日本臨床細胞学会雑誌
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31 巻 , 1 号
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  • 坂本 穆彦
    1992 年 31 巻 1 号 p. 2-5
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    境界病変の概念につき, 概説を加えた.一般に, 境界病変に含まれるものの中では, 良・悪性判定不能病変が中心であるが, ある種の良性腫瘍あるいは一部の癌も含まれることがある.これは臓器ごとに境界病変がうけもつ病変の範囲に微妙な違いがあるためである.良・悪性の境界に位置するという意味での定型的な境界病変の例としては, 子宮頸部高度異形成をあげることができる.良性病変が境界病変として位置づけられているものに, 胃生検における第III群 (Group III) がある.胃癌取扱い規約によれぼ, 第III群は「良性と悪性の境界領域の病変」と定義され, WHO分類でadenomaとよばれている異型病変 (良性腫瘍に分類されている) も含まれる.他方, 子宮内膜異型増殖症は, 腺癌を含んでいる.子宮内膜病変では上皮内腺癌は単なる理念上の存在であり, 実態としては異型増殖症の一部を構成している.以上に記したごとく, 境界病変の内容は個々の臓器や病変ごとに各論的にとらえる必要がある点を十分に認識することが肝要である.
  • 佐藤 信二, 矢嶋 聰, 今野 良
    1992 年 31 巻 1 号 p. 6-10
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    近年の分子生物学の進歩により, ヒトパピローマウィルス (HPV) と子宮頸癌およびその境界病変 (前癌病変) との密接な関連が指摘されるようになり, 子宮頸癌の組織発生におけるHPVの関与は無視できない事柄となっている.そこで, 子宮頸部諸病変とHPVとの関わり合いを明らかにするため, 異形成病変の長期観察例を対象に, 病変の消長とHPV感染の関連につき検索した.まず高度および中等度異形成45例を対象に, ISH法およびPCR法によってHPVDNAを検出した.45例中, 進行群では81.3%に, 消褪群では69.0%にHPVを検出した.両群ともに高度異形成例でより高い検出率であった.HPV陽性高度異形成から進行したのは50%であったのに対し, HPV陰性高度異形成から進行したものはなかった.また中等度異形成では, HPV陽性群, 陰性群ともに進行したものは約30%, 消褪したものは約70%であった.つぎにHPV16型陽性子宮頸癌8症例の異形成followup期間中の生検組織中のすべてにHPVが存在し, 長期間の持続感染が先行していた.
  • 上坊 敏子, 大河原 聡, 森沢 孝行, 蔵本 博行, 西島 正博
    1992 年 31 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮体癌における前癌病変と考えられている子宮内膜増殖症と体癌との関係を組織病理学的に検討し, その細胞所見を明らかにせんとした.北里大学病院で手術を施行した子宮体癌180例を対象としたが, そのうち100例は内膜増殖症を, 63症例は正常内膜のみを随伴していた.前者では, G 1, G2腺癌の頻度が高く, 筋層浸潤の浅いIB期までの早期例が多くを占め, ER, PRの陽性率も高く, 平均年齢は49.3歳と後者の57.4歳より若年であった.また, 複数の増殖症を随伴するものが63%を占め, 異型増殖症 (以下異型増殖), 腺腫性増殖症 (以下腺増殖) は69例に, 嚢胞性腺増殖症 (以下嚢胞増殖) は44例に随伴していた.増殖症随伴体癌100例中66例は癌と増殖症が隣接していたが, 異型増殖と隣接するものが47例と最も多く, 腺増殖は22例, 嚢胞増殖は17例であった.以上から, 少なくとも増殖症を合併している体癌では, 異型増殖からの癌化の可能性が非常に高いと考え, 異型増殖, および筋層浸潤のない体癌 (新FIGO分類によるIA期) を, 体癌における境界病変と考えた.両病変の摘出子宮における検討では, 前者の92.9%, 後者の57.1%が正常内膜を伴うほか, 各種増殖症を随伴するものが多く, 最強病変の面積が25%をこえる症例は, それぞれ7.1%, 20.8%と低率であった.細胞診標本には, 正常内膜に加え, 良性増殖由来の細胞が出現し, 細胞診断においては, 増殖症由来の細胞に注目する必要があるとの結論を得た.
