日本臨床細胞学会雑誌
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53 巻 , 5 号
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総説
  • 坂本 穆彦
    2014 年 53 巻 5 号 p. 337-341
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    わが国の甲状腺癌取扱い規約 (「規約」) にはパパニコロウソサエティの細胞診報告様式に準拠したものが採用されている. これは「規約」第 6 版作成時 (2005 年) の国際的動向を強く意識したものであった. この報告様式によれば, 検体にはまず適・不適の判断が下される. 適正検体は正常あるいは良性, 鑑別困難, 悪性の疑い, 悪性の 4 つのカテゴリーに分けられ, さらに推定診断名が付記される. なお, 近々行われる「規約」改訂では, 2008 年に公表されたベセスダシステムにそった内容になる見通しである. ベセスダシステムでは従来の鑑別困難が “意義不明な異型あるいは意義不明な濾胞性病変 (AUS/FLUS)” と “濾胞性腫瘍あるいは濾胞性腫瘍の疑い (FN/SFN)” に 2 分される. 前者が再検によってさらに推定診断の内容をしぼりこめる可能性があるのに対し, 後者は細胞診判定としては最終的なものである. 本稿では, これまでの甲状腺細胞診の流れを示すとともに, パパニコロウソサエティおよびベセスダシステムの報告様式の意義に主眼をおいて概説した.
原著
  • 山尾 直輝, 廣川 満良, 鈴木 彩菜, 樋口 観世子, 隈 晴二, 中村 浩淑, 宮内 昭
    2014 年 53 巻 5 号 p. 342-348
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    目的 : 現在では, 多くの国でベセスダシステムが採用され, 国際基準となりつつある. 本邦にてベセスダシステム導入の際の問題点を明らかにする目的で, 取扱い規約の概念に存在しなかった「意義不明な異型/意義不明な濾胞性病変 (atypia of undetermined significance/follicular lesion of undetermined significance : AUS/FLUS) 」に焦点を当て解析を行うことにした.
    方法 : 10716 結節の甲状腺細胞診標本を見直し, AUS/FLUS に分類された結節の再検率, 切除率, 悪性の危険度などを検討した.
    成績 : AUS/FLUS は全結節の 2.2% (236 結節) で, 「一部の細胞に乳頭癌を疑う所見を認めるが, 多くの細胞は良性」と「小濾胞状細胞集塊が優勢だが, follicular neoplasm/suspicious for follicular neoplasm : (FN/SFN) の診断基準を満たさない」が 78.3%を占めていた. 74 結節 (31.4%) が再検され, その 85%が良性・悪性に振り分けられた. 39 結節 (16.5%) が穿刺後 1 年以内に切除されたが, 「小濾胞状細胞集塊が優勢だが, FN/SFN の診断基準を満たさない」とした 76 結節はすべて経過観察されていた. 悪性の危険度は, AUS/FLUS と報告した全結節の 13.1%, 切除された結節の 79.5%であった.
    結論 : AUS/FLUS と報告した結節における悪性の危険度からみて, ベセスダシステムの導入に問題はないと思われた. 一方, 切除された結節の悪性の危険度はベセスダシステムのデータよりもかなり高く, 臨床的対応や切除例における悪性の危険度に関しては, 各施設が同様の解析を行い, その結果を踏まえて本邦独自のものを提案していく必要があると思われる.
  • 中澤 久美子, 弓納持 勉, 峰 広美, 佐藤 詩織, 中澤 匡男, 近藤 哲夫, 福島 万奈, 佐々木 栄司, 柴田 亮行, 加藤 良平
    2014 年 53 巻 5 号 p. 349-355
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    目的 : 甲状腺低分化癌の診断に有用な細胞学的特徴の検討を行った.
    方法 : 組織学的に甲状腺低分化癌と診断された細胞診材料 19 例を用い, 以下の項目について乳頭癌 (20 例) および濾胞性腫瘍 (14 例) と比較検討した. 検討項目は, 細胞量, コロイドの欠如, 充実/索状/島状 (solid/trabecular/insular, 以下 STI) 成分, N/C 比, 核異型, 核の大小不同, 核分裂像, 壊死, 過密な細胞集塊および内皮細胞のラッピング像の 10 項目である.
