全日本鍼灸学会雑誌
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39 巻 , 4 号
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  • 光藤 英彦
    1989 年 39 巻 4 号 p. 351-364
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    (1) 健康について考えるとき,“人間には生物体としての側面と生活体としての側面が同時に存在する”という見方が必要である。なお,
    ○無病あるいは有病とは“生物体としての側面を量的に評価する概念”
    ○健康あるいは不健康とは“生活体としての側面を質的に評価する概念”
    と区分することを提案する。
    (2) 健康の保持増進は“生活活動性のひろがり”を指標として,“人の一生の時の流れ”という巨視的なスケールで評価されるものである。
    (3) 健康の保持増進に対して, 伝承医術は有用な場合があるが, その有用性のレベルを高くするためには“不健康の本態”についての認識を深める必要がある。それによって伝承医術を運用するにあたっての適切な位置付けと伝承技術の再開発とが可能になる。
  • 東藤 義公
    1989 年 39 巻 4 号 p. 365-378
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ペインクリニック外来へ訪れる疼痛患者で, 疼痛の原因が末梢血流障害であるものは全体の18.4%であった。このように, 末梢血流障害はペインクリニック外来では重要な位置を占めている。末梢血流障害を主病変とする疾患の症状, 診断および治療について自験例を紹介しながら説明を加えた。診断法では, 視診, 触診, 脈波, 体温, 血流量測定, 形態学的検査について述べた。疾患の種類では, 閉塞性動脈硬化症, バージャー病, 急性動脈閉塞症, レイノー病, 静脈疾患, 反射性交感神経性萎縮症について述べた。治療法では, ブロスタグランディン, 硬膜外ブロック, 星状神経節ブロック, 腰部交感神経節ブロック, グアネチジンブロック, 脊髄通電療法についてそれぞれ述べた。このうち, 反射性交感神経性萎縮症は原因不明の疼痛として放置されていることもあり, 重症化すると治療に抵抗することが多い。他の疾患と同様に, 末梢血流障害も早期発見と早期治療が大切である。
  • 田村 暢熙
    1989 年 39 巻 4 号 p. 379-381
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 加藤 達郎
    1989 年 39 巻 4 号 p. 382-383
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 森山 朝正
    1989 年 39 巻 4 号 p. 384-388
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 沼 哲夫
    1989 年 39 巻 4 号 p. 389-390
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 甲田 久士, 岩 昌宏, 工藤 大作, 渡辺 勝之, 石丸 圭荘, 篠原 昭二, 畑 幸樹, 鈴山 博司, 咲田 雅一
    1989 年 39 巻 4 号 p. 391-399
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    下肢の末梢血流を増加させるための, 最も効果的な経穴を知る目的で, Burger 氏病及び難治性下腿潰瘍の患者を対象に, 種々の経穴(次〓, 三陰交, 血海, 足三里, 解谿, 懸鐘) に鍼通電刺激を行い, 各経穴の血流増加効果を比較検討した。血流の測定方法は, レーザードップラー血流量計を用い, 各経穴への鍼通電刺激後の患側下肢末梢血流の変化を経時的に測定した。Burger 氏病及び難治性下腿潰瘍患者共に, 両側次〓穴鍼通電刺激で, 片側刺激や他の経穴刺激より明らかな末梢血流の増加が認められた。
    このことから, Burger 氏病及び難治性下腿潰瘍などの阻血性疾患に対して, 両側次〓穴鍼通電刺激は有用な補助療法に成り得ると考えられた。
  • 元吉 正幸, 山川 忠治, 木下 晴都
    1989 年 39 巻 4 号 p. 400-407