  • 佐藤 雅美, 斉藤 泰紀, 永元 則義, 遠藤 千顕, 薄田 勝男, 高橋 里美, 菅間 敬治, 佐川 元保, 佐藤 博俊, 中嶋 隆太郎, ...
    1992 年 31 巻 1 号 p. 21-27
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    喀疾細胞診で疑陽性および陽性と判定された症例に対して徹底した精査を行うことにより, 気管支においても境界病変の診断が可能となってきた.45例の境界病変例の喀疾細胞診判定は疑陽性34例, 陽性11例であった.これら45例に対し, 各区域支を系統的にすべて擦過する気管支全支擦過法を中心とする徹底した精査を行い, 51病変の境界病変を診断した.擦過細胞診の陽性率は86.3%, 生検の陽性率は45.1%であった.
    細胞像の検討では境界病変では細胞, 核面積ともに有意に浸潤癌例より小さく核型不整の程度は軽度であった.しかし, 喀疾細胞診のみでは境界病変と上皮内癌を区別できない症例も存在した.一方, 擦過細胞像の検討では上記の特徴に加え, 境界病変は強い結合性を示し, 得られる異型細胞も少数で, 細胞異型も軽度なことから上皮内癌との鑑別は可能であった.
    これら気管支における境界病変は, その自然史の解明や病変の亜型分類またHPVなどの関与の有無など今後解明すべき問題を多く残している.境界病変の診断が可能になったことにより, 今後の発展が期待される.
  • 元井 信, 万代 光一, 山上 啓太郎, 森脇 昭介, 土井原 博義, 高嶋 成光, 山内 政之
    1992 年 31 巻 1 号 p. 28-35
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    乳腺の良性悪性境界病変の概念はかならずしも明確ではない.われわれは, 形態学的に良・悪性の決定ができない病変と定義し, 当院で経験した生検または手術材料の組織学的検索で診断の確定した良性病変272例と悪性腫瘍409例, 計681例の穿刺吸引細胞像を検討した.この範疇に入る症例には, 異型を示す良性病変と細胞診で悪性と判定し得なかった異型度の低い乳癌症例が含まれていた.良性病変では272例中46例 (16.9%) が悪性ないし悪性の疑いと診断されており, それには線維腺腫 (63%), 乳腺症 (24%), 乳頭腫 (13%) などの症例が含まれた.悪性腫瘍409例中44例 (10.8%) は異型性が弱く, 悪性の確診が得られなかった.これらの症例における細胞診と組織診の診断不一致の原因は, 穿刺吸引細胞が悪性細胞としての基準の一部のみしか満足しないためと考えられた.各種の新しい解析方法も境界病変では中間的成績を示し, 現状では良性・悪性の判定への応用に限界があった.これらの症例は穿刺吸引細胞診のみでは確定診断は困難で, 組織学的診断を必要とした.乳腺病変の組織学的判定には筋上皮細胞の存否が重要視されているが, 細胞診断においても筋上皮細胞の認識方法の改善により診断精度の向上が期待できる.
  • 覚道 健一, 松浦 成昭, 谷口 恵美子, 伊勢 好之, 伊藤 仁
    1992 年 31 巻 1 号 p. 36-40
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    境界病変という診断名は, 多くの臓器にみられる組織学的に悪性良性の判定が明らかでない疾患に用いられる.この診断は, 細胞診ではあまり用いられていないが, 組織学的境界病変の大部分が, 細胞学的に明瞭に悪性と判定されるからである.さらに, 細胞診で疑陽性 (クラスIII) と診断されるものは, 組織での境界病変と呼ぶものと一致しない.われわれは, 細胞診での境界病変の診断は, 臨床的, 組織学的に悪性の診断が得られていないもので細胞診では悪性の所見が得られたものに用いることを提案したい.
