日本臨床麻酔学会誌
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8 巻, 3 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 池田 和之
    1988 年 8 巻 3 号 p. 225-227
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 森 隆比古
    1988 年 8 巻 3 号 p. 228-231
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • システムを実用化するための条件
    三条 芳光
    1988 年 8 巻 3 号 p. 232-238
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    当施設のホストコンピュータ (YHP社のPDMS) とリンクしているパソコンレベルのサブシステムのうち, 稼働率の最も高いものは, 質量分析装置を使った時分割呼吸•麻酔•代謝データ管理システム (RAMSCAN) であった.
    このシステムでは, 代謝計測など高次の機能を利用するときでさえ, ベッドサイドでのユーザの電源スイッチのみの操作でシステムが起動し, ホストでは手続きなしでデータが部屋番号と時間を頼りに受け入れられ, その後の処理が行われる機構となっている. その実用性の最大の理由を考察すると, 人手による入力や運用の手間を, 徹底して省いた思想と考えられる.
    このシステムは9年間の開発改良の成果を集めて, 3サンプリングライン/ベッド•ローカルエリヤネットワークを使った回線構造•波形補正装置の採用による高品位ガス濃度波形などの特徴を持った新システムに現在 (1987年) 更新中である.
  • 奥田 佳朗
    1988 年 8 巻 3 号 p. 239-241
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 森田 茂穂
    1988 年 8 巻 3 号 p. 242-249
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
  • 水谷 彰仁, 藤沢 香, 酒井 澄美子, 大竹 一栄
    1988 年 8 巻 3 号 p. 250-254
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    58歳男性のハンチントン舞踏病患者の慢性硬膜下血腫に対する2回の手術の麻酔を経験した. 患者はハンチントン舞踏病の診断以来, 不随意運動に対してハロペリドールを投与されていた. 1回目の手術 (硬膜下ドレナージ術) は局麻下に行い, 前投薬のジアゼパムが舞踏病運動の消失に有効であった. 2回目の手術 (硬膜下-腹腔シャント術) は全麻下に行い, 前投薬は前回と同様で, 麻酔はNLAおよび少量のチオペンタールで導入し, GO-NLAで維持し, 問題なく終了した. サクシニルコリンは, 筋の神経除去性過敏の可能性を考え, 使用しなかった. 本症では, 基底核の線条体におけるアセチルコリンの減少, ドパミンの過剰への対策が重要である.
  • 橋口 清明, 柳下 芳寛, 阿部 洋士, 高橋 伸之, 与五沢 桂子, 与五沢 利夫
    1988 年 8 巻 3 号 p. 255-260
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    脳動脈瘤クリッピングの緊急手術例 (27歳, 男性) で, 挿管直後より喘息重積状態となり, 状態の改善を見ないまま手術を施行した. 各種の治療に反応せず, PaCO2は高値 (45~77mmHg) をとったが, クリッピング終了後, 自発呼吸出現とともに喘息状態は改善した. 術後は自然呼吸下にPaCO2の蓄積もなく喘息発作はおこらなかった. また術後神経学的障害を残す事なく退院した. 術前の問診では喘息の既往があったが, 術後, 最近までの頻回の喘息発作歴が判明し, アレルゲンテストで強陽性を得た. 喘息重積状態での脳外科手術施行の是非, 脳外科麻酔における術後神経障害への hypercapnia の影響度についても文献的考察を加えて報告した.
  • 輸血によるGVHR症候群
    村山 隆紀, 篠村 徹太郎, 乾 健二, 曲渕 達雄, 瀬尾 憲正, 新宮 興
    1988 年 8 巻 3 号 p. 261-265
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    3例の『術後紅皮症』を経験し, うち1例においてHLAの経時的変化等を検索した結果, その本態が『輸血による移植片対宿主反応 (Graft-versus-host reaction; GVHR)』であると断定できる知見を得た. また「手術侵襲等による Host の免疫系の抑制」と「Host と Graft のHLA (Human leukocyte antigen) における同型の Haplotype の存在」の両者が本症候群発症に必須の因子であると考えられた.