    成績 : 低分化癌は乳頭癌と比較し, STI 成分, 核の大小不同, 核異型性 (おのおの p<0.01), コロイドの欠如および核分裂像 (ともに p=0.02) で有意差を認めた. 濾胞性腫瘍との比較では, STI 成分, 核の大小不同 (ともに p<0.01), 核分裂像 (p<0.05) で有意差を認めた. また, 10 項目中 5 項目以上重複例は, 4 項目以下と比較し STI 成分とともに核の大小不同や核異型性の重複が有意であった (p<0.01).
    結論 : 甲状腺細胞診において, STI 成分に加え 5 項目以上の重複所見により低分化癌の推定が可能となると思われた.
  • 森 祐紀, 越川 卓, 尾関 順子, 柴田 典子, 植田 菜々絵, 佐々木 英一, 村上 善子, 細田 和貴, 谷田部 恭, 長谷川 泰久
    2014 年 53 巻 5 号 p. 356-361
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    目的 : 甲状腺細胞診検査における偽陰性率を低減させることを目的として血中 TSH 値について検討した.
    方法 : 甲状腺穿刺細胞診検査が施行され, その後甲状腺切除術および病理組織検査が行われた 276 例を対象として, 術前の血中 TSH 値と病理診断との関係について総計学的に解析した.
    成績 : 病理診断が良性の 156 例と悪性の 120 例の間で TSH の平均値に有意差を認めた (p=0.011, t 検定). TSH 1.8μIU/ml 以上の 79 例では 1.8 未満の 197 例に比べ有意に悪性が多く (p<0.001, χ2検定), オッズ比は 5.06 倍であった. 術前の細胞診検査が陰性であった 170 例においても, TSH 1.8 以上の 30 例では 1.8 未満の 140 例に比べ有意に悪性が多く (p=0.020, χ2検定), オッズ比は 3.25 倍であった. 細胞診検査が陰性であった 170 例に対して TSH 1.8 以上を悪性の疑いと判定することにより偽陰性例は 19 例から 12 例に減少した.
    結論 : 細胞診検査が陰性の症例においても, TSH 1.8 以上は悪性を疑う所見として再検査や外科手術を促すことが細胞診検査の偽陰性率を低下させる有効な手段である.
  • 玉手 雅人, 松浦 基樹, 竹浪 奈穂子, 真里谷 奨, 郷久 晴朗, 田中 綾一, 早川 修, 齋藤 豪
    2014 年 53 巻 5 号 p. 362-365
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    目的 : 子宮頸部細胞診 ASC-US 例に対する HPV の検査はコルポスコープの必要性をはじめとする管理方針を決める際に重要であるため, 臨床背景や転帰を検討した.
    方法 : 2010 年 1 月∼2011 年 12 月, 子宮頸部細胞診を施行した 12141 例のうち ASC-US と診断され, High Risk HPV の検索を行った例を対象に統計処理し, 検討した.
    成績 : ASC-US は全体の 1.9%であった. HPV 検査を行った 73 例のうち, 66%が HPV 陽性であった. 組織診では CIN 1 が 25%, CIN 2 以上が 21%に認められた. CIN 1 であった 19 人中 15 人が細胞診陰性化した. CIN 2・3 の 12 人は, 4 人が円錐切除術となり, 残りは経過観察となった. 年齢・経産の有無・喫煙を項目に logistic 解析を行った結果, HPV 陽性であることが病変の進行に関わってくるとことが示唆された. さらに CIN をスコア化し, 年齢や HPV-DNA 検査を項目とした多変量解析を行った結果, ASC-US 例において High Risk HPV 陽性であることが CIN 進行因子となることが示された.
    結論 : 適切な検体から得られた ASC-US の異形成度は多岐にわたるため, HPV 検査が判断材料となりうる. 今回, 単一施設における検討から ASC-US 例へ HPV 検査を行う重要性を再確認した.
