日本臨床麻酔学会誌
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10 巻, 4 号
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  • 好中球エラスターゼの作用を中心に
    小川 道雄
    1990 年 10 巻 4 号 p. 305-314
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 俊男
    1990 年 10 巻 4 号 p. 315-320
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 岩瀬 健祐
    1990 年 10 巻 4 号 p. 321-329
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • デーケン アルフォンス
    1990 年 10 巻 4 号 p. 330-336
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 西野 卓
    1990 年 10 巻 4 号 p. 337-343
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 宮沢 一裕, 金岡 健, 渡辺 広昭, 塚窪 俊裕, 並木 昭義
    1990 年 10 巻 4 号 p. 344-349
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    輸血時および自己血回収システムであるCELL SAVER(R)使用前後の溶血の程度について,遊離Hb値と赤血球膜の脆弱性をみるCPC法にて検討した.急速輸血,複数血輸血において遊離Hb値は圧の上昇,輸血本数の増加に伴い上昇傾向が認められたが,CPC法では有意な変化はみられなかった.複数血輸血では,数は少ないがHb値からみて溶血を示すものもあり将来的に輸血用血液間でのクロスマッチの必要性も示唆された.またCELL SAVER®処理により遊離Hb値は有意に減少したが,CPC法では溶血開始値が高張側へ移動し,処理により赤血球膜に何らかの影響があることを示唆した.結論として,溶血の程度を知るためには遊離Hb値のみならずCPC法も行う必要がある.
  • 首藤 義幸
    1990 年 10 巻 4 号 p. 350-356
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    29名の手術患者を対象として,血中炭酸ガス分圧が,麻酔覚醒に与える影響について検討した.麻酔中の過換気により,内頸静脈血酸素分圧(PjvO2)は低値を示し,脳血流量の減少することが疑われた.酸素摂取比(O2ER)は,適正換気症例,過換気症例で差を認めなかった.麻酔覚醒に要した時間は,適正換気群の方が短かった.
    以上により過換気症例では,適正換気症例に比べ,脳における単位時間当たりの酸素摂取量は少なく,脳代謝の抑制されていたことが示唆され,麻酔中の過換気は,脳の機能,代謝を抑制し,麻酔覚醒を遅延させる可能性のあることが推察された.
  • 今泉 均, 並木 昭義, 渡辺 明彦, 山谷 和雄, 渡辺 広昭, 氏家 良人, 金子 正光
    1990 年 10 巻 4 号 p. 357-364
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    著者らは最近5年間に11症例の子癇患者を経験し,難治性の痙攣重積発作に対してバルビタール療法を,中枢神経系症状に対して高気圧酸素療法(HBO療法)を積極的に施行してきた.今回,施行した5症例の子癇患者の中枢神経系症状に対するHBOの効果について検討した.
    1回から10回のHBO療法(2.8ATA,60分,1日1回)によって全例に中等度から著明な意識障害,精神症状の改善,眼症状の改善がみられたが,脳波,CT上の正常化には約3週間を要した症例もみられた.
    子癇患者の中枢神経系症状に対してHBOが有効であったことから,痙攣発作同様脳血管の攣縮による低酸素脳症や局所の脳浮腫が関与している可能性が示唆された.
  • GOEとNLA変法麻酔の比較
    細田 蓮子, 島田 康弘, 水野 禎子, 下村 啓, 松浦 正司
    1990 年 10 巻 4 号 p. 365-373
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    肝,胆道,膵臓手術例で,全身麻酔覚醒時の呼吸,循環諸量の変動につき,ドロペリドール,ペンタゾシンを用いたNLA変法とGOE麻酔を比較した.その結果,鎮痛薬を主体としたNLA変法麻酔においても,覚醒時の血漿カテコラミン,酸素消費量は,GOE麻酔と同様に増加した.エピネフリンと酸素消費量のあいだには,正の相関関係が認められた(r=0.641,p<0.05).また酸素運搬能の増加にもかかわらず,混合静脈血酸素飽和度の低下,酸素摂取率の増加が認められた.血漿カテコラミン,血清アルドステロン値は手術開始とともに増加し,GOE群より高値を維持した.したがって,本NLA変法麻酔では,肝,胆道,膵臓系の広範囲にわたる開腹手術侵襲に対し,Stress freeの状態にあるとは考えにくく,術後の鎮痛効果も弱いことが推定され,麻酔覚醒から術後にかけての呼吸,循環,代謝の安定維持には,麻酔法として不十分であると推測した.
