であった。
    又, 合谷と百会の組合せでは合谷の鍼刺激による反射の抑制作用が消失するという相殺効果をみた。
    これらの所見は, 中枢における impulse の相互干渉によって多シナプス反射機構が複雑に関与していることを推測させるとともに反射の抑制効果の出現様式より体液性の要因の関与も推測され, 経穴の組合せ鍼刺激についてさらに厳密な基礎・臨床面の検討の余地のあることが示唆された。
  • 前山 文子, 熊本 賢三, 岩瀬 善彦
    1984 年 33 巻 4 号 p. 347-359
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    目的: 皮膚の二点融合距離から融合野を求めた。この融合野は鍼刺激によってはなはだしく拡大する。この拡大効果を中枢神経機序の立場から明らかにした。
    方法: 二点融合距離は触あるいは圧の二点刺激を一点と感ずる最大の二点間距離で求め, 縦軸と横軸の測定から融合野を作図してその面積を算出した。
    結果及び結論: 融合野は触よりも圧覚刺激で面積が小さく再現性も高い。上肢の二点融合野の形は長方形に近く, 上肢の末梢部ほど面積が小さくなる。鍼刺激によって融合野は拡大する。これは鍼刺激による求心性神経のインパルスによって, 中枢への伝導系内の側方抑制機構が作動しなくなった結果と考えられる。
  • 宮村 健二, 高木 一明, 内匠 利之, 宮本 正信, 西條 一止
    1984 年 33 巻 4 号 p. 360-368
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    58.0mmの鍼に対して50.0~57.0mmまで0.5mm・一部1mm間隔で12種類の鍼管を製作し, 3名の術者が10名の被術者の足三里穴・合谷穴に総計7,200回の刺鍼を試み, 刺痛を5段階評価した。弾入痛は長い鍼管ほど痛くない。初期刺入痛は50.0~55.0mmの区間は大差なく, 55.0~57.0mmの区間は長い鍼管ほど痛い。両者を加えた総合痛は50.0・51.0・57.0mm管は有意に痛いが, 中間の9管は大差ない。しかし, 弾入痛・初期刺入痛に特徴があるので合理的な使いわけが望ましい。
  • 藤沢 和久, 神野 哲夫
    1984 年 33 巻 4 号 p. 369-374
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    脳神経外科外来において, 難治性頭痛及び脳血管障害に原因する四肢のしびれ・こわばり・疼痛を訴える患者220名を対象に低周波置針療法を行なった。治療方法は2群に大別し, I群には通電時間7分, 週1回施行し, II群は20分間, 週2回とした。その結果, 一般にいう頭痛のなかでも, 特に脳血管疾患が基礎にない場合は, 針治療効果は大きいが, その他の頭痛やしびれ感についても通電時間の延長と頻回な治療により, より効果的なものにする可能性がある。しかし, 頸・肩・四肢の疼痛については, 通電時間や治療回数には, あまり影響を受けないような印象がある。
  • 丸山 隆生
    1984 年 33 巻 4 号 p. 375-382
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    坐骨神経痛を主症状とする代表的な整形外科的疼痛疾患である腰部椎間板ヘルニヤ47例を, 鍼単独治療29例と, 最初から鍼治療と別の保存的治療とを併用した18例との2群に分け, 比較検討した。鍼単独治療により, 72.4%に, また保存的治療併用では83.3%に, それぞれ治療効果を得た。発症後鍼治療開始までの期間の短い, 比較的新鮮例ほど, 鍼治療の効果が良く, 陳旧例ほど, 鍼単独治療よりも保存的治療を併用した方が結果はよかった。鍼治療により, 坐骨神経伸展試験の改善率は高いが, 一方, 腱反射異常や知覚障害の改善率は低かった。鍼治療の効果があまりみとめられず, 髄核摘出術を行った9例の手術所見から, 鍼治療の適応にある程度の限界が示唆された。
  • 田辺 成蹊, 柴 紘次
    1984 年 33 巻 4 号 p. 383-387
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    帯状疱疹は, 急性期には激痛を伴い, 疱疹が治癒した後も帯状疱疹後神経痛へと移行して, 長期間にわたって患者を苦しめる。この帯状疱疹痛に対する治療として, 各種の神経ブロックがさかんに行われており, 新鮮例においては有効であるという報告がみられるが, 帯状疱疹後神経痛では, 治癒率は著しく低下している。また, これらの神経ブロックには, 持続時間や合併症等に問題点を含んでいる。今回われわれが行った華佗夾脊穴を主穴とする鍼治療では, 41症例中, 新鮮例については, 著効69%, 有効, やや有効とも15%, 無効0, 帯状疱疹後神経痛では, 著効14%, 有効43%, やや有効, 無効とも21%であった。今後, 帯状疱疹痛の治療として, 鍼治療を積極的に取り入れることにより, 期待出来る成績を上げ得るものと考える。
  • 馬場 白光
    1984 年 33 巻 4 号 p. 388-394
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    いままでの経穴力の研究で, 背剖兪穴経穴力の過小・過大は経絡の虚実に相当することがわかっている。それは, 手足の五行穴の補瀉治療で, 経絡的に相当する背部兪穴経穴力の過小・過大が回復するからである。
    ただ, 経穴力測定には, 背剖兪穴に刺鍼するので, その兪穴刺鍼が治療効果に大きな影響を与えているのではないかという問題があった。
    そこで, 経穴力測定だけの治療効果と五行穴施灸効果を比較する実験をした。
    実験結果は, 経穴力測定のための兪穴刺鍼で若干の治療効果はあるが, そのくり返しで治療目的を達成する例は少く, 又, 五行穴治療効果を否定する程の影響も認められなかった。
