日本臨床細胞学会雑誌
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28 巻 , 1 号
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  • 蒲 貞行, 鬼頭 邦吉, 鈴木 亮而, 栗田 宗次, 須知 泰山
    1989 年 28 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    リンパ節捺印標本を用いてPanT, PanBおよび各種サブセットのリンパ球表面抗原の検出ができ, かつギムザ染色を後染色として特にクロマチン所見の形態観察のしうる酵素抗体法について検討した. 1) 固定方法は, 乾燥標本を用いて,(1) 35% BFA (4℃) で30秒, もしくは (2) 25%PLPA (室温) で10分~15分行うのが適している. とりわけ (1) の方が作製が容易であり, 液の保存性もよいので実用的である. 2) 染色法は, PAB法もしくはABC法がよい. PAP法は両法に比べて陽性細胞の反応性は弱い. 3) 内因性ペルオキシダーゼ活性の阻止は, 抗原性失活の影響を避けるべく第二次抗体の操作の後0.3%過酸化水素加メタノールで30分行うのがよい. 4) ギムザ染色 (pH6.4) で後染色し, 自然乾燥した後封入する. 5) 陽性細胞については, その表面抗原の種類および細胞形態を同時に観察することができる.
  • 山本 玲子, 飯石 浩康, 竜田 正晴, 中村 博行, 寺田 信行, 松坂 利彦, 田村 宏
    1989 年 28 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    スキルス胃癌細胞に及ぼす問質線維芽細胞の影響を明らかにするために, ヒト胃印環細胞癌由来細胞 (KATO-III細胞) とヒト胎児肺由来線維芽細胞 (WI-38細胞) を混合培養し, KATO-III細胞の変化を形態学的に検討した. 線維芽細胞と混合培養したKATO-III細胞では, 単独培養時に比べ細胞径が増加し, 糖蛋白, 酸性ムコ多糖類を含む空胞をもつ細胞が著しく増加した. このようなKATO-III細胞の形態学的変化は, 線維芽細胞のconditioned mediumでKATO-III細胞を培養した時にも認められた。また, 混合培養で生じたKATO-III細胞の形態学的変化は単独培養を行うと著減し, KATO-III細胞に認められた形態学的変化は可逆的であることが明らかとなった. 以上の結果は, 線維芽細胞の分泌する液性因子が, スキルス胃癌細胞に可逆的影響を及ぼす可能性を示唆している.
  • 宮下 隆敬, 城下 尚
    1989 年 28 巻 1 号 p. 19-35
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    義歯装着による口腔粘膜への影響を走査型電子顕微鏡 (以下, SEMと略記) を用いて検討した. 検索対象者は義歯装着者10例, 義歯非装着者10例である. 採取部位は, 硬口蓋粘膜と歯槽頂粘膜とした. 上記2ヵ所の粘膜と剥離細胞を採取し, その表面微細構造をSEMで検討した. 得られた所見は以下のとおりである.
    1. 粘膜のSEM像で, 義歯装着により硬口蓋および歯槽頂では, 蜂巣型主体の微細構造から散在性陥凹型主体へと変化し, 細胞表面の平坦化を示した. この他に轡曲型を数例認めたが, この形態は義歯装着者のみで観察された.
    2. 剥離細胞のSEM像で, 義歯装着による変化が顕著であったのは硬口蓋における角化, 表層細胞と歯槽頂における中間層細胞であり, 粘膜のSEM像の変化とほぼ同様な傾向を示した. しかし, その他の部位における変化は明瞭でない. また, 細胞種と各微小堤の出現率には関連性が認められた. 1さらに剥離細胞と粘膜のSEM像を比較検討し, 細胞の表裏の微細構造に差がある可能性を認めた.
    3. 剥離細胞で堤防状や裂溝状の線状構造が認められたが, これは細胞境界ではなく剥離した細胞の圧痕と考えられた.
  • 杉島 節夫, 入江 砂代, 吉田 友子, 金原 正昭, 自見 厚郎, 入江 康司, 磯辺 真, 西村 寛
    1989 年 28 巻 1 号 p. 36-42
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    嚢胞性変化を伴った甲状腺疾患嚢胞液の細胞診について報告した. 甲状腺の穿刺吸引で嚢胞液の採取される頻度は非常に高く, 今回のわれわれの症例では32.8%(99例中32例) であった. 嚢胞液の色調は暗赤色ないし茶褐色で良・悪性問に明らかな差はみられなかった.
