全日本鍼灸学会雑誌
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51 巻 , 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 鈴木 由紀子, 奥村 昌恵, 中山 貞男, 小口 勝司
    2001 年 51 巻 2 号 p. 150-156
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    コレステロールフリー高フルクトース食 (HFD) 飼育ラットによる高脂血症に対する鍼刺激の作用を検討した。鍼刺激はヒト経穴相当部位で、肝兪・期門・中院・足三里・内臓神経起始部 (T13-L1棘突起より1cm外方両側) の皮下に埋設する置鍼法で、HFD飼育開始日から2週間行った。臀部の両側を非経穴部位としてHFD飼育対照とした。HFD飼育により血清の総コレステロール (TC) 、フリーコレステロール (FC) 、トリグリセライド (TG) 、リン脂質 (PL) の増加を認め、高密度リポタンパク (HDL) 中のこれらの脂質も増加を示した。経穴相当部位への鍼刺激はこれらの脂質の増加を抑制した。またHFD飼育によって増加した肝臓のTGとPLも抑制された。これらの機序として肝臓の脂肪酸合成に関与するG-6-PDHとME活性の低下と代謝系のβ-酸化系酵素活性の上昇傾向が認められた。
  • 藤田 麻里, 矢野 忠
    2001 年 51 巻 2 号 p. 157-164
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】若年者層への鍼灸療法の活用とその普及を検討する目的で高校生を対象に肩こりに関する疫学的調査を行った。
    【研究方法】京都府下12府立高校6,251名を対象にアンケート調査を行い、有効回答者5,846名について分析した。調査は、肩こり調査項目を独自に作成して行った。統計は比率の比較にχ2検定を用いた。
    【結果】肩こりがあると回答した生徒は65.3%であった。こりの感覚は「だるい」54.9%、「重い」43.9%が多くみられ、その程度は「我慢できない」が11.5%、「我慢できる」が68.0%であった。性別、学年別とのクロス集計結果では、女子で肩こりが有意に多く、また学年が高くなるにつれて肩こりの発症率が有意に大きくなった。
    【考察】高校生の肩こりの発症率は65.3%と高く、学年では3年生で肩こりの発症率が高かったことから、肩こりの発症に卒業後の進路決定等によるストレスが関与していることが示唆された。また、高校生の肩こりに対して何らかの対応が必要であり、鍼灸療法の活用とその普及が急務であると考えられた。
  • 皆川 宗徳, 石神 龍代, 堀 茂, 中村 弘典, 山田 耕, 河瀬 美之, 服部 輝男, 絹田 章, 狩野 義広, 丸山 善己, 黒野 保 ...
    2001 年 51 巻 2 号 p. 165-169
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    過去、腺診に関する研究として黒野らは、豚診と六祖脈との研究とAMI (経絡機能測定器) と豚診との対応の研究を行っている。
    今回は、AMIのBP値を指標として本治法による経絡機能の変動を客観的に検討した。コントロール (AMI10回連続測定) でのBP値の変動は、各経絡とも平均4%以内で推移し安定していた。本治法による経絡機能の変動を検討した結果、被験者6名の証の経絡のBP値の変動は本治法を行うことによって全例において増加した。今回の研究結果から、経絡機能の変動の客観化にAMIを使用することができる一証拠を提出できたものと思われる。今後、さらにAMIを使用し診断と鍼治療の関係を多面的に検討して行きたい。
  • 山田 篤, 中村 弘典, 水野 高広, 黒野 保三
    2001 年 51 巻 2 号 p. 170-174
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    本症例は、運動不足、過食多飲、 仕事によるストレス等が糖尿病発症の原因と思われ、また、口渇等の自覚症状はなく肥満もあることから、2型糖尿病であると推察された。したがって、血糖コントロールを良好に保つことを目的とした鍼治療を行った。