  • 日野 孝三, 浅田 章, 藤森 貢
    1988 年 8 巻 3 号 p. 266-270
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    全麻下にESWLが予定された20名の成人腎結石患者に対し, 従来の半閉鎖回路および麻酔用人工呼吸器を使用して, 15分間のIPPV後に呼吸数85回/分, IE比1:2, 1回換気量2.5ml/kg (I群) または3.0ml/kg (II群) のHFPPVを施行した.
    I群でIPPV時に対するHFPPV時のPaCO2の有意な上昇とPaO2の有意な低下がみとめられたが, II群では両換気モード間に有意な変化はみとめられず, I群よりもII群の換気条件の方がより適切と思われた. 両群におけるHFPPV時には結石の動きは約1mmで腎結石を破砕するためには効果的であった.
  • 山下 浩, 奥田 孝雄, 山上 裕章, 横山 忠司, 橋爪 圭司, 本田 伸行
    1988 年 8 巻 3 号 p. 271-278
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    上腹部悪性腫瘍に由来する疼痛に対する治療法として, 直接, 腹部大動脈の前面, 腹腔動脈の起始部に存在する腹腔神経叢に針先をもっていくことが可能な経大動脈的腹腔神経叢ブロック法を考案した.
    5人の患者に対し施行し, 全例有効な結果が得られた. 腎あるいは動静脈穿刺もなく, 体性神経ブロックもみられず, 軽度の血圧低下以外, 重大な合併症はみなかった.
    診断および治療としての血管造影, 塞栓術と同時に行なえる利点がある. しかし, より安全性を確立するためには, 今後, さらに症例を重ね, 病理学的検討も必要と思われた.
  • 新井 達潤, 浜見 原, 多保 悦夫
    1988 年 8 巻 3 号 p. 279-283
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    厚生省科学研究費による脳死に関する委員会によって1985年12月に出された「脳死の判定指針および判定基準」(厚生省基準) にしたがい2例の患者の脳死判定を試みた. 第1例 (1次性脳障害) では問題なく脳死判定が行われたが第2例 (2次性脳障害) では無呼吸テスト中急速にPO2が低下しテストを中止した. 本論文ではこれらの2症例を報告し, 無呼吸テストの意義につき考察する.
  • 宮本 政春, 土田 英昭, 櫻谷 憲彦, 表 哲夫, 岩崎 寛, 並木 昭義
    1988 年 8 巻 3 号 p. 284-288
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    麻酔時間が長時間 (20時間以上) におよんだ症例, 男女33名を使用した麻酔薬により3群に分け, 術前, および術後21日目までの肝機能に関する検査成績 (GOT, GPT, LDH) について比較検討した. ハロセン群では8例中, 4例(50%) において中等度ないしは高度のGOT, GPT, LDHの上昇を認めた. これに対してエンフルレン群では17例中, 5例 (29%) に軽度ないしは中等度のGOT, GPT, LDHの上昇を認め, NLA群では8例中, 1例 (13%) のみに軽度のGOT, GPTにおける上昇を認めた. 以上より, 長時間の麻酔に際して肝機能の面からはハロセン麻酔よりもエンフルレン麻酔, NLA麻酔がより安全であることが示唆された.
  • 坂本 篤裕, 尾藤 博保, 井上 哲夫, 小川 龍
    1988 年 8 巻 3 号 p. 289-293
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    1981年より1987年までの7年間につき本院における心筋梗塞既往患者の麻酔について検討した. 全症例数19,868例 (開心術を除く) のうち, 心筋梗塞の既往のあるものは102例 (0.51%) であった. 術後再梗塞例は3例 (2.9%) で, 全例死亡した. 再梗塞に関して統計学的に明かな危険因子は認めなかった. これらにつき欧米での報告と比較し, また, 再梗塞に関する種々の要因について検討した.