    細胞学的所見は, 背景に好中球・リンパ球とともに多数の泡沫細胞がみられ, 濾胞腺腫・腺腫様甲状腺腫などの良性例では, 濾胞上皮細胞は比較的小型の平面的な細胞集塊として出現しており, 乳頭癌例ではより大型で結合性の強い細胞集塊がみられ, しばしばまりも状集塊を形成していた. また, 核形不整と核内細胞質封入体および砂粒小体も認められた. さらに99例中17例が乳頭癌であり, そのうち8例 (42%) に嚢胞性変化を伴っていた. しかし, 嚢胞性変化を伴う甲状腺癌8例の術前の嚢胞液細胞診で疑陽性を含め乳頭癌を推定できたのは5例で正診率は62.5%であった.
  • 飯塚 保夫, 糸原 志津子, 塩田 摂成, 松井 孝夫, 広岡 保明, 村田 陽子, 岸本 弘之, 平岡 裕, 木村 章彦, 古賀 成昌
    1989 年 28 巻 1 号 p. 43-47
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    胃癌にて胃切除術が施行された387例に対し, 術中Douglas窩洗浄細胞診を行った. この387例につき進行度 (stage), 組織学的壁深達度, 組織型と腹腔内遊離癌細胞の有無およびその出現形態との関係につき検討した. さらに遊離癌細胞陽性例については, 癌細胞の出現様式, 癌細胞数と予後との関係につき検討した.
    1. 壁深達度se以上の例では35%, ss7以下では6%の遊離癌細胞陽性率であった.
    2. 組織型別では, 低分化型癌で陽性率が高かった。
    3. 遊離癌細胞の出現形態は分化型癌では集団型と孤立散在型がほぼ同じ頻度でみられたが, 低分化腺癌では孤立散在型が多かった.
    4. 遊離癌細胞の出現形態による予後の差は明らかではなかった.
    5. 遊離癌細胞数の多い例ほど予後は不良であった.
  • 小川 雅久, 佐々木 實, 寺島 芳輝
    1989 年 28 巻 1 号 p. 48-55
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    卵巣腫瘍67症例のDNA ploidy patternを, そのパラフィン包埋切片からフローサイトメトリーを使用して分析した.卵巣腫瘍の内訳は, 腺腫10例, 癌腫41例, 低悪性度群16例であった. フローサイトメトリーによるDNA分析用の染色は, propidiumiodideを用いた. 腺腫10例はすべて, diploidy patternであったのに対して, 癌腫では, その85.4%がaneuploidyもしくはmultiploidy patternを呈していた. 一方, 低悪性度群では, 16例中15例は腺腫と同様にdiploidy patternであった. しかし, 低悪性度群でmultiploidy patternを呈した症例が1例存在し, その症例は, 初回治療の4年後に再発をきたし, その再発腫瘍の病理所見は, 癌腫であった. このことから, DNA ploidy patternの分析は, 卵巣腫瘍低悪性度群に対する従来の病理組織学的診断の一助となりうる可能性が示唆されるが, 臨床応用するためには, 今後の検討が必要である.
  • 佐藤 斉, 小原 光祥, 藤原 仁, 岩井 幸子, 岡 春子, 堀江 昭夫, 佐藤 房枝, 岩井 重寿, 柏村 正道
    1989 年 28 巻 1 号 p. 56-61
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    閉経後の婦人の子宮膣部細胞診において, 老人性変化が強く判定困難であった17症例について, エストロゲンテストを行い投与前後の細胞診の成績と細胞像の変化を観察した.
    1. 投与前後で過小評価例は同じであったが, 投与後過大評価例が少なくなり, その結果正診率が上がった.
    2. 投与後正常細胞のmaturation index (以下M.I.と略す) は全ての症例で右方移動し, 17例中16例において, 表層細胞および中層細胞が98%以上を占めた.
    3. 投与後では変性, 乾燥および集塊状に出現する細胞がなくなり全ての症例で組織診断推定が可能となった.
    以上の結果より老人性変化が強く判定困難な症例においては, エストロゲン投与を行った後再検査する必要があると考えられた.
  • 岡崎 隆哉, 工藤 隆一, 水内 英充, 佐藤 賢一郎, 熊井 健得, 橋本 正淑
    1989 年 28 巻 1 号 p. 62-69
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    著者らは術中に腹腔洗浄細胞診を行った子宮内膜癌42例の標本を用いて, 腹腔洗浄細胞診と他の予後因子との関係について検討した.
    1) 細胞診施行症例は臨床進行期I, II, III期の症例で開腹時肉眼的に子宮外浸潤および被膜破綻のない症例に限った.
    2) 細胞診の陽性率は16.7%(42例中7例) で組織型, 進行期による陽性率の差は明らかでなかった.
    3) ヒステロスコープ施行例と非施行例の陽性率に差は認められなかった.
    4) 筋層浸潤に関しては, 組織学的に漿膜に達しない浸潤であれば筋層浸潤の深達度による陽性率に有意差は認められなかった.
