欧米諸国では,麻酔看護師や麻酔アシスタントなど医師以外のメディカルスタッフとともに麻酔業務を実施する麻酔管理チーム(米国:anesthesia care team,英国:anaesthesia team)が一般的である.しかしわが国では麻酔は単独で行われ,多職種による麻酔への関わりも少なかった.しかし2007年から日本麻酔科学会で周術期管理チーム構想が立ち上がり,現在取り入れている施設も増加してきている.本稿ではわが国における周術期管理チームの誕生から現状,さらに2015年から始まった看護師の特定行為研修と麻酔との関わりについて将来の危惧,期待等を検討する.