全日本鍼灸学会雑誌
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40 巻 , 2 号
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  • 豊田 住江, 北出 利勝, 鈴木 啓子, 河内 明, 酒井 佳, 遠藤 宏, 井上 琢磨, 王 財源, 兵頭 正義
    1990 年 40 巻 2 号 p. 179-183
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    現在わが国で市販されているコードレス・ミニTENS (ニュータッチ) を用いて, 肩凝りおよび各種疼痛性疾患の治療効果と電気的な刺激量の好みを調査し, さらにレーザードップラーを用いて, 本器の末梢循環血流量に及ぼす影響を検討した。
    調査数は, 肩凝り1回のみ使用114例, 継続使用53例, 各種疼痛性疾患1回のみ使用65例, 継続使用53例であった。刺激量の好み調査では, 周波数は中頻度, 電気的な強さは「強」を好む者が圧倒的に多かった。効果においては, 肩凝り1回のみ使用のやや有効以上 (76%) より, 継続使用のやや有効以上 (87%) が多かった。また, 各種疼痛性疾患においても1回のみ使用のやや有効以上 (75%) より, 継続使用のやや有効以上 (91%) が多かった。さらにレーザードップラーを用いた末梢循環血流量測定では, 本器の刺激により有意に増加する傾向を示した。
  • 山本 好紀, 竹之内 診佐夫, 竹之内 三志, 沢田 寛, 鳥山 稔
    1990 年 40 巻 2 号 p. 184-187
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    突発性難聴は, 原因と考えられる様な要素を持たない, 突然起こる高度の感音性難聴である。又, 耳鳴は突発性難聴と共に自覚される症状であるが, 高血圧症, 神経症等の随伴症状としてもみられる。
    今回私達は, 昭和56年7月より62年11月迄の間, 国立病院医療センター耳鼻咽喉科において, 前述症状を訴える外来患者に鍼灸施術を行った。
    治療は, 全身的調整を施しながら, 耳の周囲の経穴及び耳鍼穴を中心に行った。
    症例は全体で26例あり, 突発性難聴は15例中4例 (26.7%), 耳鳴は22例中10例 (45.5%) に効果がみられた。
  • 小川 義裕
    1990 年 40 巻 2 号 p. 188-194
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    伏在神経本幹と膝蓋下枝の entrapment neuropathy (以下ENと略す) について, 筆者が考案した治療点及び症例について若干例報告する。伏在神経本幹のENはまれであり, 筆者が最近3年間に経験した症例は1例のみである。これに対し膝蓋下枝のそれは, 日常の外来で膝痛を訴えて来院する患者にしばしば認められており, 下枝にみられるENの中でも比較的多い疾患と言える。しかしながら, 変形性膝関節症等の膝関節疾患として誤診されている場合も多く, 鑑別上念頭におくべき疾患と言える。本症は筋, 筋膜による絞扼が原因となる為, 針刺治療の効果も優れており, 手術を要するような重症例もほとんど無く, また, risk も少ない為針刺治療上有用な疾患と考えられる。筆者が行なっている治療法は, 絞扼の原因となる筋群の spasm を緩解せしめることを目的にしており, 現在までにほぼ満足のいく効果を得ている。鎮痛機序としては, 軸索反射1, 2)によって筋の spasm が緩解され, 神経の絞扼が除去されたものと解釈している。
  • 松本 弘巳
    1990 年 40 巻 2 号 p. 195-197
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 根本 宏三, 丹沢 章八
    1990 年 40 巻 2 号 p. 198-205
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    われわれは, 何んらかの基礎疾患をもつ冷え症患者23例を, 片麻痺患者13例と脳卒中以外の患者10例に大別し, 鍼灸治療効果を比較検討した。
    その結果, 基礎疾患をもつ冷え症に対する鍼灸治療の冷え改善率は60.9%であった。これを基礎疾患別に検討すると, 片麻痺患者は53.8%, 脳卒中以外の患者は70.0%であり, 前者は後者に比しかなり改善率が低かった。片麻痺患者の改善率が, 平均改善率をはるかに下回る成績であったことは, 脳の器質的障害に伴う運動神経系の麻痺のほかに中枢性の自律神経系の機能障害による局所の循環不全という因子が加わっているためと推測され, 鍼灸治療の効果発現の機序には中枢性因子の介在が想定できる。