    糖尿病患者は手術後に血糖コントロールが悪化する症例が多いが、これまで手術後の血糖コントロールに対する鍼治療の検討をした報告はない。
    そこで今回、人間ドックで糖尿病と診断された患者に鍼治療を行った結果、HbAlcは鍼治療開始から1-2ヵ月後の値は8.7-8.6%であったが、3-4ヵ月後には7-7.4%となり、その後6%前後で安定した。FBGは鍼治療前の値が222mg/d1が約一ヵ月後には150mg/d1と低下し、その後多少幅があるがFBGは安定した。
    また、胃の亜全摘出手術 (胃癌) を受けた後も再来院して鍼治療を続けたところ、HbAlCとFBGは安定し、最終時のHbAlCは5D%、FBGは112mg/d1、血糖コントロール基準と比較すると、HbAlcは優、FBGは良となり、鍼治療が血糖コントロールに対して何らかの影響を与えたものと思われた。
  • 坂井 友実, 津谷 喜一郎, 津嘉山 洋, 中村 辰三, 池内 隆治, 川本 正純, 粕谷 大智
    2001 年 51 巻 2 号 p. 175-184
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【背景】本邦での鍼に関するランダム化比較試験の試みは数少なく、対照群に鍼治療以外の治療法をおいた研究はほとんどない。本邦において、医療制度の中に鍼灸が位置付いてゆくためには、質の高い臨床研究の結果が求められている。今回の臨床試験はこのような状況を踏まえ鍼を受療することの多い「腰痛症」を対象として行われた。
    【目的】「腰痛症」に対する低周波鍼通電療法の有効性および安全性を経皮的電気刺激法を対照としたランダム化比較試験により検討する。本試験は1995年9月から1996年6月にかけて瀬踏み的になされた第1期の研究を引き継ぐ第2期に相当する探索的なもので, 第3期の確認的な試験へ向けてのデータ収集の意味を持つ。
    【対象および方法】下肢症状がなく、発症から2週間以上経過した腰痛患者を対象に低周波鍼通電療法 (A群) と経皮的電気刺激法 (T群) の多施設ランダム化比較試験とした。観察期間は2週間、治療回数は5回とした。通電は各群とも1 Hzで15分間行った。
    【結果】目標症例数の80例に対して71例の応募者があり、68例が封筒法によりA群とT群に割付けられ、最終的にはA群の31例とT群の33例が解析の対象となった。背景因子として、年齢、罹病期間などには両群間に有意差はみられなかったが、性別、鍼治療経験の有無、経皮的電気刺激法の経験の有無には有意差がみられた。疼痛スケール (以下「VAS」とする) は最終時でA群は5.3±3.0に、T群は5.9±3.4に軽減した。また、主要評価項目であるVASをもとにした痛み改善度の効果判定では、A群は13/31例 (41.9%) に改善がみられ、T群では10/33例 (30.3%) に改善がみられた。さらに、副次的評価項目である日本整形外科学会腰痛治療成績判定基準 (以下「JOAスコア」とする) は初診時14.5±3.0点、T群は15.0±2.8点であったが、最終時では15.9±2.0点と15.8±2.6点であった。しかし、A群とT群の両群問では、VAS及びVASをもとにした痛み改善度JOAスコアにおいて統計学的な有意差はみられなかった。
    【考察】プロトコールに沿ってデータの収集が行われたことは中央委員会の設立によるところが大きいと考える。目標症例数に達しなかったことは、臨床試験に対する患者の理解が低いことや参加施設のおかれている立地条件が考えられるが、患者募集の仕方にも工夫をしてみる必要があると思われる。また、鍼の効果を立証していくためには介入の方法や評価項目などについて検討していく必要があると思われた。
    【結論】腰痛症に対するA群とT群との間には有効性の差はみられなかった。第3期へ向けての基礎的データが収集された。
  • 尾崎 昭弘
    2001 年 51 巻 2 号 p. 185-194
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 51 巻 2 号 p. 195-206
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
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