  • 手塚 文明, 千場 良司, 寿円 裕康, 及川 和子, 岩淵 一夫, 東岩井 久
    1992 年 31 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮内膜細胞診にモルフォメトリーと多変量クラスター分析を応用し, 内膜細胞の分類可能性を検索した.29例の正常・増殖症・腺癌を含む内膜細胞塗抹標本上から69個の上皮性細胞集塊を無作為に選び, その構成細胞について次の5変量を計測した:(1) 核の大きさ (平均面積),(2) 核の大小不同性 (面積の偏差),(3) 核形 (平均形状係数),(4) 核の多形性 (形状係数の偏差),(5) 核配列の規則性 (DPimdex).次に5次元クラスター分析 (Ward法) を用いて69個の群分けを行った.他。方各集塊について15人の細胞検査士・指導医による検鏡判定 (陰性・疑陽性・陽性への振り分け) も併せ行った.クラスター分析の結果69個の細胞集塊は第1 (34個)・第2 (9個)・第3 (26個) の3群に分類された.検査士らの判定と比べると, 第1群に陰性32個と疑陽性2個が, 第2群に陰性7個と疑陽性2個が, 第3群に陽性16個と疑陽性5個と陰性5個が含まれた.概して第1・2群は「非陽性」, 第3群は「陽性」に相当した.「疑陽性」は独立した1群を構成せず, その定義を含めた再検討の必要性が示唆された.
  • 河野 美江, 岩成 治, 都仁 哉, 柳光 寛仁, 森山 昌之, 飯田 幸司, 北尾 學, 三浦 弘資, 小池 美貴男, 長岡 三郎
    1992 年 31 巻 1 号 p. 47-51
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮内膜擦過細胞診において, 腺細胞と間質細胞を鑑別するために, KeratinとVimentinそれぞれのモノクローナル抗体であるKL-1, V9を用いて免疫組織染色および免疫細胞染色を行い, 検討した.
    1) 免疫組織染色: 正常子宮内膜22例, 子宮内膜増殖症5例, 子宮内膜腺癌10例において, KL-1染色は正常子宮内膜腺細胞ないし増殖症腺細胞, 腺癌細胞においては100%(37/37) の症例に陽性であったが, 間質細胞では1例も染まらなかった.V9染色は内膜腺細胞ないし増殖症腺細胞, 腺癌細胞においては70.3%(26/37) の症例で, 間質細胞では100%(37/37) の症例で陽性を呈した.
    2) 免疫細胞染色: 正常子宮内膜11例, 子宮内膜増殖症1例, 子宮内膜腺癌4例の子宮内膜擦過細胞診において, KL-1染色は腺細胞, 増殖症腺細胞, 腺癌細胞に陽性, 間質細胞に陰性であった.
    以上の結果より, 正常子宮内膜腺細胞ないし増殖症腺細胞, 腺癌細胞と, 間質細胞の鑑別にKL-1染色が有用で, 今後, 鑑別された細胞をパパニコロー染色で見直すことにより, 子宮内膜細胞診断の精度の向上に役立つと考えた.
  • 清水 健, 正和 信英, 三枝 圭, 山田 喬, 安斉 幹雄, 寺畑 信太郎, 神田 和弘, 岡本 一也, 村松 一巳
    1992 年 31 巻 1 号 p. 52-59
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    破骨細胞様巨細胞 (OCGC) の出現を伴う乳癌15例について細胞病理学的に検討した.症例はすべて女性, 平均45.6歳, 各施設の全乳癌に対する頻度は1.4~2.1%であった。術前穿刺吸引細胞診の行われた11例では, 不規則に重積し乳頭状・充実性となる比較的異型乏しい癌細胞集塊間に, OCGCを散見した.OCGCは長径30~180μm, 多角形で突起を有しライト緑好性で厚く辺縁明瞭な細胞質と, 中心性に位置し軽度重積を示す数~ 数十個の核を有していた.核径は癌細胞の核よりやや大きいが, 核縁は明瞭で核膜は薄くクロマチン増量も軽度であった.組織学的には, OCGCは乳頭管状・充実管状に浸潤する癌巣間に豊富な毛細血管の増生を背景として認められた.腫瘍組織型は全例浸潤性乳管癌で, 9例は2.0cm以下で乳腺外脂肪織に浸潤するもの12例であった.細胞・組織学的所見は従来77例の報告とほぼ同様である.免疫組織学的にKP-1が75%の症例でOCGCに陽性, リゾチームが42%に弱陽性であった.組織球・単球系細胞由来であることが強く示唆された.死亡・再発例が各1例あるが, 術後観察期間は6ヵ月~14年6ヵ月 (9例は5年以下) と全体に短く今後の追跡が必要と考えられた.