  • 真鍋 立夫
    1984 年 33 巻 4 号 p. 395-401
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    人体に刺針すると種々の反応がでる。人が精神的にリラックスすると皮膚温が上昇する事は生理学上の常識であるが, 今回刺針により皮膚温がどの様に変化し, 又暗示により皮膚温を上昇せしめ, ひき続き針治療を施した場合のその皮膚温の変化を比較検討する事により, 針治療によりどの程度リラックスしたか又否か自覚症状等の改善, 増悪との相関が見られるかを実験して見たところ, 臨床にあたり常に問題となる治療効果, 又治療方法の良し悪しを客観的に判定する簡便な手段の無い現在, 少くとも参考にするに値する結果を得たので報告する。今後主に自覚症状を主とする各種疾患の, 治療穴の選定のヒントをもうかがい知る事が出来ると考える。
  • 杉山 典行, 伊藤 不二夫, 高木 敏和
    1984 年 33 巻 4 号 p. 402-409
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    近年運動療法の一つとして注目されてきている Joint mobilization 法の手技の一部を紹介するとともに, 腰痛症評価表, mobilization テスト表を作成し, 腰痛症の点数評価を試みた。また, 腰痛症に対して, 針治療群, mobilization 群, 針+mobilization 群各5名づつの患者に週2~3回, 1ヵ月間の治療を施行し, 評価表にもとずいて, 各群についての比較, 検討を行った。
    結果は, 針, mobilization を併用することにより, 腰痛症の治療効果はさらに向上し, 腰痛症の原因として, 腰椎椎間関節機能異常 (facets dysfunction), 仙腸関節の動きの異常を考慮すべきであろうと考えられた。
  • 荻原 正識, 下中 周次
    1984 年 33 巻 4 号 p. 410-414
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    本症例に関し, 小腸経少沢穴より刺絡を試みたところモニター心電図, 血圧, 臨床症状がともに変化改善をした。成書などの心筋梗塞症的記述に対し一症例ではあるが, 一定検証されたと考えたい。
    また, 本症例に参加し, チーム医療の一員として患者にアプローチでき, その格闘の過程で, 他職種との信頼関係を深めることができた。
    患者の「あァー楽になりました。」という生命的響きを基軸に, 今後とも可能な限り鍼灸領域の拡大を計ってゆきたい。
  • 白畠 庸, 村山 良介
    1984 年 33 巻 4 号 p. 415-419
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    目的: この研究は, 特に痛みに対する鍼刺激療法の, 効果判定を客観化する為の方法の確立を目指して始めたものである。
    方法: 測定には, CTM-201型の深部体温計と, コアテンプPD1, 2の, 2個のプローブを使用した。測定部位は, 手掌, 母指球, 第一足指腹, 膝窩並びに側腰部で各々深部温と, 表面温を測定した。施鍼部位は, 腰部, 肩部とした。
    結果: 施鍼後の表面体温並びに, 局所体温は上昇傾向を示すが, 遠隔部の深部体温は下降傾向を示す。この結果を見る限り, 鍼刺激は自律神経系を介して, 末梢血流に多少の影響を及ぼすと考えられる。
  • 堀 茂, 黒野 保三
    1984 年 33 巻 4 号 p. 420-426
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    古典において, 解剖学的部位で陰陽が識別されている点と, 高木健太郎が証明した圧半側発汗反射にみられる拮抗性の2点に着目し, 東洋医学研究所®をおとずれた患者1,400名に対して, 六部定位脈診による証の決定と, 本山式経絡臓器機能測定器による井穴の皮膚電気抵抗値の測定を行い, 四分画表を作り集計した。そして, 対照とした1,400例と男・女別の四分画性と, 脈診による証群別の拮抗性を観察した結果, 四分画性があることを認め, 男女間に差はなく, 陰陽のバランスが保たれた状態が生理的であるとする陰陽思想に対応し, また, 圧半側発汗反射の非生理的な汗のでかたと, 各脈診群における拮抗性ともよく対応していることが認められる。
  • 織田 隆三
    1984 年 33 巻 4 号 p. 427-430
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    目的: モグサはその歴史, 製法, 原料などに関して不明な点が残されているので, これを明らかにしたいと考えた。
    方法: 今回はモグサの主産地を訪ずれ, 実際行われている製造工程および原料用ヨモギについて調査した。
    結果: 現在の製法は石臼による粉砕, 篩過, 唐箕による精製の工程からなっている。原料は新潟, 富山, 石川県産のものは大部分がヨモギ (Artemisia princeps Pamp.), 一部がオオヨモギ (ヤマヨモギ) (A. montana Pamp.) であることを確めた。なお滋賀県のものはすべてヨモギと推定した。
  • 三木 健次
    1984 年 33 巻 4 号 p. 431-433
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 倉島 宗二
    1984 年 33 巻 4 号 p. 434-437
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
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