全日本鍼灸学会雑誌
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64 巻 , 3 号
全日本鍼灸学会雑誌
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
巻頭言
特別講演
  • 山口 創
    原稿種別: 特別講演
    2014 年 64 巻 3 号 p. 132-140
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
     皮膚と心の関係について、特に癒しとの関連ついて生理学や心理学の研究をもとに紹介した。まず皮膚は脳と同じ外胚葉から発生し、皮膚も情報処理器官であることを指摘し、皮膚感覚が心に及ぼす影響について述べた。次に皮膚をなでることによって生じる振動には、1/fゆらぎの特徴をもつ振動が発生し、それが快の気分を生じさせる可能性について述べた。また触れることによってオキシトシンという生理物質が脳内で分泌され、それが相手との親密な人間関係の構築に役立つことや、 癒しをもたらす実験について紹介した。さらに触れる際に重要な点は、ゆっくりした速度で手を動かして触れることと、弱い圧で触れることである点を指摘した。前者はC触覚線維の発火によってもたらされる効果あり、後者は副交感神経が高まるためである。 これらの特徴をもつ触れ方によって、人は最大の癒しを得ることができ、快の感情が最大に高まると考えられる。
    最後に、皮膚を入力と出力の両面の視点で捉える必要性について述べた。皮膚に触れることは刺激の入力としての視点であるが、皮膚は内臓など身体内部や心の働きが表出される部位でもあるため、 出力としての視点もまた重要である。従って皮膚に触れることを通じて、相手の内部状態を把握する態度が重要になると考えられる。
パネルディスカッション
  • 古屋 英治, 森山 朝正, 片山 憲史, 宮本 俊和, 室伏 由佳
    原稿種別: パネルディスカッション
    2014 年 64 巻 3 号 p. 141-154
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
    「スポーツ鍼灸」 は鍼灸治療によって選手が訴える身体の不調を緩和し、スポーツの質の向上に寄与するものである。鍼灸治療の疼痛緩和作用はスポーツ障害に対してよく用いられてきたが、最近では障害の予防、コンディション調整もしくは体調管理にも応用されている。しかしスポーツ鍼灸の定義は明確ではなく、スポーツ選手を対象とした鍼灸治療のガイドラインも整備されていない。
     2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機に今日までのスポーツ鍼灸の研究成果を総括することにした。その内容はスポーツ分野における鍼灸の位置づけ、筋痛・筋疲労・筋萎縮及びスポーツ障害と鍼灸に関する研究である。さらに選手が競技生活において鍼灸との関わりを選手自身の言葉として添えていただいた。これらの成果は次なる目標である選手の求めに応じたスポーツ鍼灸を作り出すことに繋がるものである。
国際部報告
  • 小川 恵子
    原稿種別: 国際部報告
    2014 年 64 巻 3 号 p. 155-159
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
    2014年5月13-16日、アメリカ合衆国・マイアミのHyatt Regencyにて、The International Research Congress on Integrative Medicine and Health (IRCIMH) 2014が開催された。大会テーマは 「世界における統合医療分野の研究の強化」、すなわち、世界の統合医療における各分野の新たな協力を促進し、現存するパートナーシップを強めることであった。鍼灸関連では、口演セッションで5題、ポスターセッションで38題の発表があった。特に、北米における統合医療においては鍼灸が非常に重要な役割を果たしており、大規模な臨床研究も報告されていた。日本伝統医学である漢方医学もより"proactive"に、 世界へと情報を発信していくことが必要である。
編集者への手紙
著者からの回答
  • 下市 善紀, 春木 淳二, 若山 育郎
    原稿種別: 著者からの回答
    2014 年 64 巻 3 号 p. 162-170
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
    拝復 私どもの論文「腰痛患者に対する鍼治療-日本で実施されたRCTのシステマティックレビュー-1)」(以下、本論文)に対して貴重なご指摘、ご質問をいただき誠にありがとうございます。まず、お詫びをせねばならないことがあります。本論文における図の掲載の仕方と図の説明が適切でなかったことです。すなわち、44ページのFigure2にforest plotが2つありますが、この上段は各RCTのbaselineの値を元にして作成したものです。下段はpost-treatmentのforest plotです。45ページのFigure3、Figure4についても同様です。各Figureにbaselineのforest plotを掲載したこと、 さらにその旨をきちんと記載しなかったことが多くの読者に誤解を与えてしまった原因であると考えます。 読者の皆様に深くお詫びを申し上げます。以下、ご質問の順に従って私どもの見解をお示しいたします。
編集者への手紙
  • 近藤 宏, 池宗 佐知子, 泉 重樹, 金子 泰久, 櫻庭 陽, 藤本 英樹, 吉田 成仁, 吉田 行宏, 古屋 英治
    原稿種別: 編集者への手紙
    2014 年 64 巻 3 号 p. 171-173
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
    拝啓 2020年に行われる第32回オリンピック・第16回パラリンピックの開催地が日本(東京都)に決定しました。夏季オリンピックとしては56年ぶりの日本での開催となります。開催に向けて東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が設立され、準備が進められている様子が報道でも多く取り上げられています。今、スポーツに対する国民の関心が非常に高まっています。 全日本鍼灸学会では、東京オリンピック・パラリンピックの招致を機に、スポーツ鍼灸委員会の活動が再開されました。そこで、日本のスポーツ分野における鍼灸の現状、およびスポーツ鍼灸委員会のこれからの取り組みについて紹介します。
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