  • 根本 宏三, 丹沢 章八
    1990 年 40 巻 2 号 p. 206-212
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    われわれは, 経絡経穴現象を客観的に理解する目的で, サーモグラフィを用いて健常者と片麻痺の神門穴鍼刺激による舌尖部の表面温度の変化について比較検討した。
    その結果, 神門穴鍼刺激による舌尖部の表面温度は, 無処置群に比し健常者は上昇し, 片麻痺では健常者とは異質の反応パターンを認めた。先にわれわれは, 上肢の経穴鍼刺激で腹部の体表温が特異的に変化する現象を観察し, この現象が非経穴鍼刺激では認められないことから, 経絡経穴現象を想定させる現象であることを報告したが, 本結果は上記報告の信頼性を増す事実といえ, その背景因子に中枢神経系機能の介在が示唆されたものと考える。
  • 工藤 大作, 瀬沼 広幸, 堀口 正剛, 水沼 国男, 河窪 伸介, 北小路 博司, 矢野 忠, 行侍 寿紀, 金子 宏
    1990 年 40 巻 2 号 p. 213-218
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    腎兪穴刺激が腎糸球体濾過値に及ぼす影響について検討した。健康成人男子7名を対象とし, 対照群と腎兪穴刺激群の2群を設け, クレアチニン・クリアランス試験法による糸球体濾過値 (GFR) の測定を行ない, 2群の間で比較検討した。また, 尿量, 尿中物質 (Na, K, Cl, Cre, BUN, UA) および血中物質 (尿中物質と同じ) の変化についても検討した。その結果, GFR, 尿量, 尿中物質およびKを除く血中物質において, 両群の間に有意な変化を認めなかったが, 尿量は腎兪穴刺激群で増加傾向にあった。また, 血中Kは90分時に腎兪穴刺激群で有意な増加を認めた。
  • 小笠原 昭生, 大西 克幸, 門多 健, 岩橋 寛治, 恒川 謙吾
    1990 年 40 巻 2 号 p. 219-223
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    骨盤神経を介して, 骨盤内臓を支配する交感神経と陰部神経, 坐骨神経, 脛骨神経, 総腓骨神経を介して四肢体幹を支配する交感神経の中に起始細胞を同じくする神経が在るやいなやを標識部位の異なる二種類の螢光色素を用い検討した。その結果, 両神経に対する主要分節であるL7-S2 (3) 幹神経節の間で, 二重標識細胞の存在が認められた。その割合は骨盤内臓を支配する節後細胞の平均約0.73%であった。このような二重標識細胞の存在は, 鍼灸作用の構造を考察する上で, 自律神経が末梢の神経節でも遠隔部や四肢体幹の統合, 拡散, 収束等の場になり得る可能性を示唆するものである。
  • 森川 和宥, 小田 博久, 北村 智, 田中 衛, 和田 清吉
    1990 年 40 巻 2 号 p. 224-227
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    鍼灸教育の中で, 実技習得は欠かすことができない。この内技指導は, 手の動態リズムに加えて, 被験者のもつ異種な侵害受容感覚を体験させることである。
    そこで, 心拍間隔変動を指標として, 学生の実技習得における教育システム化を試みている訳である。
    今回は, 足三里において鍼刺入と雀啄操作でのバラツキを計測したが, 各刺激下によって心拍間隔のバラツキが小さくなり, 技能の優劣は, 必ずしも被験者の感受性に相関しなかった。
  • 大西 基代, 戸田 静男, 菅田 良仁, 東家 一雄, 黒岩 共一, 木村 通郎
    1990 年 40 巻 2 号 p. 228-231
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    スーパーオキシドに対する艾及び艾の燃焼生成物の作用について検討をおこなった。
    艾及び艾の燃焼生成物が, スーパーオキシド生成を抑制することが認められた。
    以上の事から, 艾及び艾の燃焼生成物には, スーパーオキシドのスカベンジャー様作用があることが示唆された。
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