  • 天児 都, 上田 清子, 松山 敏剛
    1992 年 31 巻 1 号 p. 60-64
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮頸管ポリープの組織検査により類上皮性肉芽腫が診断され菌培養により結核菌を証明し内膜結核と診断し得た1症例を報告する.症例は50歳, 未婚, 未妊婦, 閉経48歳で, 子宮癌集団検診で頸管ポリープを指摘された.胸部X線写真には異常所見はないが, ツベルクリン反応は強陽性であった.
    子宮内膜細胞診で楕円形, 紡錘形の比較的大型の細胞で卵円形ないし紡錘形の核を有する類上皮細胞, および細胞質の周辺部に花冠状や馬蹄形状に核が配置されたラングハンス巨細胞が観察され, 背景にはリンパ球浸潤を主とする炎症所見が認められ, 多核組織球もみられた.
    組織所見は子宮頸部ポリープ内に類上皮細胞とラングハンス巨細胞が集合した肉芽腫を認め, 内膜組織では内膜問質内に類上皮細胞とラングハンス巨細胞を認め一部に乾酪壊死像も認められる。肉芽腫の周囲にリンパ球浸潤を認める.
    内膜細胞診は診断と薬剤の効果判定に有用である.性器結核と癌の合併例が本邦の報告例の13.3%に存在するので診断および治療時に注意する必要がある.
  • 佐藤 育男, 竹内 理恵, 野末 悦子, 古嶋 英代, 新保 京子, 鳴子 富男, 塩川 章, 松岡 規男
    1992 年 31 巻 1 号 p. 65-69
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    1984年3月から1989年2月までの5年間に, 子宮内膜細胞診または子宮頸部細胞診を行ったうち, 5例で結核性子宮内膜炎を疑い, その後の結核菌培養により確定診断を得た. 症例は, 56~70歳の閉経後の婦人5名で, 3例では結核の既往があり, 4例は不妊症であった.帯下, 不正出血を主訴とするものが多いが, 検診症例が2例あった. 子宮腔長は6~10数cmで, 2例では子宮腔内に液体が貯留していた. 細胞診所見は, いずれも炎症性背景 (好中球, リンパ球) に類上皮細胞の集塊が多くみられ, ラングハンス巨細胞や単核・多核の組織球もみられた. その後, 中断した1例を除き, 4例は化学療法にて治癒した. 閉経後の帯下・不正出血などの症例で, 不妊であった場合は, 子宮体癌はもとより結核性子宮内膜炎を疑う必要があり, 細胞診はその診断に有用であると思われる.
  • 岩沖 靖久, 勝部 泰裕, 難波 紘二
    1992 年 31 巻 1 号 p. 70-73
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮頸癌放射線治療後15年目に発生した子宮体部明細胞腺癌の1例を経験したので, その術前内膜細胞像と病理組織像について検討し, 文献的考察を加えて報告した.
    患者は66歳女性で, 51歳時子宮頸部扁平上皮癌にて放射線治療を受けている. 治療後15年を経過して不正出血を訴え来院した. 子宮内膜細胞診施行し, 比較的小型で, ラ信トグリーン好性の淡明で豊富な細胞質を持った異型細胞を少数認め, 子宮体部明細胞腺癌と診断した.
