日本臨床麻酔学会誌
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23 巻, 7 号
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  • 大下 修造
    2003 年 23 巻 7 号 p. 173-174
    発行日: 2003/09/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 吉冨 郁, 又吉 康俊, 田村 尚, 内田 雅人, 原西 保典, 中村 久美子
    2003 年 23 巻 7 号 p. 175-178
    発行日: 2003/09/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    中心静脈穿刺時の合併症を機にEhlers-Danlos症候群(EDS)と診断された1症例を経験した.患者は20歳の女性で,易出血性の既往からvon Willebrand病と診断されていた.特発性結腸穿孔の診断で造設された人工肛門を閉鎖後,結腸腹壁痩となったため結腸部分切除術が予定された.麻酔導入後,鎖骨下静脈穿刺を行ったが,動脈穿刺となり血胸となった.出血性ショックをきたしたため手術を中止し,lCUに収容した.その後の凝固系検査,身体特徴からEDS IV型と診断された,ICU入室7日目,結腸部分切除術が施行されたが,術後,低換気状態が続き,抜管までに2週間を要した,EDS患者では結合織の脆弱性があり,出血性合併症を避けるために術前診断が重要である.呼吸器合併症を引き起こすと換気障害があるため,術後呼吸管理などに難渋することがある.
  • 平田 直之, 小北 直宏, 並木 正伸, 北 飛鳥, 一宮 尚裕
    2003 年 23 巻 7 号 p. 179-182
    発行日: 2003/09/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    鼓室形成術の周術期において,亜型悪性高熱症(abortive MH)と考えられた2症例を経験した.いずれも家族歴,既往歴に悪性高熱症の素因となるような所見は認めなかったが,ともに若年の筋肉質の男性で,周術期における体温の上昇を認め,四肢の筋肉痛を訴えた.また,術翌日の血液検査にてCK (creatine kinase)が異常高値を示していたことから,亜型悪性高熱症と診断した.
    術後3週間目に筋生検を行い,カルシウム誘発性カルシウム放出速度(CICR)を測定した.その結果,2症例とも劇症型に見られるような明らかな亢進は認めなかったが,カルシウム濃度がOおよび0.3μM時の速度は正常に比べ明らかに亢進しており,このような症例に対しても悪性高熱症に準じた対応が必要であると思われた.
  • 三溝 慎次, 中島 幹夫, 前田 祥範, 上村 祐平, 平川 奈緒美, 十時 忠秀
    2003 年 23 巻 7 号 p. 183-186
    発行日: 2003/09/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    膵頭十二指腸切除術直後に,気管内吸引を契機にT波の陰転化および心尖部壁運動の異常を認めた気絶心筋(stunned myocardium)症例を経験した.症例は62歳女性で手術終了後,気管内吸引を行ったところ,心電図上T波の陰転化と,心エコーで心尖部壁運動の低下を認めた.厳重に術後管理を行い,翌日には心臓の壁運動は回復し,T波も陽転化した.以上の経過より気絶心筋が最も疑われた.気絶心筋後に心筋虚血発作や心筋梗塞の可能性は低いとされるものの,周術期管理には注意が必要である.
  • 六角 由紀, 村川 雅洋, 大槻 学, 丸 浩明, 飯田 裕司, 赤津 賢彦
    2003 年 23 巻 7 号 p. 187-190
    発行日: 2003/09/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    腹腔鏡下胆嚢摘出術で,硬膜外麻酔を併用した全身麻酔中,エフェドリン投与後にST上昇を認めた症例を経験した.症例は52歳,男性.術前心電図で心筋虚血を疑われたが,心エコーに異常は認められなかった.Th8/9より硬膜外カテーテル留置後,プロポフォール,フェンタニル,ベクロニウムで麻酔を導入した.硬膜外腔にリドカインを注入し,気腹直後に収縮期血圧が70mmHg台に低下した.エフエドリンを投与したところ,血圧上昇,心拍数増加と同時にST上昇を認めた.硝酸イソソルビドを投与し,約5分でST上昇は改善した.胸部硬膜外麻酔による副交感神経優位の状態に,エフェドリンのα受容体刺激作用が重なり,冠動脈攣縮が発症した可能性が考えられた.
  • 若槻 哲三, 斎藤 彰浩
    2003 年 23 巻 7 号 p. 191-194
    発行日: 2003/09/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
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