  • 佐伯 晋成, 難波 健利, 中山 泰典, 時岡 宏明, 森田 潔, 小坂 二度見
    1990 年 10 巻 4 号 p. 374-378
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    経気管的超音波ドップラー法により測定した心拍出量の精度を調べる目的で,熱希釈法と超音波ドップラー法により同時に心拍出量を測定した.対象は8名の全身麻酔症例であり,両方法により測定した心拍出量の相関係数を個々の患者について計算した.その結果,すべての症例において,熱希釈法と超音波ドップラー法により測定した心拍出量の間に有意な相関が存在した(p<0.05).
  • 呼吸数100回/分,150回/分の効果
    浅田 章, 小田 裕, 日野 孝三, 山本 啓介, 藤森 貢
    1990 年 10 巻 4 号 p. 379-384
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    全身麻酔下にESWLを受ける予定の34名の腎結石患者に対して従来の半閉鎖回路および麻酔用人工呼吸器を使用してIPPVを15分間行った後に,呼吸数100回/分で1回換気量2.5ないし3.0ml/kg(第1および第2群),呼吸数150回/分で2.0ないし2.5ml/kg(第3および第4群)のHFPPVを施行した.IE比はいずれも1:2とした.
    HFPPV施行中の結石の移動距離は各群においてIPPV施行中よりも有意に短縮された.HFPPV施行中のPaco2は第1,2,4群では麻酔前値よりも有意に低く保たれたが,第3群では有意に高くなった.第4群ではHFPPV施行中の最高気道内圧は有意に上昇し,終末呼気圧の上昇もみられた.Paco2および気道内圧の変化の面から考えて,呼吸数100回/分,1回換気量2.5ml/kg, 3.0ml/kg(第1および第2群)がよいと考えられる.
  • 木下 玲子, 岩本 亜津子, 岩坂 日出男, 谷口 一男, 本多 夏生
    1990 年 10 巻 4 号 p. 385-390
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    小児ではまれなHyperinsulinismの8ヵ月乳児の麻酔を3回にわたって経験した.患者は男児で満期,正常分娩であったが,生後1日目より低血糖発作を生じた.その治療としてブドウ糖液,ステロイド,ジアゾキシドの投与を受けたが,低血糖発作が続くため全麻下で血管造影を行った後,膵亜全摘出術が行われた.麻酔はハロセン,笑気を主に使用した.術中手術侵襲により高血糖になりインスリンを必要とした.しかし,術後低血糖発作は消失しないため,ハロセン麻酔下で再手術を行い,以後,良好な血糖値を維持し,順調な経過をたどった.以上,本症の麻酔については,周術期にわたっての血糖の管理が重要であり,麻酔薬も血糖への影響,ジアゾキシドとの相互作用に配慮するとともに麻酔を反復する可能性があることを注意する必要がある.
  • 吉河 達祐, 阿部 聖孝, 紙谷 裕昭, 島田 洋一, 井上 哲夫, 小川 龍
    1990 年 10 巻 4 号 p. 391-396
    発行日: 1990/07/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    帝王切開術に硬膜外麻酔を実施中,急性局麻薬中毒と考えられる症状に遭遇し,局麻薬の血中濃度の推移と脳波上の変化を観察し,臨床症状の推移と比較検討する機会を得た.硬膜外腔を第2~3腰椎間から穿刺,ここにカテーテルを留置した.局麻薬には2%リドカイン12ml(試験量2mlを含む)を用い,毎分5mlをの速度で注入した.その注入開始の3分後(局麻薬血中濃度は経時的実測値から4~5μg/mlと推定)に,意識レベル低下・睫毛反射消失・血圧上昇などを,また,同5分後(同実測値3.81μg/ml)に脳波の徐波化を認めた.臍帯結紮時,臍帯静脈血中濃度は1.21μg/mlで,娩出児のApgar scoreは1分後8点であった.局麻薬の血中濃度と各臨床症状との関連性を考察した.
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