    5) 病巣の占拠率に関しては占拠率が高いものほど高陽性率を示したが, 小さい病巣でも陽性となる症例もあった. また病巣が卵管角から離れた症例でも20%(3/15) が陽性であった.
    6) 陽性例7例すべてに追加治療を施行したが, 全症例が現在再発徴候なく生存している (最長6年0ヵ月, 平均3年7ヵ月).
  • 三宅 真司, 海老原 善郎, 芹沢 博美, 竹内 勝啓, 山田 景子, 宮田 久裕, 桑山 肇, 松尾 裕
    1989 年 28 巻 1 号 p. 70-74
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    血清中のα-fetoprotein (AFP) が著明な高値を示した71歳男性の原発性胃癌の捺印細胞所見および病理組織学的所見を報告した. 腫瘍の捺印細胞は重積性をもった腺癌様細胞集塊およびシート状に配列して肝細胞癌に類似するものの2種類に識別された. 組織学的に癌の大部分は肝細胞癌の組織像に類似し, 一部で腺管腺癌の構造も認められた-前者には免疫組織化学的にAFP, ALB, PALB, TFが証明された.
  • 今井 律子, 夏目 園子, 新福 正人, 平野 みえ, 佐竹 立成
    1989 年 28 巻 1 号 p. 75-79
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    患者は76歳の女性. 心窩部痛を主訴に来院し入院した. 精査の結果, 胆石と膵体部の嚢胞性病変が指摘された. 術中, 膵嚢胞の穿刺吸引細胞診が行われた.
    細胞診標本中には平面的に弱く結合する腫瘍細胞が認められた. 腫瘍細胞および核は, ほぼ均一大で円形, 核縁は平滑で繊細なクロマチンが認められた. 細胞質は比較的淡明で, 辺縁は不明瞭であった.
    摘出された膵腫瘍は大きさ2.5×2.5cm, 円形で大部分を占める嚢胞が形成されており, 血性の液体を容れていた. 嚢胞壁内には黄色調で軟かい腫瘍組織が認められた. 大部分の腫瘍細胞は酵素抗体法で, グルカゴン陽性であった. 術前の血糖値がやや高値を示す以外に異常を認めなかったので, 非機能性のgulucagonomaと診断された.
    ほとんどの膵嚢胞性腫瘍は膵管に由来し, 粘液性および漿液性嚢胞腺腫あるいは嚢胞腺癌の像を示す. 膵島腫の細胞と前者の粘液性腫瘍とは細胞質内の粘液の有無で, 後者の漿液性腫瘍とは91ycogenの有無で鑑別できるが, 両者の細胞は強く結合して剥離することが多いのでこれも鑑別点になろう. しかし膵島腫もまれに嚢胞化するということを知っておくことがまず必要であると考えられた.
  • 工藤 浩史, 植嶋 輝久, 植嶋 しのぶ, 山口 昌江, 鐵原 拓雄
    1989 年 28 巻 1 号 p. 80-84
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    glucagonomaは比較的まれな疾患であり, 術前診断が困難であるとされているが, 最近, われわれが経験した71歳の女性の膵尾部に発生したglucagonomaの1例について報告した.
    本例は術前の穿刺吸引細胞診では, islet cell turnor由来の良性腫瘍と診断されたが, 各種画像診断や臨床所見でもglucagonomaとは診断し得なかった. 術後の細胞診, 組織診標本における酵素抗体法により, glucagonが証明され, 電顕的にもglucagon穎粒が認められ, 総合的にglucagonomaと診断された. このような結果から, 術前の穿刺吸引細胞診と酵素抗体法の併用は, 術前診断は困難とされている膵glucagonomaの診断にきわめて有用と思われる.
  • 高島 一彦, 松尾 武, 神原 昭吉, 岩崎 啓介, 木下 真吾, 梶原 義史, 柴田 正則
    1989 年 28 巻 1 号 p. 85-90
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    Alveolar soft part sarcomaは, まれな軟部腫瘍であるが, 比較的初発症状を欠き, 肺あるいは脳への転移巣が初発症状を示すことがある.今回われわれは, 肺転移として発見され, 右下大腿部が原発であった症例を経験したので報告する.
    症例は19歳女性.学校検診にて胸部異常陰影を指滴されて受診.左中肺野に直径1.5crn大の腫瘤陰影を認め, 腫瘤核出術を施行した.捺印細胞診では, 腫瘍細胞の核は円形-卵円形で核膜の肥厚なく, クロマチンは細頬粒状, 核小体は明瞭であった.胞体は豊富でライトグリーン好性, PAS陽性の穎粒状物質を認め, 境界は不明瞭であった.また, 血管内皮細胞を伴う薄い線維性結合織に囲まれた腫瘍細胞のclusterも認められた.病理組織所見では, 腫瘍細胞は血管腔を含む薄い線維性結合組織で境された大小の蜂巣状構造を呈し, 胞体は豊富で, 好酸性, 微細穎粒状を示し, 核小体は明瞭で, Alveolar soft partsarcomaの肺転移を疑われた.原発巣の精査により, 右下腿内側部に5×5×5cm大の腫瘤を認め, 右下腿部原発のAlveolar soft part sarcomaと診断された.さらに免疫組織化学, 電顕を用いた組織学的検討も施行した.