    摘出子宮において腫瘍は体部前壁に不整なポリープ様腫瘤を形成し, 病理組織学的には淡明ないし好酸性の豊富な細胞質を有する異型細胞が乳頭状, 充実性に増殖し, 明細胞腺癌と診断した. 51歳時の子宮頸癌組織には腺腔形成はなく, 癌細胞は充実性増殖, 胞巣形成がみられ, 扁平上皮癌と診断した. 両癌を免疫組織化学的に比較すると, 前者はCEA陰性, ケラチン陽性で, 後者はCEA強陽性, ケラチン強陽性と明らかに差を認めた.
  • 加藤 拓, 高橋 久雄, 清川 尚, 松本 敬, 武田 敏
    1992 年 31 巻 1 号 p. 74-78
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    急速な悪性経過をとった若年型顆粒膜細胞腫の1例を経験した. 症例は25歳の女性で胸・腹水を伴っていた. 腫瘍は右卵巣に発生し, その大きさ17×11×10cmで充実性と嚢胞性の部分が混在してみられた. 捺印細胞像は小円形で結合性を示す顆粒膜細胞と紡錘形で散在性を示す莱膜細胞が多数認められ, さらに少数の核偏在細胞, 細胞質が広く淡い黄体化細胞などとともにしばしば核分裂像も散見された. 成人型顆粒膜細胞腫との細胞像の違いは核溝の出現は少なく, Call-Exner小体はみられず, しぼしぼ核分裂像を認めることである. これらの細胞は免疫細胞化学的にVimentin, Desmin陽性を示した. また少数の核偏在細胞にはEstradiol陽性の所見を呈した. 電顕的にも顆粒膜細胞, 英膜細胞を確認し, その中間的細胞や線維芽細胞様細胞も認められた.
    臨床的経過を裏付けるように腫瘍の異常な大きさ, 細胞の核異型度, 核分裂像の多さなど組織細胞学的にも悪性が示唆された.
  • 篠崎 稔, 工藤 玄恵, 井手 忠, 清水 雅子, 辻本 志朗, 三浦 妙太
    1992 年 31 巻 1 号 p. 79-84
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    胸水中の肺原発小細胞癌と比較しながら, 自然尿における膀胱原発小細胞癌2例の細胞所見を検討した. 胸水中の小細胞癌は生き生きとしており, 通常細胞相互の結合性は密で, moldingなどの核圧排像の顕著な, そして立体的な約30個以内の細胞からなる集塊として認められた. 細胞個々は小型で, 細胞質はきわめて狭小で, N/C比が大きく, クロマチンは微細~細顆粒状であった.
    これに比べ尿中では, 細胞集塊を構成する細胞数はほぼ同数であるが, その結合性は疎で, 重積性が弱く, moldingなどの核圧排像は弱かった. そして集塊辺縁はほつれ状態であり, 孤立性のものが多くみられた. その細胞質, 核ともに変性所見が強く, 核濃縮細胞や壊死物質が多かった. しかし尿中においても小細胞癌の細胞学的特徴は十分保存されており, 移行上皮系や扁平上皮系腫瘍細胞とは鑑別可能であった. なお, 膀胱原発小細胞癌の1例は扁平上皮癌と移行上皮癌を併発していたが, 小細胞癌部分は組織学的, 免疫組織化学的そして電顕的に典型的な所見であった.
  • 田中 久美子, 杉内 智子, 渡辺 悟郎, 石井 真由美, 亀田 典章, 大村 剛, 坂本 穆彦
    1992 年 31 巻 1 号 p. 85-86
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 霜多 広, 石 和久, 喜納 勝成, 古谷津 純一, 杉山 和義, 八木 義弘
    1992 年 31 巻 1 号 p. 87-88
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 奥山 隆三, 豊國 伸哉, 岡田 茂, 中嶋 安彬, 山辺 博彦, 韓 秀絃, 森 敬一郎, 小沢 和恵
    1992 年 31 巻 1 号 p. 89-90
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 眞田 照一郎, 佐竹 立成
    1992 年 31 巻 1 号 p. 91-92
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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