  • Katsuhiko HIROMURA, Masaharu GUNJI, Masahiko FUJINO, Masafumi ITO
    2014 年 53 巻 5 号 p. 366-370
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    目的 : 健常女性の HPV 陽性率と遺伝子型の診断を行うために, 2010 年 6 月∼2013 年 3 月に当院健診センターでがん検診を受けた 30 歳代以上の 323 例を検討した.
    方法 : 綿棒による子宮頸部擦過細胞診を行い, L1 ベースのリアルタイム PCR 法を用い HPV 遺伝子型検出を行った. 診断は細胞検査士と病理医のダブルチェックを行い, ベセスダ 2001 基準を用いた.
    成績 : 年齢は 30∼89 歳 (中央値 52 歳) で, 323 例のうち細胞診異常は 3 例 (0.9%) に認め, 320 例の HPV の陽性率・遺伝子型を調査した. 結果は, HPV 陽性率は 15.0%であり, HPV が 2 種類以上混在している混合感染は HPV 陽性患者の 10.4%に認めた. HPV 遺伝子型別の頻度は HPV16 が最も多く, 順に HPV56, HPV39・58, HPV51・52, HPV18・31, HPV33・45 であった. HPV 感染者の中で混合感染者は 30 歳代と 60 歳代で認め, 30 歳代で 20.0%, 60 歳代で 22.2%であった.
    結論 : 細胞診異常がなくても, 混合感染を含め HPV に感染している可能性があるため細胞診に HPV 遺伝子検査を併用することで子宮がん検診により役立つ可能性がある.
症例
  • 星 利良, 元井 紀子, 古田 則行, 小松 京子, 栁谷 典子, 杉山 裕子, 石川 雄一, 宝来 威
    2014 年 53 巻 5 号 p. 371-376
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    背景 : PEComa は血管周囲上皮様細胞の腫瘍性病変であり, その細胞像の報告は少ない. 特徴的細胞所見を呈し, 細胞診で推定しえた肺発生の PEComa を経験したため報告する.
    症例 : 43 歳, 男性. 肝臓に認められた原発不明癌の全身検索の画像診断時に右下葉結節を指摘された. 原発性肺癌が疑われ胸腔鏡下区域切除術が施行された. 摘出材料の捺印標本では, 淡明ないし泡沫状の豊富な細胞質を有する単調な類円形細胞が細胞集塊として出現し, 紡錘形細胞の混在や核内空胞が目立った. いずれも異型は目立たず, 核分裂像は認められなかった. 以上の所見より PEComa を疑い, 細胞診標本にて免疫組織化学染色を施行. 腫瘍由来と思われる細胞は HMB-45 に陽性を示した. 摘出材料の腫瘤は境界明瞭で, 淡明で豊富な細胞質を有する細胞が充実性に増生していた. 腫瘍細胞は免疫組織化学的染色で HMB-45 に陽性を示し, PEComa と診断された.
    結論 : PEComa はまれな腫瘍であるが, その特徴的所見により細胞診で推定診断は可能であると考えられた.
  • 長山 大輔, 内藤 嘉紀, 塚本 孝久, 伊藤 園江, 木村 芳三, 西田 直代, 檜垣 浩一
    2014 年 53 巻 5 号 p. 377-382
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    背景 : 胆管内乳頭状腫瘍 (intraductal papillary neoplasm of the bile duct : IPNB) は組織学的に膵管内乳頭状粘液腫瘍 (intraductal papillary mucinous neoplasm : IPMN) に類似した腫瘍であるが, その細胞像に関する報告は少ない. 今回, われわれは粘液産生の乏しい IPNB を経験したので, その細胞像を中心に報告する.