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    下腿部の経穴部位を決定するため, 文献の考証並びに実測に基づいて検討した。経穴の部位を定めるのに必要な条件は基準尺度であるが, 下腿の外側は膝から外果までが16寸, 後面は膝窩から踵骨上縁までが16寸と骨度篇に記されており, これが陽経の経穴を定める基準である。胃経は足三里と解谿が解剖学的に定まり, 上巨虚, 条口, 下巨虚, 豊隆は文献に記載され距離で配分した。胆経は陽陵泉, 陽交, 外丘, 光明, 陽輔, 懸鐘は各分寸にしたがって比例配分を行った。ただし, 陽光と外丘は同様の高さに並ぶが, 外丘を最外側にして, 腸交を腓骨の後縁に定めた。膀胱経は昆侖を解剖学的に決定し, 合陽, 承筋, 承山, 飛場, 附陽は, 委中から昆侖までの高さを16寸として, 文献記載の距離に準じて比例で配分した。とくに承山と飛揚は同一の高さになるが, 承山を後面中央に, 飛揚を外方に定めた。
    経穴は, 鍼灸医学の基礎であり, 鍼灸治療には欠かすことのできない問題である。しかし, この経穴部位については,「素問」,「霊枢」を始めとして, 現在まで多数の文献が残されているが, 年代によって古典の記載に異説があったり, 解釈の方法によっても, 経穴の部位が異なったりする。また, 古典の経穴部位は分寸で表示しているが, 年齢, 性別, 身長, 肥痩などの差による問題も生じる。現在, 日本経穴委員会では, 可能な限りその経穴の発見者の意向に近づけ, 原著者の考えに基くという目的で, 調査研究が進められている。また, WHO西太平洋地域事務局の主催による会議が, 1981年より開催され, 経穴の国際標準化のために検討が行なわれたが, 我々も経穴部位を決定する一助として, 下腿部陽経の経穴について, 古典文献の考証と人体の実測に基づいて検討し, 標準部位を定める研究を行った。
  • 瀬沼 広幸, 河窪 紳介, 工藤 大作, 堀口 正剛, 水沼 国男, 村田 尚, 北小路 博司, 金子 宏
    1989 年 39 巻 4 号 p. 408-412
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    腎兪穴刺鍼が腎機能に及ぼす影響を phenol-sulfonphthalein (PSP) 排泄試験を指標に検討した。健康成人男子13名を対象とし, 対照群と腎兪穴刺鍼群の2群におけるPSP排泄率と尿量について比較検討した。PSP排泄率は, 腎兪穴刺鍼群では対照群に比べ15分値で有意(P<0.02)に排泄率の増加が認められた。尿量は, 対照群に比べ腎兪穴刺鍼群は増加傾向を示したが有意差は認められなかった。
    腎兪穴の鍼刺激は近位尿細管の排泄機能を促進させることを示している。また, PSP排泄率は腎血漿流量 (RPF) との相関性があることから, 腎兪穴刺鍼のRPFへの影響が示唆された。
  • 篠原 鼎
    1989 年 39 巻 4 号 p. 413-425
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    中国における脳血管障害の治療法に, 頭皮鍼療法, 眼窩鍼療法, 醒脳開竅法がある。3つの鍼治療法とも, 急性期から後遺症期を含めた総有効率は, 約90%と高いが, 急性期から後遺症期を含めた全癒率は, 5%~58%と開きがある。脳梗塞の全癒率は, 頭皮鍼療法では47%で, 醒脳開竅法では58%で, 約10%の差がある。脳出血の全癒率は, 頭皮鍼療法では5%で, 醒脳開竅法では47%で, 約40%の差がある。眼窩鍼療法による全癒率は, 脳梗塞と脳出血を含めて24%である。加齢による全癒率の低下傾向は特にない。
    脳梗塞の急性期の全癒率は, 頭皮鍼療法では65%で, 醒脳開竅法では65%で, 同じである。また3か月以内 (急性期と安定期と回復期を含めたもの) の全癒率は, 頭皮鍼療法では56%で, 醒脳開竅法では58%で, 差がない。脳梗塞の後遺症期の全癒率は, 頭皮鍼療法では39% (4か月以上~11年以上を合計したもの) で, 醒脳開竅法では46%で, やや差がある。したがって頭皮鍼療法や醒脳開竅法は, 現代の脳梗塞の後遺症治療として期待できる。しかし, あくまでも急性期に行うことが, 治療効果を引き上げる。しかも醒脳開竅法のデータは, 頭皮鍼療法のデータと比較して, データ数が1桁上位なので, より信頼性が高いと言える。脳出血の急性期の全癒率は, 醒脳開竅法では55%であり, また脳出血の3か月以内の全癒率は, 醒脳開竅法では47%であり, さらに脳出血の後遺症期の全癒率は, 醒脳開竅法では27%であり, 醒脳開竅法は, 現代の脳出血の後遺症治療としても期待できる。しかし, あくまでも急性期に行うことが, 治療効果を引き上げる。
    3つの鍼治療法に共通している特徴は, 四肢等の障害部位に対して直接深部を治療し, 残存機能の最大利用を狙うだけではなく, あくまでも大脳中枢の血栓部位や出血部位に対しては, 遠隔的に刺激を与え, 四肢等の障害部位に対しては, 直接的に刺激を与え, 改善する治療法である。
  • 大西 雅士
    1989 年 39 巻 4 号 p. 426-428
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
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