加圧バッグに取り付けた溶液の残量が,回路内圧にどのような影響を及ぼすかを検討した.加圧バッグは,テルモ社(T),ERKA社(E),バイオメディカルダイナミクス社(B),アルトンディーン社(A)の4種類を用いた.各加圧バッグと圧トランスデューサーが高低差1mになるように接続し,付属の内圧計で300mmHgに加圧した.装着した生理食塩水500mlから50mlずつ抜き取り,各容量における回路内圧を残量が50mlになるまで測定した.加圧バッグには,初圧は正しいが残量が減少すると,急に内圧が減少するタイプ(T, E, B),初圧が正しくないが残量が減少しても圧を持続するタイプがあることがわかった.開始時点で,A社のものでは,130mmHgも高値を示した.T, Eでは,200mlの時点で200mmHg以下の値を示した.加圧バッグを使用する際は,設定圧と実際の回路内圧の誤差に注意を払う必要がある.
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