    症例 : 61 歳・女性. 肝 S5 の肝内胆管内腔に乳頭状の腫瘤性病変を認め, 肝右葉切除となった. 胆汁および腫瘍捺印細胞診では異型細胞の出現様式には差異を認めるも, 細胞質は泡沫状∼顆粒状で, 核の大小不同, 核形不整, 核偏在性を認め, 核クロマチン構築は細顆粒状∼顆粒状を呈し, 明瞭な核小体を認めた. しかし, 多量の粘液はとらえられなかった. 肝臓の肉眼所見は白色充実性の胆管内に限局する腫瘤性病変で, 粘液貯留の所見は得られなかった. 病理組織所見は異型細胞が周辺胆管内進展を伴いながら増殖し, 乳頭状構造を主体とする構造異型と核腫大や核形不整, 核小体の明瞭化などの細胞異型が認められ, IPNB と診断した.
    結論 : 多量の粘液性背景が認められない IPNB の場合には乳頭状集塊の出現と貯留胆汁細胞診の細胞判定基準を参考に核の配列, 核形, 核クロマチン構築などの状態を詳細に観察することで診断の向上につながると考えられる.
  • 日野 寛子, 畠 榮, 高須賀 博久, 成富 真理, 物部 泰昌
    2014 年 53 巻 5 号 p. 383-389
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    背景 : 胃腸管間質腫瘍 (GIST) との鑑別が困難であった十二指腸に発生した紡錘細胞型カルチノイド腫瘍 NET (neuroendocrine tumor) G1 を経験したので, その細胞像を中心に報告する.
    症例 : 60 歳代, 男性. 空腹時心窩部痛を主訴に他院を受診. 内視鏡検査で上十二指腸角に約 20×10 mm 大の西洋梨状の隆起性病変を認め, 当院内科を紹介された. 超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 (EUS-FNA) では紡錘形細胞が散在性, あるいは結合性のある小集塊でみられた. 核は紡錘形でクロマチンは均一細顆粒状で好酸性の小型核小体が認められ, GIST や神経内分泌腫瘍を疑った. セルブロックの免疫染色ではシナプトフィジン, クロモグラニン A, CD56 が陽性でカルチノイド腫瘍と診断した. 内視鏡下粘膜剥離術による摘出組織では, 短紡錘形∼紡錘形の核を有する上皮細胞が粘膜下層に胞巣状, リボン状, 索状に増殖していた.
    結論 : 十二指腸粘膜下腫瘍の穿刺吸引細胞診において紡錘形細胞を呈した場合は, 間葉系腫瘍以外に神経内分泌腫瘍も鑑別診断に入れて免疫染色組織化学的手法などを用いて診断することが必要であると考えられた.
  • 水口 敬司, 湊 宏
    2014 年 53 巻 5 号 p. 390-395
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    背景 : 核内細胞質封入体と核溝は甲状腺乳頭癌の重要な細胞所見とされている. 今回われわれは, 乳腺穿刺吸引細胞診で核内細胞質封入体と核溝を有し, 甲状腺乳頭癌の乳腺転移や悪性乳腺腫瘍との鑑別が困難であった乳腺硬化性乳頭腫 (乳管腺腫) の 1 例を経験したので報告する.
    症例 : 60 歳, 女性. 右乳房腫瘤を自覚し近医受診. 精査加療目的で当院紹介され, 右乳癌 (浸潤性小葉癌) と診断された. 画像検査で, 左乳房の B と D 領域にも小腫瘤を指摘され, この 2 個の腫瘤に対して穿刺吸引細胞診が施行された. 細胞像より甲状腺乳頭癌の転移の可能性も含めて悪性が考えられ, 生検がすすめられた. 針生検と摘出生検では硬化性乳頭腫 (乳管腺腫) と診断された.
    結論 : 過去の報告より, 乳腺穿刺吸引細胞診において核内細胞質封入体がみられる場合は, 良性の可能性が高く, その他の所見も十分加味して組織型を推定する必要があると考えられた.
  • 大嶽 雄也, 石倉 果林, 水口 洋一, 城光寺 龍, 石田 英和, 小西 登
    2014 年 53 巻 5 号 p. 396-400
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    背景 : 乳腺 oncocytic carcinoma (以下, 乳腺 OC) は, 1987 年に Gadaleanu らにより初めて報告されたまれな腫瘍である. 今回われわれは乳腺 OC の 1 例を経験したので報告する.