  • 三好 由紀子, 萬屋 勇治, 柴田 治, 福崎 誠, 長谷場 純敬, 後藤 裕
    1988 年 8 巻 3 号 p. 294-299
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    ブロマゼパム坐剤の麻酔前投薬としての効果を客観的に評価するために, 血漿および尿中カテコラミン (CA) 濃度を測定し, 麻酔前投薬非投与群 (C群), ジアゼパム前投薬群 (D群) と比較検討した. ブロマゼパム前投薬群 (B群) は, 3mgを手術前夜に投与し, D群は, 麻酔導入約1時間前に10mgを筋注した. 血漿CA濃度は, エピネフリンのみD群, B群で有意な低下傾向にあり, その低下度は, D群よりB群のほうが大きかった. 尿中CA濃度もB群, D群は, C群に比べ優位に低下していた. 以上より, ブロマゼパム坐剤の手術前夜の投与は, ジアゼパム筋注と同程度かそれ以上に麻酔導入前の副腎-交感神経系緊張を抑制すると考えられた.
  • 308例の検討
    藤田 尚, 内海 潤, 鬼頭 幸一, 進藤 一男, 山本 学, 三島 誠悟
    1988 年 8 巻 3 号 p. 300-306
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    頸椎前方固定術308例の麻酔を経験し, 麻酔管理上の問題点について考察した. マイクロサージェリーであり, 術中の体動を避けるために全例筋弛緩薬を用いた全身麻酔で管理した. 挿管操作による頸髄損傷を避けるため,術前に安全な頸部の可動域を調べ, 原則として筋弛緩下に注意深く気管内挿管を行った. 循環系の不安定な症例が多いこと, 大出血の可能性があることを考え、循環系の抑制の少ないドロペリドール, ジアゼパムに調節性に富む吸入麻酔薬を低濃度で併用した. 術後は呼吸麻痺や上気道閉塞の恐れがあるため, 特に呼吸状態の観察が重要であり, 覚醒時に不穏状態にならず, 術後の呼吸抑制の少ない麻酔がよい.
  • 前投薬ハイドロキシジンの影響
    森本 勝, 桐山 昌子, 久世 照五, 伊藤 祐輔
    1988 年 8 巻 3 号 p. 307-311
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    硬膜外麻酔中の患者に時々 shivering がみられる. その原因は脊椎管内に温度センサーがあり, 注入された溶液により冷却されるためと言われている. そこでわれわれは硬膜外腔への局麻薬注入に先立って冷却 (15例), 室温 (15例), 加温 (15例) の生理食塩水を硬膜外腔へ注入し shivering を観察した. また, 前投薬のハイドロキシジンが shivering の発生にどのように影響するかもみた. その結果, 生理食塩水の注入でも平均37.8%の shivering 発生がみられた. 注入液の温度差による shivering の発生頻度は統計上有意な差がみられなかったが, 低温ほど発生しやすい傾向が認められた. また, 前投薬のハイドロキシジンは shivering の発生を有意に抑制した.
  • 田中 義文, 橋本 悟, 夏山 卓, 重見 研司, 木下 隆, 智原 栄一, Yousuke TAKIZAWA
    1988 年 8 巻 3 号 p. 312-318
    発行日: 1988/05/15
    公開日: 2008/12/11
    ジャーナル フリー
    アナログデータレコーダーは, 心電図を含め生体信号を長時間連続記録でき, その再現が容易であるために臨床生理学的分野には欠かせない汎用計測機器である. しかしながら装置も大きくまた高価であるために手術室で日常利用する機会は少ない. そこでわれわれは汎用集積回路を用いて可聴域のFM変調と復調のアダプターを試作し, 市販のカセットテープレコーダーをもちいた心電図記録装置を開発し, その性能について検討した. 最も単純な回路構成でもDCレベルより20Hzまでの直線性を得ることができ, その心電図記録は十分実用になることが明らかになった. 安価な本装置を個々の心電図モニタースコープに装着すればテープレコーダーをフライトレコーダーやタコグラフのごとく利用することができ, 突発的な不整脈や循環虚脱に対しても確実な記録ができるゆえ医療技術の向上に役立つと考えられる.
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