全日本鍼灸学会雑誌
Online ISSN : 1882-661X
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57 巻 , 2 号
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巻頭言
第55回 全日本鍼灸学会学術大会 (金沢)
特別講演
  • 高岡 裕
    2007 年 57 巻 2 号 p. 94-109
    発行日: 2007/05/01
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル フリー
    ゲノム医学と鍼灸の意外な共通点は、「DNA」や「気」という一つの概念で説明しようとする指向である。「画一的治療の西洋医学の欠点」に対して「鍼灸の優位性は、個々の体質に合わせた治療」にあると教えられ、「未病を治する」とも謳われてきた。しかし、「オーダーメード医療」や「予防医学」はゲノム医療の目標となり、鍼灸だけの特徴ではなくなった。
    本稿では、まずオーダーメード医療に向けた動向、ゲノム情報の再構成と医療応用、などを紹介し、最後にゲノム科学の切り口で鍼灸を解析する意義と研究成果を紹介する。なお特別講演内容はPhysiological Genomics誌に受理掲載されており、本稿には論文データの一部を追加した。

    「諸学の統一は、自ら諸学を学び統一するのが最も確実な方法である。」(科学への挑戦(徳間書店):竹内均&梅原猛より)
シンポジウム
  • 川喜田 健司, 藤木 実, 小川 卓良, 木戸 正雄, 丸山 満也, 智原 栄一
    2007 年 57 巻 2 号 p. 110-123
    発行日: 2007/05/01
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル フリー
    本シンポジウムでは、手首の橈骨動脈の脈状から内臓臓器の機能を知るということは可能かという設問に対して、さまざまな立場の専門家が見解を述べた。小川は脈診の臨床的意義を明らかにするためには、脈診の診断法としての再現性と、その証に基づく治療が臨床医学的観点からより有効であることの証明が必要とした。木戸は脈診トレーニング法を紹介し、それに基づく臨床試験の試みから、脈診の診断・治療上の意義を明らかにした。丸山は、圧センサを用いた脈波情報の計測と数値モデル解析による脈診の客観化の試みを紹介し、その限界とともに将来の客観化の可能性に言及した。智原は、脈診で用いられる橈骨動脈で検出される圧脈波のもつ意味について、病態生理学的観点を交えてさまざまな可能性を示し、その情報が全身状態を反映する可能性を認めながらも、その対応は1 : 1ではないことを指摘した。最後に脈診に関する実験的検討の必要性が確認された。
コメント
教育
  • 河井 正隆, 渡辺 雅彦
    2007 年 57 巻 2 号 p. 128-139
    発行日: 2007/05/01
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル フリー
    日本鍼灸手技療法教育研究会共同研究班では、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう師教育の今後のありようを検討する基礎的資料の収集を目的に、質問紙による盲学校と専門学校との合同の全国調査を実施した。調査票の回収率は、全国盲学校71.4% (50校/70校) と (社) 東洋療法学校協会加盟校の全国専門学校68.3% (28校/41校) の合計70.3% (78校/111校) であった (平成16年8月現在)。
    調査結果の検討に際しては、盲学校と専門学校の共通点と相違点に着目しながら、カリキュラム改革の現状と課題について概観した。今回行った両校の比較から、今日的なカリキュラム改革の実態と問題点を把握することができた。
    この取り組みが、盲学校と専門学校のそれぞれの立場を尊重しつつも、新たな“あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう師教育”の展望を開く契機になれば、望外の喜びである。
国際シンポジウム報告
国際部報告
  • 渡邊 裕
    2007 年 57 巻 2 号 p. 167-171
    発行日: 2007/05/01
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル フリー
    2006年9月オランダのアムステルダムで行われたHwa To (華陀) 国際中醫大学主催の第2回国際東西醫學結合シンポジウムに出席した。参加者は19カ国から約200人あり、日本からは清野・渡邊の2名が招待講演3題を発表した。発表の大半 (56題) は45分のLectureの形で、他にワークショップ11題があり、ポスターセッションや短時間の一般口演はなかった。抄録の作成が遅れて、演題と演者以外は知ることができず、会場では全体像を把握できなかったが、プログラムを一見した所でも興味ある演題が多く見られた。発表の用語は大部分英語 (一部オランダ語) で、WFASの会で多く見られる「中国語の発表に続けて同じことを通訳する」ための時間の無駄は2題だけだったようである。会場の雰囲気や大会長Rangkuti教授の名刺の肩書などから、ヨーロッパ鍼灸界でWFAS離れが始まっているという印象を受けた。
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