    症例 : 70 歳代, 女性. 5 年ほど前より左乳房腫瘤を自覚し当院乳腺外科を受診. 精査で乳癌が疑われた. 穿刺吸引細胞診では, 結合の緩い腫瘍細胞を多数認めた. それらはライトグリーン好性, 顆粒状の胞体を有していた. 切除標本の HE 染色では充実性, 索状, 管状∼癒合腺管状を呈する浸潤性乳管癌で, 特徴的所見として好酸性胞体をもつ細胞や淡明な泡沫状の広い胞体をもつ細胞がみられた. 抗ミトコンドリア抗体を用いた免疫染色では, 胞体の中に増生するミトコンドリア陽性の細胞を多数認め乳腺 OC と診断された.
    結論 : ライトグリーン好性, 顆粒状胞体を有する腫瘍細胞がみられた場合, 本疾患を念頭に置く必要がある. その際免疫染色等でミトコンドリアの存在の証明を補助的に行うことが有効である.
  • 小堺 智文, 高木 洋行, 西澤 和世, 石田 章子, 太田 浩良
    2014 年 53 巻 5 号 p. 401-405
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    背景 : 乳腺 pure mucinous carcinoma (PMC), micropapillary variant は粘液癌および, 浸潤性微小乳頭癌の両者の特徴を示す乳癌であり, リンパ管侵襲とリンパ節転移の頻度が通常の PMC と比較して高いと考えられている. 形態学的には粘液性間質を伴い, 腫瘍細胞は微小乳頭状胞巣を示す. 今回, PMC, micropapillary variant の 1 例を経験したので報告する.
    症例 : 44 歳の女性. 検診受診時に右乳房に約 2 cm の腫瘤を指摘された. 穿刺吸引細胞診では粘液性背景に, 内部に血管間質成分を欠いた微小乳頭状集塊を示す異型細胞が多数採取されており, hobnail 像や管腔様構造が観察された. 腫瘍の組織像では粘液性間質を伴い, 腫瘍細胞がびまん性に微小乳頭状胞巣を形成しており, MUC1 染色では胞巣外側が膜状に陽性を示していた. 本例ではリンパ管侵襲とリンパ節転移は認められなかった.
    結論 : PMC, micropapillary variant の細胞診断では, 粘液性背景に hobnail 像や管腔様構造を伴う微小乳頭状集塊を正確に認識することが組織型推定の要諦である.
短報
  • 甲斐 敬太, 花島 克幸, 尾形 正也, 永石 信二, 木戸 伸一
    2014 年 53 巻 5 号 p. 406-407
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    We report the case of a 60-year-old woman with endometrial mucinous adenocarcinoma. Endometrial cytology showed tumor cells arranged in papillary and complex ductular structures. Although the diagnosis of endometrial adenocarcinoma was initially considered based on the cytological findings, the low nuclear : cytoplasmic ratio and polarity of the tumor cells prevented a definitive cytological diagnosis. Pathological examination of the resected specimen revealed that most of the tumor cells were cuboidal and contained intracellular mucin, the cells resembling those of the endocervical type of mucinous adenocarcinoma. Thus, we finally made the pathological diagnosis of endometrial mucinous adenocarcinoma.
  • 吉田 由紀子, 照井 仁美, 鈴木 美那子, 阿部 仁, 亀山 香織
    2014 年 53 巻 5 号 p. 408-409
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/13
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    We report the case of a 72-year-old man in whom the peritoneal fluid contained herpes simplex virus (HSV)-infected cells. Cytology of the peritoneal fluid revealed abundant mononuclear or multinucleated giant cells. The multinucleated cells showed molding with ground-glass nuclei, and positive immunostaining for calretinin and type I and II HSV. Electron microscopy showed intranuclear viral capsids measuring 100 nm in diameter in the infected cells. These results indicate that the giant cells were HSV-infected mesothelial cells.
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