  • 薄田 勝男, 斎藤 泰紀, 今井 督, 太田 伸一郎, 佐藤 雅美, 仲田 祐, 玉橋 信彰
    1989 年 28 巻 1 号 p. 91-95
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    まれな小児の肺inflammatory pseudotumorの1例を経験したので, その細胞所見を検討し文献的考察を加え報告した. 症例は, 9歳男児で, 胸部X線写真上孤立性腫瘤状陰影を呈し, 気管支鏡を用いた末梢病巣擦過細胞診にて肉芽腫性病変と診断されたが, その後陰影が増大したため, 開胸肺生検を施行した. 細胞所見は, 核異型に之しい短紡錘状の細胞がstoriform patternを呈して配列し, 辺縁不明瞭でライトグリーン好性の細胞質を持ち, 核はやや大形の類円形でクロマチンの増量は軽度であり類上皮細胞に類似した. 異物型の多核組織球も散見されたが, 壊死物質はなく背景はきれいであった. この病変は肺の悪性腫瘍と鑑別を要するまれな肉芽腫性病変であり, 術前診断は不可能に近いとされているが, 擦過細胞診にてstoriform patternを呈する組織球様の紡錘状細胞が証明され, 結核菌の塗抹, 培養が陰性の場合, 特に小児例では, innammatory pseudotumorの可能性を考慮して細胞所見を検討する必要がある.
  • 篠崎 登, 塩原 明子, 沢田 金好, 鈴木 正章, 石原 歳久, 牛込 新一郎, 桜井 健司
    1989 年 28 巻 1 号 p. 96-98
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    Spindle cell lipomaは, 1975年にEnzingerらが脂肪肉腫と誤診しやすい脂肪腫の特殊型として提唱したもので, 男性に多く, 年齢は50歳から70歳くらい, 後頸部, 肩, 背部に好発する脂肪組織性の腫瘍である.
    今回, 48歳の男性の背部のspindle cell lipomaにfine needle aspiration biopsy cytology (ABC) を行い, 細胞診断的にも組織学的にも良・悪の鑑別が困難であった1例を経験した.採取細胞数は比較的多く細胞集塊を認め, 紡錘型核を持つ成熟脂肪細胞で構成されていた.これらの細胞に混ざって短桿状の均一な核を有する紡錘型の細胞が混在した.核小体はほとんど目立たないが, 一部に濃染する異型核も散見され, 分化型脂肪肉腫を否定できずclass IIIとした.
    そこでABCの軟部腫瘍診断に対する診断および治療的意義を再確認したので, その細胞像, 組織像とともに文献的考察をした.
  • 加藤 弘明, 長島 義男, 杉田 道夫, 室谷 哲弥, 杉下 匡, 天神 美夫
    1989 年 28 巻 1 号 p. 99-102
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    卵巣癌と子宮頸部上皮内癌が合併し多彩な細胞像を呈した1例を経験したので報告する. 53歳の主婦が腹部膨満と性器出血を主訴に来院.超音波, 内診所見で著明な腹水と卵巣腫瘍を認めた. 腹水細胞診では, 重積性著明な細胞集団を認め, 核は小型で大小不同は軽度, クロマチン増量が目立ち腺癌と診断した. 腫瘍細胞はPAS染色に陽性を示した. 子宮頸部, 体部細胞診においても, 同様な腺癌細胞を多数認めた. 一方子宮頸部細胞診で, 類円形の裸核状細胞を散在性に認め, 体部細胞診で角化傾向のみられる異型扁平上皮細胞も認めた. 術後組織診では, 子宮体部と頸部に転移を認める左卵巣粘液性腺癌と子宮頸部上皮内癌の重複癌であった.
  • 梅津 佳英, 田勢 亨, 野口 健司, 石岡 国春, 佐藤 明, 榛沢 清昭
    1989 年 28 巻 1 号 p. 103-104
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 太田 昌親, 各務 新二, 矢谷 隆一
    1989 年 28 巻 1 号 p. 105-106
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 三浦 弘之, 加藤 治文, 小中 千守, 三浦 玲子, 小池 悦子, 海老原 善郎
    1989 年 28 巻 1 号 p. 107-108
    発行日: 1989/01/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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