全日本鍼灸学会雑誌
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37 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 運動失調回復における効果 (1)
    坂本 秀治
    1987 年 37 巻 3 号 p. 153-158
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    加齢による運動失調をマーシャルによる15分間水泳運動テストにより測定観察し, さらに施灸刺激がこれにおよぼす効果について検討を加へた。4箇月齢, および9箇月齢の Wistar 系雌性ラットを用い, 総重量15mg/bodyの艾を百会, 左右京門穴相当部位に週1回の割合で連続的に灸を施した。15分間, 各分ごとにマーシャル (1979) による vigor と success の2要因にそって評価した。対照群の vigor において, 4箇月齢ラットに対して有意なほどには, 加齢の効果は認められなかった。success においては有意に運動失調を認めた。施灸群 vigor においては有意な運動失調の低下および施灸による改善も示さず, successにおいては施灸による運動失調の回復が認められた。
  • ラット運動失調回復における効果 (2)
    坂本 秀治
    1987 年 37 巻 3 号 p. 159-163
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    加齢による運動失調をマーシャル1)による15分間水泳運動テストにより対照群および施灸群について測定観察し, 施灸刺激が運動失調におよぼす効果について検討を加えた。またドーパミン生合成の前躯体8)としての, L-Dopa投与による運動失調回復について検索し灸の作用解明の手がかりとした。6箇月齢および10箇月齢の Wistar 系雌性ラットを用い, 総重量15mg/bodyの艾を百会, 左右京門相当部位に週1回の割合で連続的に灸を施した。15分間, 各分ごとにマーシャルによる両パホーマンスにそって評価した。L-Dopa投与により, 加齢による運動低下が著しく改善されたが, 同じように水泳運動失調は施灸によっても, 両パホーマンスにおいて有意に回復を示した。
  • 大腸経と心経の各経穴〓鍼刺激による鍼響の方向性について
    神野 英明, 北出 利勝, 山下 茂, 森川 和宥, 兵頭 正義
    1987 年 37 巻 3 号 p. 164-167
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    著明な経絡現象を呈する患者を対象に各経穴の鍼響の方向性について調査した。
    少陰心経と陽明大腸経を選んだ。その結果, 鍼響の方向は, 求心性および遠心性の2方向が最も多く, ついで求心性の一方向, そのつぎが遠心性の一方向であった。
    鍼響の方向性と経絡の流注方向とは, かならずしも一致しなかった。
  • 秋元 恵実, 嶋津 秀昭, 伊藤 寛志, 木下 晴都
    1987 年 37 巻 3 号 p. 168-174
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    血圧波計および最高・最低血圧値を連続的に計測する容積補償式の間接的血圧計を用い, 正常血圧の健康成人23名を対象に, 洞刺による血圧の変化および効果の持続時間について検討した。鍼刺激中の収縮期血圧の変化は平均で7mmHg下降, 抜鍼後1~10分間では10mmHg下降, 11~30分間では14mmHgの下降が認められた。拡張期血圧については刺激中の平均で6mmHg下降し, 抜鍼後1~10分で9mmHg下降, 11~30分後で12mmHgの下降が認められた。両血圧の低下は統計上有意であったが, 脈圧および心拍数については有意な変化は認められなかった。容積補償法による間接的連続血圧測定は無侵襲であるため, 施鍼に対する血圧応答の評価に有用と思われた。
  • インスリン分泌と平田氏十二反応帯
    長谷川 汪, 寺沢 宗典, 湯浅 とみの, 太田 信太郎
    1987 年 37 巻 3 号 p. 175-179
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    糖尿病の鍼灸治療に繁用される天枢, 中〓, 曲池, 脾兪, 肝兪, 足三里, 地機および太衝の8経穴とインスリン分泌との関係について検討を行い, これら8経穴のうちで曲池および肝兪が, インスリン分泌と密接な関係を有することが明らかとなった。この曲池は平田氏十二反応帯の上肢部の, 肝兪は体幹部の第五反応帯にそれぞれ該当するため, この平田氏帯の第五反応帯とインスリン分泌との関係について検討を行った。即ち, 頭部では浮白, 頸部では巨〓, 顔面部では天窓および下肢部では三陰交を選び置鍼刺激を行い糖負荷時のインスリン分泌の消長について観察を行った。
    その結果, 平田氏帯の身体各部分における第五反応帯に位置する経穴とインスリン分泌との関係を肯定することのできる成績は, 上肢部の曲池と体幹部の肝兪を除いて今回の実験では得られなかった。
  • 山口 智
    1987 年 37 巻 3 号 p. 180-187
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    埼玉医科大学第二内科東洋医学外来で取り扱った筋収縮性頭痛患者22症例について分析した。
    患者の性別は女性の方が多く, 年齢別構成では, 31歳~45歳の患者が最も多い。発症からの経過期間では1年以上の患者が最も多く, 患者の多くが神経内科等の他の診療科を受診した後, 東洋医学診療に期待して当科外来を受診している。基礎的疾患を有する患者は40.9%で, その内容は膠原病や難治性の神経系疾患である。これらの患者に対する薬物療法は, 消炎鎮痛剤, 筋弛緩剤, 精神安定剤が処方されている。又, これらの患者群に対する鍼治療の成績は著効, 有効, やや有効を合わせ, 77.2%であった。
  • 西谷 郁子
    1987 年 37 巻 3 号 p. 188-193
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The effect of moxibustion on warts has been known since ancient times and some modern medicalbooks contain descriptions of such treatment. The cure mechanism of moxibustion on warts is still unknown. But it is assumed that, in moxibustion treatment, the burned products of moxa which penetrate the warts are the acting agents.
    Now I report two clinical cases. One case showed that moxibustion treatment and the application of burned moxa products on warts together were effective against the warts. The other showed that moxibustion treatment alone was able to cure the wart with black mole.
  • 1987 年 37 巻 3 号 p. 194-230
    発行日: 1987/09/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
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