術前に気道確保困難が予測された患者に対し,新しいビデオ喉頭鏡であるKing Vision
®を用いて意識下挿管を安全に施行し得た1例を報告する.71歳の男性,上顎癌拡大全摘後で顔面変形・気管狭窄を指摘された.手術室入室後,咽頭・喉頭・気管内へ局所麻酔薬を噴霧した.King Vision
®チャンネルブレードタイプを用い,気管チューブ内腔にチューブエクスチェンジャーを通しブジー先行法で挿管を行った.喉頭展開は容易であり,呼気の影響による画面の曇りも生じなかった.King Vision
®は意識下挿管を施行する上で一つの選択肢になりうることが示唆された.
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